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誰でもできる血圧計の使い方:九歯大生理学実習(血圧)

動画解説

 九州歯科大学歯学科2年生は、生理学実習で血圧測定について学びます。動画では、水銀レス血圧計を使った触診法と聴診法が解説されています。

カフ(マンシェット)の巻き方

① 肘関節を伸展させ、測定部位(カフを巻く位置)が心臓(乳頭が目安)と同じ高さになるようにする。
② 空気を完全に抜いたカフの中央(チューブがある部位)が、上腕動脈(肘関節から4~5cm上の内側で拍動を感じる部位)にかかるように巻く。
③ カフの下縁が肘関節の2~3cm上になっていること、またカフと上腕の間に指が1~2本入ることを確認する。

触診法

①  橈骨動脈を手首橈側(母指側)の脈拍を、第二~四指で触診する。
②  ゴム球の排気弁(バルブ)を閉めて、脈拍が消失するまで素早く加圧する(目安:140 mmHg)。
③  バルブを緩めてゆっくり減圧し、はじめて脈拍をふれたときの血圧計の目盛りを読む。⇒収縮期血圧(最高血圧)。触診法では拡張期血圧(最低血圧)は計測できない。 

聴診法

① カフの下縁部、かつ上腕動脈上に聴診器(膜面)をあてる。
② 触診法で測定した最高血圧値+30~40 mmHgまで素早く加圧し、聴診しながら減圧させる。
③ コロトコフ音が聴こえはじめた圧力計の目盛りを読む。⇒ 収縮期血圧
④ さらに減圧し、コロトコフ音が消失した目盛りを読む。⇒ 拡張期血圧

自動血圧計

 一般的な血圧計で用いられるオシロメトリック法では、加圧したカフを減圧していく過程で橈骨動脈の拍動によって生じるカフ内圧の微小変動を、センサーにより感知して血圧測定を行っている。

編集者から

 実習で行う手順説明部分の動画をYouTubeで公開することになりました。これが第一弾です。いかがでしたでしょうか。6分程度の動画ですが、撮影に1時間、編集に5時間以上かかっています。カット編集とテロップの部分は、初めて小野がやりました。

 YouTube公開ですので、うちの大学の学生さんだけでなく、広く多くの人が閲覧できますので、全国の医療系学校に通う学生さんたちに観て欲しいと期待しています。また、医療系教員の方にもご自身の講義や実習に動画を自由に使用していただきたく思います。間違い等ありましたら、コメントいただけると嬉しいです。

 これから「心電図」「唾液」「味覚」「咀嚼」と続きますが、最後の二つの編集に苦労しています。11月末から始まる実習までに間に合うのか、ハラハラしています。


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