YouTube動画解説:マナビ研究室

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実験のお供にトリス #00076

バイオ実験では、試薬のpHを一定に保っておくことが非常に重要です。特に酵素を用いる実験では重要。なぜかというと、酵素には個々の酵素が最大限に力を発揮するpHが存在するからです(至適pH)。自分の実験にはどんなpHが最適なのかを把握したうえで、そのpHで最大限に緩衝作用を示す緩衝液を選択するのが大事なのです。何となく実験室においてあるバッファーを使ってはダメですよ🙅(中富)  今回の主役は『トリス(正式名称:トリスヒドロキシメチルアミノメタン)』です。トリスを用いた緩衝液は、

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診療報酬明細書(レセプト)の申請 #00075

 国民皆保険の日本ですから、診療に伴う医療行為には加入している保険の枠組みから一部(7割以上)が支払われます。医療機関が申請するものを「レセプト」と言い、厳密なる審査の後、医療機関に支払われます。この仕組みについて解説します。(小野堅太郎)  レセプトとは「診療報酬明細書」のことです。ドイツ語のRezeptから来ています。動画では「保険者」と出てきますが、個人ではなく、国民健康保険保険団体連合会とか社会保険診療報酬支払基金などなど患者が加入する保険団体のことです。医療機関は

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医療カルテに何を書いているの? #00074

 病院に行くと、医者や歯医者の先生が何やら紙に書き込んだり、パソコンに入力しているのを見るはずです。アレは、「カルテ」というのを作成しています。カルテに何を書いているんでしょうか。説明します。(小野堅太郎)  半年ほど前、歯科医師ワクチン筋注の講習会で市庁舎に集まった時でした。たまたま、本学の守下先生と隣同士になり、講習の間で「マナビ研究室で何か話してよ」と、お願いしたところ快諾してもらえた。内容は、「カルテ、そしてレセプトの書き方」についてでした。撮影は3時間ほどかかりま

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ノーベル賞連発のイオン透過性について #00073

 細胞膜の膜として主成分はリン脂質二重膜ですが、光も通さないほどの強い隔壁です。そんな膜をイオンが通過できるのは、イオンを通過させる孔(ポア)を形成するイオンチャネルが存在するからです。これによりイオン電流が発生し、細胞は電気現象を引き起こすことができます。では、いったいどのようにして特定のイオンだけが通過できるようになっているのでしょうか。(小野堅太郎)  一般的にTVやYouTubeで動画を見る「チャンネル」とイオンを通過させる「チャネル」は、英語の「channel」に

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水が生命を作った:#00072

 イオン結合した分子は、どうして水の中ではほどけてイオンになるのか。これを電離といいますが、この現象により水中でいろんなイオンが出会うことになります。その秘密は水分子の特殊な性質にありました。(小野堅太郎)  何気ない水ですが、ヒトに関わらず、生命の多くは水がないと乾燥した陸上では生きられません。水蒸気でもダメ、氷でもダメです。液体である水が必要です。「生命は海から生まれた」とはよく言われますが、海にある「水」が大事でした。  水分子は水素原子2個と酸素原子1個が共有結合

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「イオンとは何か」を周期表から読み解く:#00071

 神経応答の分子メカニズムを理解するには、「イオンとは何か?」を理解する必要があります。これは「溶けるとは何か?」にも繋がります。今回は、神経の電位変化の理解のために必要なイオンの電気的特性について説明します。(小野堅太郎)  動画序盤では錬金術の話となっています。オカルト認定された錬金術ですが、歴史を紐解くと多くの有名な科学者は「錬金術師」であり、昔はちゃんとした「科学(自然哲学)」の1つとして捉えられていました。古代ギリシアのエンペドクレスによる四元素説「火・気・水・土

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左右対称!?:#00070 歯の話⑧

多くの動物は左右相称(≒対称)の体を持っています。ですから「歯の数は左右で同じ」が基本です。でも、歯(顎)の動きは左右非対称なのです。(吉野賢一) 相称と対称:ほとんどの動物は、体のつくりが左右で非常に良く似ていてます。そのような動物を左右相称動物と言います。左右対称と言いたいところですが、対称は完全、完璧、厳密に(左右が)同じときに使われる数学的な用語です。生物の場合、左右が完全、完璧、厳密に同じであることは無いので、対称ではなく相称(均等、つり合う)という言葉が用いられ

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歯は弱い!?:#00069歯の話⑦

人体で最も硬いのが歯(のエナメル質)なのに、なんとその歯が「よわい」という衝撃の事実。最後まで怒らないで読んでくださいね。(吉野賢一) 歯の硬組織:人体を構成する硬くてしっかりした組織を硬組織と言います。歯にはエナメル質、象牙質、セメント室の三種類の硬組織があり、エナメル質は人体で最も硬くて頑丈です。 歯の軟組織:象牙質の内側には歯髄腔という腔所(すきま)があり、ここに存在するのが歯髄と呼ばれる軟組織です。歯髄は神経や血管などを含んでいて歯の感覚(痛覚)や歯への栄養補給を

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接着前処理:プライマー #00068

インレーやクラウンなどの歯冠修復物(補綴物)の接着操作は、予後の成否を決める重要なステップです。しかし、修復物の材質やセメントに応じて適正な操作は異なり、複雑です。前回の記事(#00065、66、67)では、接着前処理の概略、材質の分類、粗造化の方法について解説しました。今回は、接着前処理のプライマーの種類について解説します。(池田弘)  プライマーの塗布は、冠内面を粗造化した後におこないます。ここで言うプライマーとは、接着性モノマーを主成分とする液体のことで、歯冠修復物と

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接着前処理:粗造化 #00067

インレーやクラウンなどの歯冠修復物(補綴物)の接着操作は、予後の成否を決める重要なステップです。しかし、修復物の材質やセメントに応じて適正な操作は異なり、複雑です。前回の記事(#00065と66)では、接着前処理の分類、そして材質を分類しました。今回は、接着前処理の粗造化の方法について解説します。(池田弘)  粗造化とは、歯冠修復物の内面に凹凸を形成し、セメントと修復物の間でマイクロレベルの機械的嵌合を獲得するための操作です。臨床的に使用できる粗造化の方法は、サンドブラスト

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