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インビジブルレイン 感想

最近読書したものをまとめ ネタバレ含んでいるんで注意してください

・インビジブルレイン 誉田哲也

 誉田哲也の姫川シリーズの第4弾。

大和系石堂組の四次団体六龍会の末端構成員小林充が刺殺され、捜査していく中匿名で柳井健人が犯人とタレこみが入る。この柳井健人と小林充の関係は9年前柳井の姉が殺害された際、姉と付き合っていた彼氏。その事件では柳井の父親が重要参考人として疑われており、父親が連日の取り調べののち署内で警官の拳銃を奪いその場で自殺し父親が容疑者として幕を閉じた。

 もしタレこみ通り柳井健人が犯人で9年前の事件の真犯人が小林充だった場合、9年前警察は冤罪で自殺まで追い込んだことになり不祥事として世間に広まり多大なダメージを被ることとなる。そのため刑事部長長岡警視監は捜査員には柳井健人を捜査するなと指令を出す。しかし姫川玲子は単独で柳井健人の捜査に乗り出す。

 とまぁ出だしはこんな感じなんですが、よくありがちな警察の隠蔽と戦う刑事モノです。私は誉田哲也さんの作品はちょくちょく読んでいますが姫川シリーズは初なんですよね。じゃあなんで第一弾から読まないんだって話なんですけど、理由は単純家の中を探すのがめんどくさかったから!まぁ大体わかるだろって感じで読みました、竹内結子さんがドラマやってたのは知ってましたよもちろん。

 ここまで読んで疑問だったんですが、9年前の不祥事に対して今の人事が責任取ることなんてあるんですかね?そこまで隠蔽しなくてはならないことなんだろうかってのがまず第一の印象でした。確かに真犯人が柳井健人で動機が9年前の真犯人が小林充で復讐だった場合メディアには取り上げられて警察はバッシングを受けることになるでしょうが、現在の警視庁捜査課に責任問題は生じるのでしょうか?また小林充の怨恨関係を調べる際柳井健人が捜査線上に上がらないなんてことがあるでしょうか?そんなもん考えてもしょうもないなと思い読み進めていきました。

 まぁ結論を言っちゃえば9年前の真犯人は小林充で、柳井健人はその復讐のためだけに生きていた。しかし小林充が暴力団に入ったためカタギでは手出しできないとなり、警察の無線を盗聴解析する情報屋となりその情報を売っていた石堂組二次団体極清会の組長牧田に殺人を依頼し牧田の舎弟川上が殺し屋を手配し殺人に至ったってのがこの事件のあらましです。

 この牧田ってのがこの作品の第二主人公ですね。この牧田って男がいい男でしてねー、2m近い身長ですらっとしていて筋を通す男も女も惚れる任侠男って感じなんですよ。牧田も過去色々あって柳井健人に近しい何かを感じて取引に応じるんですけど柳井が事件後蒸発してしまいそれを探すため牧田も柳井を探し始めるわけですよ。まあここまでくれば勘のいい方にはすぐわかると思いますが、牧田と姫川が柳井が留守にしているアパートで出会うんですね。

 暴力団と警察という二人の立場がありながら共に惹かれていく二人、その中で第二第三の事件が起きてしまう。全ての事件は牧田が仕組んだ絵図なのではないかと疑い始める姫川、また警察上層部からの圧力もありつつも第二第三の事件これらすべてを仕組んだのはいったい誰なのかってのがスピーディにわかっていく終盤はかなり面白いです。

読後の感想でまず最初に思ったことは石堂組今後相当やばいなってことですね。今後縮小化間違いないなって思いましたね。

後牧田と姫川の絡みは最高に良かったですね、いつも強気なキャリアウーマンというかできる女が男に迫られて女を出してしまうってのが刺さりまくりでした。

他に印象的だったのは和田さんと記者のシーンですねここはちょっと泣かせにきてるなーって思いましたけど私もジーンときましたね。

インビジブルレインというタイトルなだけあって本編は大体雨が降っていましたね、ただラストのシーンは晴れているんですよその演出が憎いというかなんというか。

以上が感想というかまとめですね、なんでまとめたかというと最近読んだ本の内容が本当に思い出せなくなることが多いんですよね、そのために自分が読んだ証として残してある程度あらすじとかものせとこうと思ってnoteに投稿してみました。

今回私は姫川シリーズ初でしたけど十分楽しめました、人物像とか人間関係とかもなんとなくわかるように描写されていますし、私みたいな人にも全然おすすめできる本になっています。また事件自体もわかりやすく何が起きてあそこがあーだからみたいな頭がこんがらなくサクサク読める作品だと思います。まだ読んでない方がいたら是非おすすめです。

映像化はもうされてますが誰は芸能人であったら誰なイメージで読んでたなぁってのがあったら教えてください。

自分は牧田は完全に阿部寛でしたね。

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