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【伝記】100歳の台湾人革命家・史明 自伝 理想はいつだって煌めいて、敗北はどこか懐かしい

現実は小説よりも、、、衝撃の伝記

「革命家」と呼ばれる人物って一体どんな方なんだろうと思いつつ、本書を手にとった。
表紙のイラストは、とても迫力がある。

読み始めると最後までとまらなくなる。
そんな、ジェットコースター・ノンフィクション。

この本で、史明さんをはじめて知った。

台湾人に史明さんのことを話すと、
「え、あのひと歴史上の人物だと思ってた。まだ生きてるの?」
と言われた。

元総統の李登輝さんもまだご存命だが、100歳代かつご存命で歴史に名を残すような方が生きていらっしゃるというのは、驚くべきことでは。
しかも、お元気。
史明さんは今も蔡政権顧問として活躍されているそうだ。
2014年ひまわり学生運動のときも、街頭演説をされていたという。

史明さんの伝記を読み終え、ある漫画作品に登場するキャラクターを思い出した。『シティ・ハンター』のパラレルワールドを描いた作品、『エンジェル・ハート』に出てくる、陳さんというおじいさんだ。

史明さんは外見や中華料理店を経営していることなど、いくつかの特徴が陳さんと重なるのだ。主人公・香瑩と陳さんの関係は、蔡英文総統と史明さんの関係にも近いものがある。

史明さんの人生から、100年分の歴史をなぞることができる。
中国の歴史、日本の歴史、台湾の歴史とも重なっている。
マクロの歴史だけでなく、ミクロからも歴史を覗いてみてはどうだろうか。

また、彼が伴侶として(途中まで)人生をともに歩んだ女性のことについても、書かれていた。革命家といえど、人の子であり、支えとなる人の存在があったのだな、と波乱万丈人生のなかにも少し親近感がわく一面も見出すことができた。

史明さんのように芯のある人生を歩めたら、と少し憧れの気持ちを抱いた。

※追記:史明さんは2019年9月に永眠されました。李登輝元総統は2020年9月に永眠されました。

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