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数学

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#代数学

代数拡大と部分環の商体

これを友人J.K.に相談したところ進展があった.この命題が成り立つことと$${K/\mathbb{Q}}$$が代数拡大であることが同値になるのだ.さらに$${L/K}$$に対して命題を適切に書き換えると,$${L/K}$$が代数拡大であることと命題が成り立つことが同値になる.具体的には以下である.

本稿はその証明である.なお証明はほぼJ.K.のアイデアである.

分離二次拡大の決定

 二次体$${\mathbb{Q}(\sqrt{d})}$$を考えるときよく$${d}$$は平方因子を持たないと仮定するが,これは妥当な仮定だろうか.つまりこの仮定を置いても二次体全てを取りこぼしなく扱えるだろうか.感覚的には当たり前かも知れないこの仮定の妥当性を本記事では一般的な議論から確認する.詳しく言えば,与えられた体の分離二次拡大をその体の平方元全体などを調べることで決定できることについて

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