見出し画像

アーカイブ「漫画家な掲示板」No.7.


「マンガ家になりたい」と何気なく書き込まれた方が、「マンガ家志望とは縁のない一般人」によってトラブルに巻き込まれてしまった不思議な展開でした。

「マンガを描く人」とか「マンガ家志望の人」にとっては「常識」として通用する事が、「マンガ家志望とは縁のない一般人」にとっては「許せない」常識だったことが原因のようです。
巻き込まれてしまった人はお気の毒だったと思います。

「マンガ家志望とは縁のない一般人」は「のんのんの」さん。
巻き込まれた「マンガ家志望の人」は「MAMA]さんです。

他の人は、ハンドルネームは単にイニシャルとさせていただきました。
〇〇が付くイニシャルの方はマンガ家の先生の書き込みになります。
△△が付くイニシャルの方はマンガ家のアシスタントさんです。

書き込みの流れに無関係の書き込みは省略させていただきました。


アーカイブ掲示板、ここから始まります↓

***********************************

無謀な夢? 投稿者:MAMA 投稿日: 7月 7日(日)17時04分28秒

こんにちわ。私は小学生の息子二人を持つ四十歳の主婦です。実は六年程前から漫画を描き始め少女誌やレディス誌に投稿しているんです。当時アンパンマンやドラエモンの顔さえ描けなかったのにいきなりコマを割って漫画を描き投稿しました。以来寝る間も惜しんで年に最低六作品描いています。時々ささやかな賞もいただきます。でも私の夢はいつかもっと大きな賞をとって作品が雑誌に掲載され、そのことを子供たちにじまんすること。
こんなの無謀な夢でしょうか?とにかく漫画を描く作業が大好きなんです。たとえ無謀と言われても止められないでしょうが、どう思いますか?


只今一服中… 投稿者:き〇〇 投稿日: 7月 8日(月)00時39分35秒

こんにちは。
まだまだデーター入稿に手間取る、アナログ野郎です(^^;)。
(スピードがまだ手描きの二倍はかかります;)


▼MAMAさん

初めまして。
えっと…MAMAさんの願いは「子供達に自慢する」事なのでしょうか?(^_^;)
もしそうであるのでしたら、失礼ですがそれで生活している私には理解しかねます。

ただ、漫画を描かれるのはお好きなようですので、御家庭に影響が出ない程度に、漫画を描いて投稿するなり、同人誌を創られるなりするのは宜しいのではないでしょうか。
どうぞその漫画を描くのが大好きな気持ちを忘れずに、自他共に納得のいく楽しい漫画を描き続けて下さい。


無謀な夢? 投稿者:かとう  投稿日: 7月 9日(火)18時01分23秒

MAMA さん

はじめまして。

>でも私の夢はいつかもっと大きな賞をとって作品が雑誌に掲載され、そのことを子供
>たちにじまんすること。
>こんなの無謀な夢でしょうか?

面白いと評価される作品を描けば、誰でにも受賞の可能性はあります。
だから、決して「無謀な夢」だとは思いません。


自分の子供に自慢する 投稿者:のんのんの  投稿日: 7月11日(木)11時28分06秒

>えっと…MAMAさんの願いは「子供達に自慢する」事なのでしょうか?(^_^;)
>もしそうであるのでしたら、失礼ですがそれで生活している私には理解しかねます。

き〇〇さんは、ご自分のお仕事を胸を張って自分の子供に自慢できますか?
もしそうでないのでしたら、仕事にプライドを持っている私には理解できかねます。
特に児童マンガであれば、自分の子供に自慢できないものを平気で描いて仕事にするなんて、ちょっとという気がします。

文章で伝えることって難しい 投稿者:かとう  投稿日: 7月11日(木)16時44分27秒

▼のんのんの さん

誤解をされているようなので、横レスさせていただきます(すみません)。

き〇〇先生は、(もちろん)プライドをもって仕事をされてらっしゃると思います。
ただ、漫画家(プロ)としてやっていく最大の目的が「子供に自慢する」というのはちょっと違うかなということなのではないでしょうか。
事実、私自身もMAMAさんの書込みには(プロとしての立場では)違和感を感じました。

MAMAさんは、そういった立場で書込みをされたのではないでしょう。
素直な気持ちを書かれたのだと思います。
子供がマンガ好きなら、自分の親が描いたマンガが雑誌に掲載されれば尊敬の目でしょう。
親としては、やはりうれしいことだと思います。

