あしたから出版社

本日読み終わった本を一冊

最近本屋さんで見ることが多くなったし
SNSでもよくみたので
買ってみた
くらいの気持ちだった

本の読み初めは大抵一人で家で静かな空間で
が多いのですが

他の本を一冊読み終わったばかりだったので、
この本は電車の中で読み始めたのですが

冒頭から目に涙をためることとなり
一旦読むのをやめました

読了した今読んでも泣いてしまうほどに

月の読了冊数を決めて年間100冊は読み終わりたい
そう思っているから
一冊読み終わるのに一週間以上はかけたくない

この本は何日で読み終わりたいな
この本はちょっと分厚いから一週間はかかるかな

この本はそんな読み方はしてはいけないと思った

もちろん全部の本はそう読んではいけないけれど
目標を立てることで
無駄な時間を減らすことに結びつく

しかし、この本は
大切に大切に読みたいと思った

寝る前の切ない時間
バイトがうまくいかなくて
今後について考えてしまう時間
なんだか全部が嫌になりそうな時間

そんな時間にこの本を開くと
思い出す人がいる

誰もが誰かとさよならをして人生を過ごしている
知らない誰かと
友達と
親友と
家族と
恋人と

みんな誰もがさよならを経験する

でも、
さよなら

またね
に続くとしたら
それは、楽しみに変わる

でも、
またねが突然絶たれてしまったら
それは

急にシャッターが落ちてきて
先が急に真っ暗になるような

そんな状況でも
生きていくには
真っ暗に向かって
歩いていくしかないのだと思う



数年前のあの日から
真っ暗に向かって
ひたすらに歩いた時の気持ちを
この本を書いた島田さんは
真っ直ぐな言葉で
届けてくれた

p45
本に夢中になって、寝る間も惜しんで読んだ、というのではなかった。むしろ、気もそぞろに、がんばれ、がんばれ、と自らを励ますように、本を読み続けた。


p46
たとえ、友だちと上手くいかなくても、きちんと仕事をしていなくても、真面目に本さえ読んでいれば、年をとったときには立派な成熟した人間になっている、とこころの底から信じていた。


p167
夜、眠るとき、不安でおそろしくなる。車を運転しているとき、急に、心臓が止まりそうなくらい苦しくなる。その人が永遠に姿を現さないということは、とうてい頭で理解できることではない。料理をしている時。テレビを見ているとき。仕事をしているとき。目をつむって、髪の毛を洗っているとき。突然、その人の不在が、胸にせまる。涙も出ない。動けなくなる。


p266
精神的に不調で、胸の内に抱えているなんともいえないモヤモヤは友だちのだれにも伝わらなくて、もちろん家族にもいえなくて、さみしくて、つらくて、夜になるともっとさみしくなって、でも変に怒りっぽくもあって、そんなときは、本屋さんに行った。


大人になってからことあるごとに思うことがあって

私、生まれてくるの人間じゃなかったんだろうな。
人間として生まれてくるのは間違いだったんだろうな。

人間製造過程で
きっと新人の人が
振り分けを間違って
私を人間のレールに分けてしまったんだろう

今もそう思っている
でも、それでも、私は生かされているし
人間として生活している

友だちを作るのは下手だし
恋人はいないし

たまに、この世の終わりみたいな気持ちになる

本を読んでいる時
自分が人間であることを忘れられる時がくる
そういう時間が自分を生かしてくれている

誰かといると
考えすぎて、疲れたり
その後のその人の行動を考えたり
あの時のあの言葉の意味を考えたり
嫌われてないかなと考えたり

そういう時間が不安で不安でしたかないものだから
基本一人が好きなのだけれど
やっぱり一人でいると
誰かと話したいなとか
誰かと一緒にご飯食べたいなとか
考えてしまう

いつか

私人間に向いてないけど
人間に生まれてきてよかったな
新人さん、間違えて、人間のレールに入れてくれてありがとう

そう思える日が来ると良いなと思う

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