見出し画像

抜歯するのかしないのか(MRONJ) #00092

だいたい歯科衛生士が歯科医師を熱く見つめている時は、アポイントがおしているか、患者さんの歯を抜いて頂きたい時。(船原まどか)

個人的にはそうです。
骨吸収抑制薬とMRONJの話が続きますが、やっと本題に入ってきました…。そもそもなぜMRONJが歯科業界で問題になったかというと、骨吸収抑制薬服用患者の「抜歯後にMRONJになった」という報告が出てきたからです。そうなるとやはり原因となる薬は休薬、抜歯は避ける…といきたい所ですが、骨吸収抑制薬は休薬しても効果は残る・長期休薬のデメリットが大きい→休薬できない、抜歯を避ける→ど~~しても抜かないといけない場面がある…。ということで、今回の動画では「本当に抜歯できないの?」「そもそも抜歯が原因なの?」「抜歯するような歯は悪い歯だから、抜歯そのものではなく抜歯しないといけないような悪い歯が原因では?」という疑問を解決するために行われた研究について紹介しました。

経験則は非常に重要ですが、「なんとなくこう思う…」といったヤマカンを続けるのではなく、そう思うのであればきちんとデータとして示すことが医療者と占い師の違いだと思いました。そう言いつつ、つい最近五星三心占いでアタッテルー!と同僚とはしゃいだ所です。

06:40 現在のポジションペーパーの見解
07:57 研究「抜歯がMRONJの原因なの?」
10:09 研究「感染症状のある歯の抜歯はMRONJ予防になるの?」
00:00 研究「結局、休薬は意味があるの?」

補足・訂正

とはいえ、副作用に薬剤関連顎骨壊死がある骨吸収抑制薬による治療を受けている場合のMRONJの発症率は0.1%と言われています。歯周ポケットが深い、膿がたまに出る…でも歯も揺れていないし、痛みもないし噛める…といった歯を、発症するかもわからないMRONJ予防のために抜く…?と言われると非常に悩ましいと思います。一参考までにですが、自分が患者としてそういった状況になった際は、1000人に1人の発症とはいえ発症した方の苦労されている姿から、抜歯をお願いするだろうなと思います。

全記事を無料で公開しています。面白いと思っていただけた方は、サポートしていただけると嬉しいです。マナビ研究室の活動に使用させていただきます。