>特に児童マンガであれば、自分の子供に自慢できないものを平気で描いて仕事にする
>なんて、ちょっとという気がします。

職業としての漫画家は「自分の子供」にではなく、たくさんの「読者」に喜んでもらえる作品を描く事です。

のんのんのさんはどんな仕事をされているのでしょう?
その仕事につく動機は、「子供に自慢する」ためではないと思うのですが・・・。


プライド 投稿者:ゆ△△ 投稿日: 7月11日(木)16時50分21秒

アシスタントのゆ△△です。
のんのんのさん、はじめまして。
意見を拝見して『?』と思ったので久しぶりに書き込み致します。

プライドを持って仕事をしているからこそ、き〇〇先生は
>理解しかねます
という表現をされているのではないでしょうか。
(少なくとも私はそう受け取ったのですが……)

もっとも、まんがを描く理由や動機はあまり重要じゃないですけど。
とにかく描かなきゃ何も始まりませんし(^^ゞ。

ただ、商業ベースの仕事をこなすプロのまんが家になる人は、
「まんがが好きな人」ではなくて、
「まんがを描くのが好きな人」なのではないかなぁ…と思います。

あ、かとう先生とかぶっちゃったみたいですね。(^^ゞ

補足になりますか? 投稿者:き〇〇 投稿日: 7月11日(木)21時23分05秒

こんにちは。

▼のんのんのさん
初めまして。
また誤解をまねくかもしれませんが、補足します。

私は「人に自慢する為」に、仕事をしているわけではありません。
「読んでくれた読者」が面白がって喜んで読んでくれる事を願って、仕事をしております。
「私」が主体なのではなく、「漫画」と「読者」が主体なのです。
漫画が喜んで受け入れてもらえれば、描き手の事にまで気が向かなくてもいいと思っています(と申しますか、漫画だけを見てほしいです)。
あいにくと私には子供はおりませんから『我が子に』と言われても少々困りますが(^^;)、
親兄弟友人等々関係なく、自分自身の仕事への姿勢については、誰にでも自信をもって胸を張っていられます。

でも、人によって動機は様々でも、漫画と読者に真摯に向かい合えればそれでいいのではないでしょうか。
私は漫画を一生の職業としておりますので、「我が子に親自慢」したいが為に掲載されたいという目的は、私からすると正直違和感を感じますが、それが動機の一端としても、漫画を描く事が大好きで、漫画とそしておそらくそれを喜んで読んでくれる子供の姿を大切にしてくれるのなら、私個人としてはとても喜ばしい事と思います。

それで最終的に、職業になるか趣味にするかは、この場合二次的なものとおもいましたので、前回ああ書かせて戴きました。
御理解戴ければ幸いです。

き〇〇さんへ 投稿者:のんのんの  投稿日: 7月12日(金)09時57分04秒

「子供に自慢するのだけが目標」ではおかしい、というき〇〇さんの言葉はわかります。
しかしMAMAさんは、「だけ」などとは言っていません。
わたしはき〇〇さんが、子供に自慢できない仕事をしろと言っているとは、実は思っていません。が、き〇〇さんがMAMAさんに「そんな目標はおかしい」というのは、私がき〇〇さんに「子供に自慢できないような仕事はおかしい」というのと、同じです。
子供に自慢できるような功績を残すことは、個人の目標の一つとして、決しておかしくはないと考えます。まず身近な自分の子供に胸を晴れずして、どうしてよその子供に対し胸を晴れるでしょうか?
き〇〇さんのレスは、自分の子供に自慢する、という言葉をとらえた、おかしな曲解による、不適当な批難に見えました。
特に、まだ夢でしかないMAMAさんに、プロの方が仰しゃる言葉とは思えません。
「自分の子供に自慢してはいけない」というのなら別ですが、いったい何がいけないのでしょう? くりかえしますが、MAMAさんは、それだけが目標だとは言っていないように、私には読めますが。

き〇〇さんの批難のおかしさを理解していただくために、あえておなじおかしさを
供えた批難をさせていただきました。

のんのんのさんへ 投稿者:かとう  投稿日: 7月12日(金)14時18分15秒

話がこじれてきそうなので心配です。

MAMAさんは、子供に自慢したいので、大きな賞を取ってマンガ掲載を夢見る(マンガ描きの)母親という立場。
き〇〇先生は、生活の手段としてマンガを描くプロという立場。

私は共に経験があるので、お二人の言いたいことは理解できるのですが、のんのんのさんの言いたいことが(実は)私にはよく分かりません。

き〇〇先生の「それで生活している私には理解しかねます。」という書込みに対して、「ご自分のお仕事を胸を張って自分の子供に自慢できますか?」という言葉が返ってくるのはなぜなのか、どうしても分からないのです。

できれば自己紹介をしていただいて、どういう立場の方のなのか教えていただけると幸いです。
それによって、伝わってくる所があると思いますのでよろしくお願いいたします。


(無題) 投稿者:のんのんの  投稿日: 7月12日(金)15時23分39秒

>えっと…MAMAさんの願いは「子供達に自慢する」事なのでしょうか?(^_^;)
>もしそうであるのでしたら、失礼ですがそれで生活している私には理解しかねます。

なんで、子供に自慢するっていう目標に、ケチつけるんですか? ってことです。
私は主婦です。子供ももうすぐ生れます。
子供や家族に自慢できることを、なにか形にしたいって、そんなにおかしな目標です
か? そんな目標を原動力にしてる人は、いっぱいいるんじゃないですか?
それで生活することと、それを子供に自慢したいっていう目標は、相反することですか?
子供に自慢することは、それで生活する人にとって、バカバカしい目標なんですか?


