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らくだにお手伝いさんがやってきた

旦那のくまだくんと一緒に間借りで営業しているお店は、目の前が公園ということもあり外でも比較的過ごしやすい春や秋が繁忙期です。

間借り営業がスタートして1年が経ちなんとなくのデータをとってみると、特に3月、11月がピークとなるということがわかりました。

岐阜県各務原市にある学びの森というのは、春は桜、秋は銀杏がそれはそれはきれいにみれる場所で、その季節のギフトのような花たちのおかげでどこにこんなに人がいたんだー!ってほどにドッ!と公園や付近には人が集まります。(とくにわたしは向かいの某カジュアルカフェでも働かせてもらっていて、春と秋は特に気合をいれていつも出勤していた記憶が。)


そんな学びの森のはしっこにある、らくだのパスタのあるシェアレストラン「かもす食堂」にも、ありがたいことにここ最近ずっと多くのお客さまにご来店してもらえ、お待ちいただく時間帯ができてきました

2月の後半からズンズンとお客さまが増えてきて、営業中のわたしたちはてんやわんやの日々でした。(ほんとうにありがたい!)

キッチンではくまだくんが5種類のパスタをひとりで作り、わたしがホールと接客やレジ業務。パスタ以外の諸々の盛り付け、セッティングや片付けはひとりで行い、洗いものと拭きあげをふたりで行います。

ふたりでもなんとか回るのは回るのだけれど、実質ピーク時にはふたりではちょっと限界かもね。。と度々夫婦で最後の片付けをしながら話すことが多くなってきていました。

たとえば週に2日で2、3時間だけお手伝いしてくれる方なんていないよね〜〜〜、募集してみる??

ザワザワし出して、約1週間。

そんな方が現れました。わお。

その方というのはらくだのパスタを2、3週間に1回ほど利用してくださっている女性の方で、よく閉店間際までゆっくりした時間は雑談をしていたお客さんでした。

なにげなくお手伝いの方を探しているんです〜と、雑談をしていたら食い気味で

手伝います!!と言ってくださったのです!!

しかもしかもここからが驚きなのですが、彼女のとある事情も重なってお給金は受け取れないので

お金はいらないので働きます!

とおっしゃるのです。(だいぶ色々と押し問答はしましたが)

その日からわたしはことあるごとに、彼女のことを「天使」と呼ぶようにしています。

こうして彼女には正式にお願いをして、3月から5月中旬頃までお手伝いしてくださることになりました。


彼女はとても根が真面目で、くまだくんにもわたしにもとても気を遣ってくれます。星座占いや星詠み、地球や環境問題関連のことに関心があってよくその話で盛り上がったりしています。

くまだくんはブラックジョークをコミュニケーションツールとしています。そんなくまだくんにも少しずつ慣れてくれて「そんなこと言わないでください!」とちゃんと強く返しくれたり、わたしのひとりごとにもツッコんでくれたり、頼もしいです。

お仕事の面も飲食業は初めてみたいですが、わたしたちの動きをよく観察してくれてどんどん吸収していってくれて、お手伝いに来てくれるたびにできることや気づいてくれることが増えていっています。

そして彼女も初体験が多いと思いますが、実はわたしたちも従業員さんを迎え入れる立場というのも初めての体験です。(間借りのお店で週に4日だけとはいえ)

今まで自分は迎え入れられる側しか経験がなかったので、こんなに迎える側って緊張するものなんだ!こんなに色んなこと考えちゃうんだ!と驚きが多いです。

個人的にですがついつい昔の自分と彼女を重ね合わせてしまったり、過去の自分と「ひさしぶり!」って感じで再会する感覚があったり。

当時のオーナーや先輩から受けた言葉なんかも、どんどん思い出すんです。あぁ〜あの先輩が言っていたのはこういう意味だったんだとか。こう捉えていたけどそんな意味じゃなかったのかも!とか。

そしてこれはかなり訓練のいることですが、俯瞰的、客観的に自分や相手を見るように意識をするのがとても大切だと感じています。

主観的に物事を見てしまうとどうしても伝えたいことがエネルギーとして強火になってしまって大事な部分が伝わりにくかったり、事実に感情が入ってしまってその事実自体を冷静に見れなかったり、発言や指示に明らかにエゴが入りすぎてしまう。

初体験ではじめはドキドキソワソワしたけれど、1ヶ月経って人と働くのって、そういうのも含めてたのしいなぁ。と思っています。(天使さんは早く5月になれー!と思っているかもしれないけど。笑)

あとはせっかく働いてもらうなら、ここでの経験が目一杯彼女のこれからのプラスになってほしいなぁ。なんて始めは思っていましたが、そんなものは上から目線だと気がつきました。

自分が相手のために!なんていうのは正直いって必要ないですよね。自分というせますぎる世界に、相手を入れ込む必要なんてないです。(これは家族やその他の人間関係でも当てはまるかも。。)

むしろわたしの方が(誰からも気づかれない程度にですが)確実に成長させてもらえています。だから、天使の彼女には感謝で一杯なのです。。

そしてこんな小さなお店に「お手伝いします」だなんて言ってくれて本当にありがとう。

あと約1ヶ月くらいのお手伝い期間ですが、ぜひ彼女を見かけたら「らくだの天使さん」と呼んであげてください。きれいな心の方にしか姿は見えないかもしれません。(そんなキャラ付けはいらないか。。)

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