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みんなでマンガの1巻を応援しました その2!【マンバ読書会】レポート

どうも、クチコミとランキングでいいマンガが秒で見つかるサービス『マンバ』です!
先月もYouTube Live配信にてオンライン読書会を開催しました!

今回のテーマは「 #1巻応援 」。10月に引き続いて2021年の新作マンガを振り返る会になりましたよ〜!

イベントのもようを、マンガソムリエ・兎来栄寿さんによるレポートでお届けします!みんなで配信アーカイブを聞きながら自分も推してる作品や、見逃していた新作マンガに出会いましょう!

◇◆◇◆◇

こんにちは、マンガソムリエの兎来です。

11月26日(金)、先月に引き続いて「#1巻応援」をテーマにしたマンバ読書会が開催されました。

前回が好評であったこと、また前回の時間内では語り切れなかった2021年発売の1巻について、たっぷりと語るイベントとなりました。

オープニングトークとして、11月に発売したてのクチコミを書いた2作品を最初に紹介させていただきました。

『凛子ちゃんとひもすがら』

『私が15歳ではなくなっても。』

どちらも最近の一押し作品ですので、詳しくはクチコミをご参照ください。

そして、今年発売された注目の1巻をどんどん見ていきました。
まずは11月の新刊から。

『やくざの推しごと』

ちょうど、読書会の前日に1巻が発売されたこの作品。かなりの数を読んでいる天沢聖司さんに
「2021年一番好きな漫画は『やくざの推しごと』に決まりました」
とまで言わしめたこの作品。
「美ッッッッッッ」
「画力に連続で殴られてビビりました」
「ファンゆえの高解像度の理解力」
「推しのいる人生って最高だなと、しみじみ思わされました」
と、大絶賛でした。実際、私も司会のTさんも激推しの注目作です。1話試し読んでいただければ「伝わる」と思います。

『ごくちゅう!』

「可愛いけど全員受刑者!」
という解りやすいタイトルで名無しさんからクチコミをいただいているこの作品は『借りぐらしのアリエッティ』ならぬ
「ムショ暮らしのゆるふわ可愛いコメディ」。
かわいい4人の女囚たちによる刑務所事情のリアルが癖になる面白さです。
「この世で最も聖地巡礼をオススメできない萌え漫画」というusagiさんの帯コメントが私は大好きです。
配信中のコメントでも
「さっきから可愛い絵なのにクズとか受刑者とか、興味しかわかない」
という声が。興味をそそられた方はぜひ。


『魔女ノ結婚』

個人的に今月の最優秀クチコミ賞を捧げたい、熱くて秀逸なクチコミを異世界スキーさんにいただきました。
「個人的に一番好きだったのは魔女の試練を司るドラゴンの話」
「どんだけ威厳がある感じを出してもお前は所詮もじもじする女と女を見たいだけのトカゲやろがい!!!!!ハァ…ハァ…すみません、熱くなりました。でも私という存在も突き詰めればこのドラゴンと同じようなものなのかもしれませんね…ただ尊い百合が見たいだけの……」
「『魔女ノ結婚』を読めばあなたもきっと百合スキードラゴンになってしまうはずです。みんなもドラゴンになっちゃおうよ」
ということで、もうこれ以上の言葉は要りませんね。なりましょう。百合スキードラゴンに。

その他、数作品を紹介しながら、次に2021年の1月分から前回たどり着けなかった8月までを順番に見ていきました。
各月から1作品ずつピックアップしていきます。

1月の#1巻応援

『ヒッツ』

「柴田ヨクサル好きなら外せない」ということでnyaeさんにクチコミをいただいています。
「猛スピードの超展開は柴田ヨクサル!って感じがして最高です!!」
「字がデカくて読みやすい!!!」
「沢先生の超絶画力高絵がバチっとはまってます」
配信中のコメントでも
「ヒッツは異常者が書いてますねw」
と話題になり、独特のテンションとドライヴ感は堪りません。本当に何を食べたらこんなマンガが描けるんでしょう。大好きです。

2月の#1巻応援

『きつねとたぬきといいなずけ』

2019年末に開催したマンガプレゼン大会で2位を獲得したなかやまさんが熱く推してくださったこの作品。2月に待望の単行本が発売されました。

なかやまさんを始め、ぺそさん、nyaeさんのお三方からクチコミをいただいております。
「作者のことを知らないという人も、あのバズりまくったアマビエ漫画の人と言われれればピンとくるかも」
「とにかく、きつねとたぬきが愛らしい!カワイイ!ほっこりする!」
「読むと癒やし効果がきっとある!」
としながらも
「カワイイだけではない」
「ところどころできつねの表情に影がさす瞬間も見逃せません」
「三人四脚な成長の物語」
といった部分も見所となっており、
「男性向け女性向け関係なく、誰にでもオススメ出来る作品です」
ということで、この作品の魅力はもっともっと広まっていって欲しいです。


3月の#1巻応援

『徘徊女子』

「メッッッチャいいじゃないですかこれ…!!すごく好きなやつでした!」
と天沢聖司さん絶賛のクチコミをいただいた作品はこちら。
「よつばと!のような緻密な背景!」
「なんてことない街並みを1人で内心味わう孤独のグルメのようなモノローグ!」
「中身はブラタモリでした。最高〜〜!!」
また、野愛さんからも
「こういう「ただ〇〇するだけ」の漫画は大体面白いと相場が決まっている」
「「癒される」ではなく「癒える」なのも能動的な感じがしてよい」
と魅力を語っていただいています。