突然ですが 投稿者:K U  投稿日: 7月12日(金)16時27分44秒

横からレスさせていただきます。

MAMAさんの言う「子供達に自慢する」という目標を原動力とすることは 決して悪くも、バカバカしくもないと思います。
むしろ漫画家を目指そうとする人はそのようなささいな目標からスタート していると思うのです。
のんのんのさんはこれから母になろうとする立場でMAMAさんの
意見に共感を覚えたのだと思います。
しかしき〇〇先生はすでに漫画で生活している立場からのレスだったので のんのんのさんには批判的に見えたのではないでしょうか。

漫画で生活している方にとっては毎日がサバイバル(?)で、漫画家の厳しい世界を知り尽くしていますよね。
ですから漫画家の方が漫画家を目指す人への言葉はアメか鞭です。
どう受け取るかは受け取る側の問題だと思います。
(他人のアドバイスを聞いて参考にするのか諦めるのか)

「個人の目標」の議論になると難しい問題だと思いますが・・・。

こんにちは 投稿者:こ〇〇 投稿日: 7月12日(金)17時33分09秒

>MAMAさん
 私には、小学生の子供がいます。
まだヒヨコではありますが、プロの漫画家として某雑誌で連載させていただいています。
雑誌が発売されるたび、子供はとても喜んで読んでくれます。
いろいろ大変でしょうが、MAMAさん、がんばって!(^O^)/


>のんのんのさん
 き〇〇先生とのんのんのさんの「自慢」って単語の意味の捕らえ方に違いがあるような気がするのですが…「自慢する」って、あんまり良くない意味で使うことが多いですし。
 悪い意味の方に感じ取れてしまったら、「どお?おかーさんってすごいでしょー」と自分の子供に優越感を持つだけで終わってしまう(個人で楽しむ分にはぜんぜんかまいませんよ^^)ように感じられて、プロの方々から見ると、さらにMAMAさんがプロを目指しているとすると、それはちょっと…と思えてしまえます(どの世界もそうでしょうが、プロとしてやっていくのは外から見るよりずっと大変ですから)。
 逆にいい意味での自慢(「誇り」に近いでしょうか?)なら、まずはそれを目標にがんばって!!って思えますよね(^^)。

 私は自分の子供が自分の描いた漫画を読んで楽しんでくれたら嬉しいです。
でも、実際描く時には、自分の子供だけじゃなくてもっと沢山の読者(子供たち)に楽しんでもらいたいと思いながら描いています。

のんのんのさんへ 投稿者:かとう  投稿日: 7月13日(土)05時56分23秒

> 私は主婦です。子供ももうすぐ生れます。
>子供や家族に自慢できることを、なにか形にしたいって、そんなにおかしな目標ですか? 

のんのんのさんが、どういう立場で発言されたのかが理解できました。
マンガをご自分でお描きになる立場ではなく、一般的に子をもつ母親としての思いだとしたら、上記の発言は、親なら誰でも納得できるものだと思います。

ただし、その思いが「生活が(あるいは人生が)かかっている仕事場」に於いて、最重要な要素かどうか、私には疑問です。

結局のところ、立場の違いによる視点が全く異なるので、話は平行線になっているのだと感じます。

MAMAさんへのき〇〇先生の書込みが、のんのんのさんには不快に思えたのでしょうが、あの書込みは子を持つ母親に対してのメッセージではなく、雑誌掲載を目指す(漫画家を志しているかどうかは不明ですが)後輩のマンガ描きに対するメッセージです。

「子供を持つ母親」という意味ではのんのんのさんと共通する部分がありますが、今回のポイントはあくまで「本に作品を載せるプロの漫画家として」だということをご理解いただけたらと思います。


