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遠くからそっと

10年の節目とか区切りとか、そんなのはなんというか外の人間の都合のいいモノサシのようで。そこを境に劇的に何かが変わるわけでもないだろうし。なんの飾りもない毎日が、昨日と明日の間で続いてきたんだと思う。普通の人たちのとてつもない努力と忍耐で。

これも外の人間の戯言なんだけど。

そう、そもそも私のような部外者に語れる言葉はない。でもそんな部外者の言葉でも、もう少し時間が経てば残したことに意義が備わるかもしれない。そう思ってそっと少しだけ。

一年前に書いたnote。宮城県東松島市で生まれたソックスモンキーおのくんと私の物語(の一部)です。

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部屋にいるおのくんを見るたびに、また、天気予報で東北の天気を見るたびに、訪ねた時間を思い出します。

大阪より2~3週間くらい遅れて桜が咲くこととか、ブルーインパルスに逢いに来たたくさんの人であふれた矢本駅前の道とか、女川で食べた海鮮丼の味とか彩りとか……!

今日もウチのおのくんは元気です。

そんなおのくん、先日、東海地区のニュース番組でも取り上げられてました。

また3月12日(金)J-WAVEの朝の番組「JK RADIO TOKYO UNITED」でも取り上げられる予定です。8時20分頃からのミニコーナー「KIDZANIA TOKYO EYES ON THE FUTURE」。聞ける方はぜひ!

そして毎年この日が近づくと見返す写真集があります。

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「HOPE 311 陽、また昇る」

以前投稿したブックカバーチャレンジの記事でも触れてます。

レンズの向こうにいる人の幸せを願ってシャッターを切るというハービー・山口さんの写真。見る私も、おひとりおひとりの幸せを祈りつつページをめくります。

こちら絶版のようなので、図書館とかで見てもらえたら……!(大型書店や写真集コーナーが充実してる書店ならまだあるかも)

ちなみに私はこの3曲をBGMにして見るのがお決まりです。

「ゆくてに」の歌詞、「BRIDGE」の続きのよう。その間をつなぐのが「まっすぐな橋」なんだな、私には。

あと2012年から参加しているのがこれ。

スターバックスさんのハミングバードプログラム

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2021年は3月8日~5月25日までハミングバードカードで購入した商品代金の1%相当額が、東北の震災遺児の進学支援をしている「みちのく未来基金」と、経済的困難を抱える若者に学ぶ機会を提供する「チャンス・フォー・チルドレン」に寄付され、若者の教育支援に使われます。

寄付の目的に共感して、毎年この時期使うようにしています。スタバは普段から頻繁に利用するわけではないので大した額にはならないけど、ナントカフラペチーノもゆずシトラス&ティーもソイラテも積もれば天保山くらいにはなる(はず)!

1995年1月、阪神淡路大震災が起きた時、私は中学3年生でした。

電車で1時間もない場所で高速道路が根元から倒れ、火に包まれる街をテレビで見ていて、自分が生きてるうちにもうこんな酷いことはおきないと、これが最後だと信じていました。そうじゃなきゃおかしいと、当然だと思っていました。高を括っていました。

そこから16年後の2011年3月、東日本大震災。

絶対はない。

それが10年前、私が学んだことです。

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去年作ったフォトブックに選んだ石巻の日和山公園で撮った写真。2015年5月の写真です。
あれからもうすぐ6年。ここからの今の景色、確かめに行きたい。
「来てくれて、ありがとう」
そう言ってくれた人たちのところへ「また来ました!」と会いに行きたい。
「おのくんの里親になりたい」と言ってくれた友人を連れて行きたい。

今は会えない。もう少しの辛抱。
でも、元気でさえいれば、会える時が来る可能性を大きくできる。
元気でいてもらうために何ができるか。
悲しいこと、つらいことをより小さくする方法を。
遠くからだけど考え続けたいです。

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今はここからそっと手を振らせてください。
手をつなぎに行けるその日まで。