真鶴出版

泊まれる出版社。

真鶴出版

泊まれる出版社。

最近の記事

小さな町で、子どもを育てる。

神奈川県で唯一の過疎地であり、 産科のある病院もない真鶴に暮らしながら、安心して出産できるのか? 宿泊業をしているので、町外から訪れるゲストからこうした質問を受けることがある。 真鶴へ来てから2人の子供を出産した私は、この質問には即「できる!」と答えられる。 最近は同じ真鶴町内に暮らす友人たちから妊娠の報告を受けることも増えた。 出産前の友人たちと話す中で、私自身も出産前にもっといろんな情報があったらより安心だったかもしれないと思ったのと、これから真鶴で出産・子育てを

    • 真鶴と食|第1回「庭のレモン」

      うちの庭は広い。 「庭」というと、家の一角に庭があるところを思い浮かべるかもしれないが、うちはそうじゃない。松や桜、銀杏などの木々がそびえ立つ。 その他にも、梅や夏みかん、アケビにレモン。さまざまな「実のなる木」があって、その間を埋めるように、ユキヤナギ、紫陽花、ヤマブキ、モッコウバラ、チューリップなど四季折々に花が咲く。 さらには山菜、それに力強い雑草もめきめきと育っている。 そこに3軒の家が建つ、まるでリトルフォレストのような場所。ぐるりと歩いてまわると散歩した気

      • 「宿をやる」ということと、「友人をつくる」ということが同義かもしれない件

        真鶴出版にとって宿をやるということは、 普通の旅館やホテルとはちょっと違う。 まず、限りなく暮らしに近いこと。 真鶴出版はもともと、 ヨーロッパをAirbnbで一周した経験をもとに、 自宅兼宿泊施設として始まった。 当時はホームステイに近いかたちで泊めていて、 一緒に夕飯や朝食を食べたりもした。 友人が自分のまちに来るから、 自分の家の一部屋に泊める。 それとほとんど同じ感覚だ。 友人が自分のまちに来るなら、 まちのおすすめの場所や食べ物を紹介するのは当然だ。 一緒

        • “8月始まりのカレンダー”で考えた、これからのローカルメディアのかたち

          こんにちは。真鶴出版 川口です。 先日、8月始まりのカレンダー『港町カレンダー』をつくりました。 なんでこんな時期にカレンダー? と疑問に思う人も多いと思います。実は8月始まりのカレンダーをつくるのは今年で3年目。今回はこのカレンダーをつくる過程で考えた、これからのローカルメディアのかたちについて書きたいと思います。 地域にあるフワッとした概念を具現化する「真鶴の一年の中心は“貴船まつり”なんだよ」 真鶴に移住してしばらくした頃、真鶴生まれのおっちゃんからこんな話を聞

        小さな町で、子どもを育てる。

          野菜を育て、家畜を飼う。タイの「足るを知る経済」とは?|アジアのコロナ事情|01|

          今、アジアの人たちに話を聞こうと思った理由。 コロナ禍を機に、海外の友人たちと近況をシェアすることが増えました。 いつもなら災害や事件が起きれば、それを心配する側・される側に分かれていましたが、今回は「一緒に頑張ろうね!」と世界中の人たちと励まし合う、という今まで経験したことのない状況になったのです。 さらに不思議だったのが、日々報道され、緊張感が高まっていくニュースとは裏腹に、SNSから見る友人たちの日常は穏やかそうで、そしてそれは真鶴と共通するものを感じたことです。

          野菜を育て、家畜を飼う。タイの「足るを知る経済」とは?|アジアのコロナ事情|01|

          ”泊まれる出版社“が泊まれないときに考えたこと

          こんにちは。真鶴出版 川口です。 いよいよ緊急事態宣言が解除されました。これからまたかなり状況が変わっていくと思いますが、自分たちの記録も兼ね、そして同じように地域で活動している方や自営業の方と共有できるように、ここまでの私たちの状況、そしてこのコロナ禍に考えたことを残しておきたいと思います。 まず私たちは、神奈川県の真鶴町というところで、“泊まれる出版社”をコンセプトに夫婦で活動しています。地域の情報を発信しながら、実際に町に来てくれた人を宿で受け入れる、そんな活動です

          ”泊まれる出版社“が泊まれないときに考えたこと

          ハイパーローカルメディア『いわみち新聞』をつくりました。

          真鶴出版が拠点を置く真鶴。その真鶴の中でもさらにローカルなエリア「岩道」の新聞をつくりました。 題して、ハイパーローカルメディア『いわみち新聞』です。 一枚ペラの手書きを中心とした新聞。今後販売していく予定ですが、こんな事態なので外出自粛のお供に良かったらご自由にどうぞ(もちろん、スマホからでも見れるのですが、紙好きとしてはやはり印刷してもらえるとうれしいです)。 〈自宅で印刷の場合〉 本当はB4サイズですが、A4サイズの印刷でも読むことができます。 〈セブンイレブン

          ハイパーローカルメディア『いわみち新聞』をつくりました。