かとうさんへ 投稿者:のんのんの  投稿日: 7月13日(土)06時26分40秒

生活と仕事は、離反したものですか?
仕事のためには、家族や生活を踏みにじらなければならないのですか?
生活のための仕事が、子供に自慢すらできないような、誇りのないものでいいんですか?
かとうさんにとって、仕事って、生活のためにお金を稼ぐだけの、子供に自慢できないものですか?
生活のための仕事なんて、誰でもやってます。家事や育児だって仕事です。
子供にとって誇りを持てる親として振る舞うことだって重要なことです。
そうじゃないんですか?
かとうさんは、親であることを、お金を稼ぐ仕事より、低く見ていませんか? まるで自分だけの誇りのために、自分のやりたい仕事だけやって、それでお金稼いで、家族のことほったらかして、それで俺は仕事して、家族の生活を支えてるつもりになってる身勝手なオヤジの言い分じゃないですか。
どうして両立させちゃいけないんですか?
生活を支えるお金を稼ぐ仕事として、子供に誇れることをしたいって目標が、どうして重要じゃいけないんですか?
お金を稼ぐことは大事だけれど、お金さえ稼げれば、お金を稼ぐことだけが自分の誇りでいいんですか?

それからこれは繰り返しになりますが、MAMAさんも私も、それが「最重要」だとも、「それだけ」とも言ってません。なのに、どうして、そういうふうに勝手に思いこんで、そんなこと言うんですか?


のんのんのさんへ 投稿者:かとう  投稿日: 7月13日(土)07時22分49秒

もうこれ以上書くのはやめようと思っていたのですが、私に対してのレスだけさせて下さい。

>かとうさんにとって、仕事って、生活のためにお金を稼ぐだけの、子供に自慢できないものですか?

子供に(あえて)自慢はしませんが自分の仕事に誇りをもっていますし、子供たちも尊敬してくれているようです。

>かとうさんは、親であることを、お金を稼ぐ仕事より、低く見ていませんか? 

親であること、子供を育てることはなによりも大切だと思います。
お金を稼ぐのは、家族が食べていくため生活費を手に入れるためであり、お金を稼ぐ事が重要だとは思っていません。

>まるで自分だけの誇りのために、自分のやりたい仕事だけやって、

自分がマンガを描くのが好きだということもありますが、私の描くマンガが面白いといってくれる子供達(読者)がいます。
その子達に喜んでもらえるように毎回全力を尽くして描いています。
これを『自分のやりたい仕事をしている』と言われれば、確かにその通りです。

>それでお金稼いで、家族のことほったらかして、それで俺は仕事して、家
>族の生活を支えてるつもりになってる身勝手なオヤジの言い分じゃないで
>すか。

マンガを描くという作業は手間のかかる作業です。膨大な時間がかかります。
また、マンガだけでは食べていけないので、私はフリーのデザインの仕事もしています。
こちらは飛び込みの仕事があったり、大至急で頼むという仕事があったりで、いつも臨戦体制です。
ですから、1年を通じて、休日はほとんどありません。
だからといってたくさんの収入があるかと言えば、ないのです(~_~;)。

私のしている仕事はなんの保証もないので、突然仕事がなくなることは明日にでも起こります。
だから必死で、今ある仕事に食らい付いていくしかありません。
家族を食わせていかなくちゃいけないという責任感がそうさせているのと思うのですが、それが『身勝手なオヤジ』なのだとしたら、私は身勝手なオヤジだと思います。
そして、『家族はほったらかし』と言われれば、確かにその通りです。
(念のため書き添えますが、家庭は円満です)

のんのんnさん、荒らすのはやめてもらえませんか? 投稿者:E  投稿日: 7月13日(土)13時19分11秒

のんのんのさんへ

マンガ家を志して、いつもロムさせてもらってるものですが一言だけ。
いい加減、他人の掲示板へ来てプロの方々の揚げ足をとってイチャモンつけまくって荒らすのはやめてもらえませんか?
理屈の通らないことばかり言って、他者の言葉尻をとらえてねじまげて曲解したあげく攻撃して大人げないにもほどがありますし、それをいつまでも調子に乗って次から次からと繰り返して、見ていて不愉快極まりないです。

プロのマンガ家を攻撃したいなら、ご自分のHPスペースで勝手に掲示板を設置してそこで好きなだけ騒いでください。
ワザと屁理屈こねてイチャモンつけて他人の掲示板を荒らすなんて最低です。
仮にももうすぐ人の親になろうとしているような年なら、その辺考えてはいかがですか?


