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いくつになっても嬉しいこと

5月のある日、撮影アルバイトの帰りに阪神タイガースの優勝祈願で有名な神社に立ち寄った。この時期ピンク色の花が満開のコバノミツバツツジが人気なので一度見てみたいと思っていた。今年は桜の開花が遅かったこともあり濃淡のピンク色のコラボレーションが美しさを際立たせていた。昼を少し過ぎた時間でもあったのでベンチでお弁当を広げている人や、ハイキング姿のシニアグループが花の前で写真を取り合う姿があった。一眼レフを覗き込み被写体に焦点を合わせるカメラマンもいる中、私もスマホでパシャパシャと初めて見るコバノミツバツツジをいろんな角度から撮ってみた。
熱心に写真を撮る人が大勢いたのには理由があった。それは第1回コバノミツバツツジフォトコンテストに出品するため。
帰宅後せっかくならとSNSから3枚の写真を出品をしてみた。
数日後SNSのDMにフォトコンテスト入賞のお知らせが届いて驚いた。
「優秀賞」を頂いたのだ。
写真は2つの古い切り株が対角線にありそのまわりにコバノミツバツツジが花を添える様に咲いている場面で、古い切り株と新しい花とのコラボレーションが面白いと思って撮った1枚だった。
何気に撮った写真が多くの作品の中から目に止めてもらい、また展覧会でもたくさんの方に見て貰う事ができ久しぶりに興奮した。
展覧会場ではきちんと額装して展示されている自分の作品を記念に撮影していると、見知らぬ方から「おめでとうございます」と声をかけてもらったり、帰りには賞品を頂いたりで家に着いてもしばらく興奮が止まなかった。
受賞作品はSNSでも発表され、市内の複合施設でも特設展示されていることを知人が教えてくれた。
後日、封書で賞状が届き何度も何度も受賞の喜びを味わうことができた。
小学生の頃、市内の書道大会へ学校代表として選ばれ出場したことが、私が初めて「選ばれる喜び」を感じた始まりだった。
50年経ってもその嬉しさは変わらない。

It feels good to be chosen.


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