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ゲーム業界での男性の育児休暇について

私はゲームのコンサルティング会社で事務として勤めており、私の夫はゲームの企画者をやってます。現時点では夫婦そろってゲーム業界の人間です。

ゲーム業界の実状

ゲーム業界は発展途上で、今後、ますますプレイヤー、そして売上が伸びる予定です。日本国内だと天井が見えてきた感がありますが、インフラの整備に伴い、インドや南アメリカ、アフリカなどへと展開地域が広がったり、今までは政策などの兼ね合いで正規版を出しにくかった中国への展開が始まっているからです。

例えば、2020年にはPS5とXBOXの新機種が発売されますし、海外ではGoogle Stadiaという新サービスも始まっています(日本での開始は未定)。

北米やヨーロッパでは、ゲームソフトはオンライン販売が主流となっています。据え置き機向けに開発されたゲームソフトは十数種類の言葉に翻訳され、PS、XBOX、Steam、EpicGamesなど複数の機種(ストア)で展開、販売されています。

スマートフォンゲームもあるし、PlayStationやXBOX、PCでプレイするオンラインゲームもあるし、VRゲームも増えて来たし。eSportsやプレイ動画の配信など、プレイヤーの活動も盛んになって来ました。

新しい展開、技術の革新は喜ばしいことですが、現場は毎回、大変な想いをしてソフト開発を行っています。

ゲーム業界で働く夫の日常

夫の仕事は企画です。7歳と5歳の娘がいます。

ゲーム開発という毎日の業務に加え、ゲームニュースのチェック、新技術の勉強、話題になったり売り上げが良かったソフトの勉強(プレイする)、ゲームになりそうな一時創作物のチェック(アニメとかマンガ)…。

それに加え、例えばマネジメントやフレームワークの習得、計画能力の向上など、自分自身の課題に取り組む必要があるようで、睡眠時間を第一にしてますが、毎日、忙しそうです。

ゲーム業界は華やかに見えますが、内部では「IT土方」と言われるような、ワークライフバランスの悪い業界でもありました。私自身と自分の夫がサンプル(n=2)なので少ないですが、うつ病で休職する人も多いし、30歳くらいで異業種に転職する人も多い業界だと感じます。

オンラインでバグが修正できるようになったPS3あたりから大分マシになりましたが、夫も過労によるうつ病で、ゲーム業界で働いている20年間のうち、4回は休職しています。

ただ、最近は、人材の確保および健康的に働き続けられる環境づくり≒働き方改革に注力する企業も増えてきたように感じます。

男性の育児休暇取得

日本人男性の育児休暇取得率はいまだ低く、数値的な改善は見られません。グラフが分かり難いですが、赤は女性、下の方にあるグレイが男性の取得率です。

コメント 2020-02-12 060520

一方で、「育児休暇を取得したい」と考える男性は増えています。赤い部分が潜在需要です。

コメント 2020-02-12 060752

※図は内閣府「男性の育児休業取得促進事業」の取組について」より

ゲーム業界での男性の育児休暇

うつ病での長期休職や、プロジェクトが終わった後の長期休暇(忙しい時期に取れなかった休日をまとめて消化するのと疲労回復の為、プロジェクトメンバー全員が休むこと)があるせいか、他の業種よりも男性の育児休暇取得を聞く機会が多いと感じます。

私の夫も2人目出産の半年後(2015年1月)、半年間育休を取りました。勤務先は30人くらいの規模ですが、社内には夫以外の男性も育児休暇をとっています。

夫に「子育ての情報を得るのに、チェックしてるニュースサイトとかブログってある?」と質問したら、「鬼頭さんのTwitter」と答えました。

2014年12月から1年間、育児休暇をとった鬼頭雅英(Twitter:@kito_mas)さんの影響は大きいようです。夫はもともと、鬼頭さんのアカウントをフォローしていました。Twitterで鬼頭さんが仕事を1年も休んで子育てする様子をTwitterのTLで見て、気持ちが変わる部分があったようです。

休暇の取得については制度の充実も大事ですが、メンターというかお手本というか。身近に「育児休暇をとって復職した」存在がいると、取得する人が増えるようです。

ゲーム業界は転職も多いせいか、勤務先の中だけではなく、業界全体で働き方を変えていこうという雰囲気があるように感じます。

CEDECワーママ・ワーパパコミュ

Facebookには「CEDECワーママ・ワーパパコミュ」という、パパママグループがあります。

※承認制のグループです。入会したいときは鈴木こずえさんにメールしてください。 kozue.suzuki@sega.com

CEDECという技術発表会で、2017年から毎年、会社の働き方改革について発表しています。CEDECでの発表の様子はファミ通他、ゲーム情報サイトで共有されました。

まとめ

男性の育児休暇取得がもっとふつーになると良いと思いますし、ゲーム業界での働き方改革の事例が他の業種でも共有されていくと良いな、と思います。

企業向けに、国も助成金を設けていますし

取得者が都民であり、勤務先が都内の企業なら、並行して奨励金も取得できます。

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この記事はもともと、私が所属するFacebookグループ「バル・ハラユキ」でコメントとして書き始めたのですが、長すぎたのでnoteに書きなおしました。

ちょっと中途半端な記事になっちゃったんですが、時間ないのでこの程度で。




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