精神衛生とマンガを仕事にすること 投稿者:ぱ〇〇  投稿日: 7月14日(日)16時42分18秒

いつもこの掲示板をロムってる、30代前半の女性です。
1ヶ月に、児童向けのマンガを3本、大人向けのマンガ等を3本連載してその収入で家族3人暮らしていますので、いちおう職業マンガ家なのかもしれません。

ちょっと長い話になりますが、どうぞよろしくおねがいいたします。
 
ワタシは数年前より、頭痛と胃痛に悩まされてきました。
マンガ家という仕事は、会社員のように集団検診などはありませんので、その都度医者にかかったりはするのですが、頭部MRIなどを撮っても異常は見つかりませんでした。
単なる偏頭痛だと判断して鎮痛剤を飲みながら仕事をやりすごしていたのですが、次第に思わぬ症状にみまわれることになってきました。

はじめはささいなことで落ち込んだり、書店に入ると気分が悪くなって吐き気がしたりする程度だったのです。
それがだんだん落ち込むきっかけが徐々に瑣末なことになり、(ニュースを見て自分に関係ないような事件事故でも涙するようになったりしました)吐き気がする場所は書店のみならず街角や電車の中までも増えていきました。

理由はわかっていました。ワタシは、マンガがある場所に行くと体調が悪くなっていったのです。
ワタシは職業でマンガを描いているとはいえ、その社会的地位が高くないことを気にしていました。
(売れっ子でもなく、いわゆる3大週刊雑誌に連載しているわけではなく、仕事の多くも企画モノで完全自分のオリジナルで勝負する仕事ではない、すなわち「請負い仕事」ばかりなのです)

もちろんいただいた仕事には全力投球でした。
しかし、必ずほかの作家さんと比べてワタシのは劣る…という思いに侵食されていきました。

職業に貴賎がないように、描いているマンガの内容や発表している媒体は関係ない、自分が納得いく作品が描け、読者や編集者の反応もまずまずで、それで生活できれば充分ではないか、と、おちついて考える余裕のある時ならそう思えるのです。

が、追いつめられている最中のワタシはだめでした。
とにかく、マンガのない世界に行きたいと思うようになりました。
でも、本屋、電車の広告、電器製品のマニュアル、日本には、マンガのないところなんてありません。
ワタシの逃げるところはないと思いました。そして自殺を考えました。

ある意味、〆切りがワタシを救ってくれたといっても過言ではありませんでした。
受けた仕事を納品するまで、決して自分で死ぬことはできない…と、毎月がんばりました。
ひとつの〆切りが終わったら、その次の〆切りが。すべての〆切りがおわったら、次の打ち合わせ…

しかるべき診療を受けた結果、ワタシはうつ病でした。

今は、いただいたクスリのおかげでおおらかになんとか暮らしています。
悩んでいたころがウソのようです…とまではアレですが、今思うのは、どうしてそこまでしてワタシはマンガを描き続けることができたのかなぁあ、ということです。

受けた仕事への責任感?マンガ家という特殊な仕事への優越感?
それとも本当に純粋にマンガが好きだったからか…

ともかく、元気に今日も仕事は続けています。クスリがよく効くので、マンガ家としては驚異的な睡眠時間を過ごしてはいますが(笑)

ややマンガ家残酷物語めいてしまいましたが、これからマンガ家を目指す人々を決してビビらせる目的ではありません。

マンガで仕事をしていこう、と思った瞬間から、その人は夢見る人ではなく夢作る人でなければならないと思うのです。
自分がどんなどん底の状態でも、です。マンガ家になってなにがきついって、コレが一番きついです。
〆切りがまにあわない、とか、寝られない、とかそんなのは、まだまだ楽しい思いでのほうです。

それと、マンガ家になるコツは、マンガをかくのをやめないことだと思います。

なぁんかまとまりのない書きこみですみませんでした!次回は明るい内容でおじゃましたいと思います。

>精神衛生とマンガを仕事にすること  投稿者:かとう  投稿日: 7月15日(月)09時05分29秒

▼ぱ〇〇先生

>(売れっ子でもなく、いわゆる3大週刊雑誌に連載しているわけではなく、仕事の多く
>も企画モノで完全自分のオリジナルで勝負する仕事ではない、すなわち「請負い仕事」
>ばかりなのです)
>もちろんいただいた仕事には全力投球でした。
>しかし、必ずほかの作家さんと比べてワタシのは劣る…という思いに侵食されていきま
>した。

身につまされるお話です。
私自身も落ち込むことが時々ありますが、上をみたらキリがないので、自分にできることを
精一杯やるしかないと思っています。

落ち込み気味のときに担当さんに励まされた言葉があります。

「プロとしてマンガを描く事ができるということは、かとうさんは選ばれた人間なんですよ。」

この言葉はありがたかったです。

大ヒット作がだせるか、売れっ子の有名漫画家になれるか、それともこのまま消えるのか。
不安はいつも抱えていますが、少しでも上にあがれるようあきらめずにコツコツやっていこうと思っています。


>マンガ家になるコツは、マンガをかくのをやめないことだと思います。

実績を持たない私が言っても説得力はないかもしれませんが、
「大ヒットをだすコツは、マンガ家であることをやめないこと」だと思っています。
精神衛生上、辛い事もたくさんある仕事ではありますが、お互いにがんばりましょう(^_^)。

