ろくろっく市の話録

開始2時間は誰も訪れることなく ずっとギターを弾いていたら指が痛くなったので止めた

(1組目)
・おばあちゃんと孫(?)

丸椅子を4つ並べ、電子ピアノ/鉄琴/私/色鉛筆と配置していた
一番端に置いた丸椅子の横に、横長のベンチがありそこで2人はイチゴ味のかき氷を食べていた
かき氷の盛り上がった部分が無くなったあたりで、声をかけられる

おばあちゃん「何をやってるんですか?」

あづき「即興でお話を作ったり、唄を作ったりしてます。オリジナルです。」

お「じゃあ、この子(お孫さんらしき人を指しながら)が喜びそうなお話をお願いしようかしら」

キャンパスを広げる

あ「この辺にお住まいなんですか?」

お「いえ、私たち西の方から来てるんです」

周りの雑音が激しくて正直おばあちゃんの声がかなり聞き取りづらい
しかも質問攻めを受ける

「どんなお話をつくるの?童話?ジャンルは?」
「この地域の人なの?」
「いつからやっているの?」

はぐらかしまくるしかない
困ったな と思っていたら

お「(お孫さんに向かって)警察官になりたいんだよね?」

あ「そうなの?」

お「パパが警察官だもんね」

よし

あ「パパ、警察官なの?」

孫「(コクンと頷く)」

あ「パパはどんな警察官?」

お「そういうのはまだわからないよねー…」
が言い終わる前に
とても勢い良く「4」の指を額に垂直にあてる孫
敬礼のつもりなんかな

お「あー-♡(ニッコリ)」

キャンパスに「4」の指を描く

もう一回何か質問したら、また「4」を額にあてたので
またキャンパスに「4」の指を描く

お「4才だもんねー」

ああ、そういうことか
自分の年齢+敬礼で「4」を額にやってたのか

あ「何才ですか?」
が言い終わる前に
とても勢い良く

孫「3才!!!!」

と「3」の指を前に突き出した

3才じゃん

あ「なにか好きなものってある?」

お「ほら、あれじゃない?あれ(みたいなことを言ってた気がするけど聞き取れず)」

5秒ほど沈黙してから

孫「…(ごにょごにょ)」

この声が本当に小さくて聞こえなかったんだけれど、聞き逃したくないな、と思って3回くらい聞き返したら

孫「…ももたろう」

ももたろうか

みたいなことをしてたら、その子がかき氷に飽きて
楽器に興味を持ち始めておばあちゃんの近くから私の方に近づいてきた
ピアノを持ち上げようとしたので
「それはダメよ」
鉄琴を触ったので
「叩いてみる?」

ポーンポーンポーンポーン
規則正しく鳴る鉄琴の音

よし

そのリズムに合わせてピアノを弾いてみる

ポーンポーンピーピー ポーンポーンピーピー

そこでもう一度聞いてみる

あ「ももたろうのどんなところが好き?」

お「そういうのはまだわからないよねー(2回目)」

って聞こえてきて あ、2回目だと思った後

お「私、その子の性格あんまり知らない」

ってつぶやいてた

あんまり知らない

その間10秒くらい経ってて、びっくりしたんだけど、その子が答えたの

孫「ももたろうのおうち」

おうち

ドンブラコとかサルイヌキジ、きびだんごとかじゃなくて おうち

あ「じゃあ、ももたろうのおうち、でお話しするね」

ぽーんぽーんぴーぽーんぽーんぴー



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