一時は「聖地不毛の地」と言われていた愛知県ですが、徐々に増えてきました。読むと舞台を探訪したくなります。もし名古屋に行く機会があれば読んでみてください。

4月の#1巻応援

『束の間の一花』

sogor25さん、さいろくさんのお二方より情緒たっぷりのクチコミをいただいています。

「互いが互いのことを想って接していて、両想いとも言える関係の2人」
「若くして余命宣告を受けた二人の行く末を、まさに「夜に駆ける」ような二人の疾走を描いている」
「なんて劇的、なんて詩的なんだ」
「こんなにもパワフルに躍動する死にぞこないのセリフに胸を打たれる事はきっとない」
物語のクライマックスは、まさに「夜を駆ける」で転調するサビの部分のよう。胸を掴まれるエモーショナルさ、ぜひ3冊まとめて買って堪能してください。


5月の#1巻応援

『ラストジェンダー ~何者でもない私たち~』

sogor25さんと3人の名無しさんより、たくさんの熱い応援クチコミをいただいているこちらの作品は「読切『私季、折々と』から半年経たずに連載化」された、「多種多様な性自認や性的指向・嗜好の人々が集まるハプニングバー「BAR California」を舞台にしたオムニバス作品」。
タイトルのラストは「Last」ですが、「Lust」(欲望・愛欲)も感じさせられます。
「"セクシャルマイノリティの特徴を持った一個人"として描いていて、まさに"多様性"」
「肩書きが溢れる世の中や世間の目で自分を見失う人に「あなたらしくいてね」というメッセージを感じるお話」
と、まさに今の時代に求められる内容となっています。
「リアルな心理描写と繊細な絵柄がマッチして綺麗」
「性的な描写はあるけど、いやらしさがないのが不思議な魅力」
と、魅力的な絵のタッチに対する称賛も。

6月の#1巻応援

『ケッペキゲーマー』

読切「DAD STRANGE LOVE」が印象的だった、新鋭あまのさんの初連載作品。こちらもsogor25さんと名無しさんにクチコミをいただいています。

「極度の潔癖症で5年に渡り引きこもりを続けている黒田公正が、車椅子の少女に出会い"eスポーツの世界"へと足を踏み入れていく物語」。
強迫性障害の描写は作者自身の経験が生かされているそうで、恐るべき迫力と解像度です。難しいテーマを扱った作品ですが、それだけではなく、むしろそれを忘れさせるくらいの力が込められているところが特筆すべき点です。
「自身の現状をなんとか変えようとする黒田がeスポーツにのめり込んでいく過程に強烈な熱量を秘めている」
eスポーツに興味がない方でも、きっと惹き付けられます。

7月の#1巻応援

『作りたい女と食べたい女』

「このマンガがすごい!2022」でも見事2位に輝いた、今年の「間違いない」作品。こちらには、野愛さん、あうしぃさん、名無しさんのお三方がクチコミを書いてくださいました。
「これぞ至高のギブアンドテイク!!」
「箸が止まらない様子とか、完食とかを見るとガッツポーズしたくなる。喜ぶ人の為に、ご飯を作りたい」
という感情、私も昔は食べる方専門で理解できなかったのですが、今なら解ります。美味しくご飯を食べてくれる人は魅力的ですし、自分の作ったもので幸せになってくれたら格別ですよね。
「何でも話せて遠慮せずに付き合えるのもいいけど、気遣いを忘れず適度に寄り添い合えるのもいい」
という、メイン二人の関係性の良さや、
「今日でもなかなか消えないジェンダー規範や役割を、優しく気づかせてくれる内容」
といったシーンにも注目です。

8月の#1巻応援

『終の退魔師 ―エンダーガイスター―<無修正ver.>』

名無しさん、ANAGUMAさん、さいろくさんのお三方にクチコミを書いていただいています。
「カッコよさに極振りした退魔バトルアクション」
「サクサク進んで読みやすい」
と、とにかくスタイリッシュかつテンポが凄まじく良いのが本作の魅力。
「メインヒロインも可愛いし、著者の好みなのか褐色の美女(やべえやつ)がいっぱい出てくるのもまた良い」
本作と繋がりもある前作の『VS EVIL』の時から、女の子がかわいいのも重要なポイント。
そして元ネタとなっている作品をまとめるトピックができるほど、作者の映画好きが滲み出ている作品です。荒木飛呂彦さんもそうですが死ぬほど映画を観ている人の描くマンガは面白く、絵も上手いことが多いですね。ただでさえ超画力なのに、ほぼ全ページ加筆修正という気合の入りようの紙版はもはや「神版」と言って差し支えないでしょう。

なお、今回も恒例のアンケートを行っていました。

「今年買った&読んだマンガの1巻の数は?」という内容で、1番多かったのは「11~30作品」となりました。次点で、「1~10作品」より「30~100作品」が上に来ているのは流石です。

ただ、恐ろしいことにマンガの1巻はひと月の間に数百冊発売されているんですよね。かなりの量のマンガを読んでいる方が多いであろうアンケートにおいてもこの結果ということは、世間では大半の作品が読まれずに埋もれてしまっているということでもあります。

そんな中、「今年は1巻応援70作品くらいしたよ」というありがたいコメントも配信中にありました。そうした活動は、確実に書き手・送り手への応援になっています。これからも、ぜひぜひ1巻応援を続けていきましょう!

最後に。

今年発売の1巻として、『ニワトリ・ファイター』も強く応援しています。

◇◆◇◆◇

ということで2021年の新作マンガを#1巻応援クチコミとともに、2回の配信で振り返ってまいりました。

さて、年末はマンバ恒例マンガプレゼン大会!今年もオンラインで開催です!

「いま私が一番読んでほしいマンガ」をテーマにアツいプレゼンを繰り広げていただく予定です。これを見て年を越しましょう!!

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