病の原因 投稿者:MAMA 投稿日: 7月15日(月)14時46分23秒

「マンガで仕事をしていこう、と思った瞬間から、その人は夢見る人ではなく夢作る人でなければならないと思うのです。」
ば〇〇先生はきっととても真面目な方なのですね。でも、うつ病という病は自分の中に「こうでなければいけない」という枠を作ってしまいがちな人が陥りやすい病なのではないでしょうか。こうでなければいけないのに、そうできない自分は・・・と落ち込んでいく。「夢見る人である前に夢作る人でなければならない」ということは大切なことかもしれませんが、病を治すためには「世の中にこうでなければいけないことなんてない。」と考える習慣をつけた方が良いのではないかと思います。
ばふこ先生。ぜひぜひ薬に頼らなくてもすむような健康状態を早く取り戻してください。

ところで、しばらくこの掲示板をみないでいるうちに、いつの間にか私(MAMA)は、子供に自慢したいがために大きな賞を取ってマンガ掲載を夢見る母親、になってしまっているんですね。それをのんのんさんが、子供に自慢することだけが目的だとは言ってないように私には読めます、とフォローしてくださっています。のんのんさん、ほんとにありがとうございます。実は、のんのんさんの言う通りなんです。私は自分の作品が雑誌に掲載されることを心から望んでいるんです。そしてそうなった時子供たちに、これお母さんが描いたんやで、と胸を張ってつたえたいんです。決してドラえもんに出てくるスネオ君のように自慢して優越感に浸りたいのではありません。
今まで雑誌に40作品ほど投稿してきました。何度投稿してもかすりもしないと描くのがいやになったり、年が年だしもう止めてしまおうかと何度も思いました。でも、そんな時、自分の作品が掲載され子供たちと一緒に喜んでいる様子をでシュミレーションすると、この頭の中に描いた映像を現実のものにしたいと力がわいて来るんです。
かとう先生やき〇〇先生がおっしゃる「読者が喜んで読んでくれる事を願って」と言うのは先生方が現在プロであるからこそ言える言葉で、読んでくれる読者のいない私にはそう思いながら描き続ける事はとても難しいのです。子供に自慢できると思いながら描くほうがずっと持続力がつくようです。

それからもうひとつ。き〇〇先生のアドバイスに同人誌のことが書いてありましたが、同人誌は個人で作るマンガ雑誌のことですよね。そこで考えたのですが、子供たちが成長して結婚するとき、それぞれの生い立ちをまんがにして結婚式で配りたいと思います。
長くなりましたが失礼いたします。

MAMAさんへ 投稿者:かとう  投稿日: 7月15日(月)18時11分57秒

前回の書込みと今回の書込みを拝見して、どうしても見えてこない部分があります。
MAMAさんはプロの漫画家になりたいのでしょうか、それとも自分の作品が一度雑誌に掲載されればそれでOKという立場なのでしょうか。

マンガを描くためのモチベーションは人それぞれです。
本に載せて、それを自慢したいという人。
大ヒットマンガを描いて大金持ちになりたいと思う人。
有名になりたいという人もいるでしょう。
どれがよくて、どれが悪いなんて差はありません。
マンガを描き続けるために、モチベーションは絶対に必要です。

ただし、プロになりたいと思っておられるなら、以下のことも認識をしておく必要があると思うのです。

>「読者が喜んで読んでくれる事を願って」と言うのは先生方が現在プロであるからこそ
>言える言葉で、

掲載される作品はプロが描こうが志望者の入選作品だろうが、読者はそれを区別しません。
面白いか、つまらないかです。
編集部はそれを基準に作品を選択します。

私だってプロになる前には喜んでくれる読者などいませんでした。
でも、(ターゲットにしているジャンルで)誰に読まれても絶対面白いといってくれるはずだいう内容を、練りに練って投稿作品を描いてきました。
つまり、仮想読者を持っていたわけです。


>読んでくれる読者のいない私にはそう思いながら描き続ける事はとても難しいのです。
>子供に自慢できると思いながら描くほうがずっと持続力がつくようです。

この文章だけを読むとMAMAさんの中には、やはり読者は不在なのではと思ってしまうのです。
前述したように、マンガを描くためのモチベーション(動機づけ)としてはこれでいいと思うのですが、問題なのは作品の中身です。
MAMAさんの作品は誰に向かって描かれているものなのでしょう。
前の書き込みでは投稿先は「少女まんが」と「レディース」と書かれていましたが、女の子が読んで面白いと言ってくれる自信のある作品ですか?
レディースの読者が続きを読みたいと思ってくれるような作品を描かれていますか?
「読者のことを考える」というのはそういう意味を含んでいます。

厳しい言い方かもしれませんが、もしプロを目指しておられるのならそのへんの所をよく考えてみてほしいのです。

お久しぶりです。 投稿者:か〇〇  投稿日: 7月15日(月)21時27分48秒

新しい掲示板になって、初の書き込みをします。

最近、ずっとロムっておりまして(^^;)、一連の問題に何か書き込みたいと思ってはいたのですが、MAMAさんがレスしていない状態で、論議してもいけないように思い遠慮致しておりました。
私自身、かとうセンセがおっしゃっているように、MAMAさんが読者不在で漫画を描かれているのでは無いかと心配になりました。
確かに何度も何度も投稿し、それでも先が見えない状態で描き続けることは苦しい事だとおもいます。同じ立場にいらっしゃる方も多いと思いますし、私も長い投稿時代を過ごしましたので判ります。

今までも、何度か書き込みをしているのですが、どうしてもプロになりたいのであれば、投稿雑誌のリサーチを必ずすることです。どんな漫画が読者から望まれているのか考えるのが一番にしなくてはいけないことです。
特にMAMAさんが『レディース漫画』も視野に入れていると言うことですので、沢山ある雑誌の中でのターゲットの絞り方は、良く考えないとならないでしょう。
枕本・コンビニ本である多くのレディース雑誌は、一過性の読者を相手にすることも多いです。その中で、いかに、次の号も買って貰えるようにするか・・・とても大変なことです。
「この漫画雑誌は面白いから次の号も買ってみよう」と思わせる努力を、作家それぞれがしています。
それは、どのジャンルに描いている、どんな漫画家でもしていることです。
プロだから読者を意識できると思われているようですが、読者を意識せずに描く漫画は、プロ作品として通用はしません。
読者を意識する・・・それは漫画を描く上で最も重要な訓練事項だと私は思っています。
この事に関しては、プロもアマも関係のないことではないでしょぅか。


はきだした、のち 投稿者:ぱ〇〇 投稿日: 7月16日(火)23時25分47秒

かとう先生、き〇〇せんせい、MAMA様

あたたかいレスをありがとうございました。
じつのところ、あの書きこみをした時点でワタシのなかで半分はすでにスッキリしていました。
悪酔いして戻して、スッキリしたときの心境でした。
このような場をもうけてくださったかとう先生に、まず感謝です。つぎに、こんなグチにつきあってくださったロムラーの方々に感謝です。そのうえあたたかいレスまで下さった方々、本当にありがとうございました。

かとう先生…

>大ヒットをだすコツは、マンガ家であることをやめないこと

一本とられました。クヤシー(笑)

マンガ家になるにはマンガを描くのをやめないことだよ、というのは、いろんな人にマンガ家になるためにどうしたらいいか、と聞かれていつもワタシが答えてることだったんですが、これってワタシにも当てはまることだったんですね。

たしかに、この仕事を始めてからいままで、ワタシもそれなり進歩してると思います。今までどおり、昨日より明日、いい作家になればいい、と思えばいいだけなんでした(^^)

あぁ、ココに来てよかったです。

プロになりたい 投稿者:MAMA 投稿日: 7月17日(水)06時19分44秒

「プロになりたいのですか?」と聞かれれば、そのことが実現するかは別として、なりたいと思っています。マンガを描き始めたのが三十歳半ばで、今四十歳の私がそんなことを言うと、若い方々は驚くかも知れませんがそうなんです。年をとってから何かをはじめるには、若いころの何倍もの努力が必要だと思います。だから初めは絵を描けるようにならなくては、と思い16ページの作品を毎月描いてはとりあえず少女誌に投稿していました。
その中で、レディス誌の方に投稿しては、というアドバイスがあったのでそうするようにしました。
もちろん、ストーリーを練る時は、自分の描こうとするテーマがどうすればそれを読む人に面白いと思ってもらえるか考えますし、どんな絵柄がいいかなど、私なりに考えているつもりです。雑誌のリサーチのほうもやっています。よく買う雑誌以外に少しずつ違うものも購入し、この雑誌はおしゃれだけど私にはおもしろくないとか、主婦向けの雑誌ざっしだとか、批評してもらえるところには、とりあえず投稿して反応を見るなど。以前ずっと投稿していた雑誌はいつの間にか廃刊になってしまったし、しばらくここに投稿しようと思った雑誌は投稿するページがなくなってしまったんです。持ち込みをしたいともおもいますが、子供や交通費のことを考えると主婦としてはなかなかできません。ですから家にいても色々な情報が手に入るように、と二ヶ月ほど前にパソコンを購入しこの掲示板に出会ったのです。
マンガを描き始めたころ、子供たちは二人とも乳幼児で、漫画を描く時間を作るだけで大変でした。でも、今年から二人とも小学生になり、時間もできるようになりました。私は絵もストーリーもまだまだです。これからは描くペースは変えないで、時間のできた分、先生方のおっしゃるように、もっともっと読者のことを頭においてじっくり考えながら描いて行かなくてはと思います。
本当にプロになれるかどうか私にはよくわかりません。人には努力だけでは報われないことがあることを知っている年齢です。それでもがんばりたいと思っています。
それがたとえ夢に終わったとしてもです。
それではれろそろ朝の支度がありますので失礼いたします。


はじめまして・・ 投稿者:KE  投稿日: 7月17日(水)13時51分06秒

以前からずっとお伺いしておりました。
とても自分にとって勉強になり、励みになってます。
かとう先生、ありがとうございます。
実はちょっと気になって横からこの様なことをいきなり書くのも差し出がましいと思ったのですが、同じ子供を持つ投稿者として強く感じたので書き込みしております。
MAMAさんがおっしゃる事は、こんな難しいことではなく実はとても単純なことではないか・・と、勝手に思ったのです。
漫画が好きで、それがいつしか描きたい、自分が描いて世の中の人に認めてもらいたい、読んでもらいたい、少なからずそう思ってみんな漫画家の卵としてはじまるのだと思います。
MAMAさんももちろんきっとそうで、プロになってたくさんの人に自分の漫画を読んでもらいたいために頑張られてると思います。
ただ、書き込み方法が誤解を招く形になってしまっただけで、きっと真意は子供に自慢したいが為だけではないと思います。
ゆくゆく、自分がプロになれたときにお母さんは漫画を描いてるんだよ、って言いたいっていうか、自分がしてる(目指している)仕事に誇りをもっているからこそそれを自分の子供に胸をはって「私はこんな仕事をしている」って言いたいんじゃないかなあ・・って思ったんです。
実は、私も子供には「私は(将来)漫画家」と言ってみたりしています^^;
子供が「おかあさん、すごいねー」って言ってくれると無性に嬉しくて更に頑張ろうって励みになっています。
そして私を真似てこまわりして漫画描いてるチビを見てると「ウヌ、負けていられない」とも思ったりしてます^^;
その道のプロを目指すには相当苦労が伴うと思います。寝る間を惜しんで努力するなんてある意味アタリマエというか・・・。
ひたすら体力、知力、維持力、そして吸収力、開発力・・あげるとキリがありませんが、もちろんかとう先生がおっしゃるモチベーションは筆頭に必須だと思います。
先生方のおっしゃられることももっともで、理にかなっていてとても納得いたします。
ただ、そこが原点(話題の元が微妙に)が少しずれててたぶん(ある意味感情的)に平行線になっているかなあと勝手に解釈して書き込みしております。
この書き込みで不愉快な思いをもしされたら、私の書き込みの仕方に問題があると思います(すみません。)
文章で思ったことを巧く人に伝えるのは本当に難しいです。もちろん漫画でもそうですが。
はじめましてですごく長くて、しかも生意気なことを書いてしまって申し訳ありませんでした。
かとう先生、いつも応援しております。そして先生のサイトではとても元気をもらいました。
これからもがんばってください<(_ _)>


MAMAさんへ 投稿者:かとう  投稿日: 7月17日(水)16時53分40秒

>「プロになりたいのですか?」と聞かれれば、そのことが実現するかは別として、なり
>たいと思っています。マンガを描き始めたのが三十歳半ばで、今四十歳の私がそんなこ
>とを言うと、若い方々は驚くかも知れませんがそうなんです。年をとってから何かをは
>じめるには、若いころの何倍もの努力が必要だと思います。

すべて自覚されておられるようなので、私が口をはさむスキはありません。
「ぜひ、がんばってください」と応援させていただきます(^_^)。

KEさんへ 投稿者:かとう  投稿日: 7月17日(水)20時44分12秒

はじめまして。

>原点(話題の元が微妙に)が少しずれててたぶん(ある意味感情的)に平行線になって
>いるかなあと勝手に解釈して書き込みしております。

「こういう立場の人は、こういう考え方をするものなのか。」ということが見えて、今回のことは私にとって、たいへん勉強になりました。


***********************************

↑掲示板はここで納まりました。
以降は別のテーマ(相談や疑問・質問)に変化していきます。

マンガに無縁の一般の人、マンガ家志望者、アシスタント、プロのマンガ家の先生。
みなさんの考えを知る事ができた、貴重な10日間の掲示板でした。

ここから先は

0字

マンガを描くために何が必要なのか、必要な情報を発信するマガジンです。 知っておくと楽しくなり、役に立つ知識に出会える「定期購読マガジン」です。

「マンガを描くために必要な知識&技術の情報マガジン」です。 マンガに関する1300以上の記事と更新中の最新記事全てをご覧いただけます。 自…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?