漫画バーテンダー
昨日は、久しぶりにカクテルをいろいろ作らせていただいた。
しばらく作っていないカクテルもあり、レシピを確認しなければならなかった。
その影響でカクテルを飲またことがないお客さまがカクテルに興味を示していただいて、いくつかご注文いただいた。
そうなると、漫画バーテンダーを読んでいただくしかない。
うちの図書館から一巻と四巻を引っ張り出してきて、お客さまに一巻をお貸しした。
営業中にちらっと四巻を読んでみると読み止まらない。
何度も読んでいるのに読みはまってしまう。営業中でお客さまがいらっしゃるのに。
漫画バーテンダーの四巻最初のお話。
主人公のバーテンダー佐々倉溜が、仲のいい女性ホテルバーテンダーに連れられてあるバーに行くのだが、迷い込んだバーは、女性の目当てでない場末のバー。
しかし、そこは、溜が8年前に一緒に修行していたバーの先輩のお店。
女性が早々に出ようとするのを引き止めて、溜はカウンターに座る。懐かしさと、当時教えられていたこととは全く違うことをやっている場所と化していることに対する疑問が溜に湧いてくる。
カウンターの端にはクラブの女性と、その女性が
同伴で連れてきた、女目当ての少しお金持っている中間管理職風のスケベ親父。
クラブの女性はこのバーの常連で、ブラッディメアリーを頼む。
マスターは溜たちも同じものでいいだろうと、決めつける。
マスターがクラブ女性たちに出したのは、ブラッディメアリーではなく、ショートカクテルのブラッディメシーザー。さらに、女性と男性では同じブラッディシーザーでも違うウォッカを使う。
女性には、普通のウォッカ(あるいは、ノンアルコール)、スケベ親父にはバルカンウォッカ。バルカンウォッカは、スピリタスに次ぐアルコール度数がある。たしか88度。
スケベ親父は、ここを出た後、ベッドインを目論んでいる。
そこから展開するクラブ女性とスケベ親父がどうなったかは、四巻を読んでください。
溜は、昔、同じ師匠に教えられたこととは違う哲学でマスターがカウンターに立っていることに、食ってかかる。そこからさらに深いストーリーに展開します。
何度も読んでストーリーを知っている漫画なのに、何度も読みたくなる。不思議な漫画です。
バーで繰り広げられている、さまざまな複雑な人生を描きつつ、カクテルや少しのお酒の知識、バーやバーテンダーの在り方というものを描いた、素晴らしい漫画だと思います。
主人公や登場するバーテンダーのような、完璧なバーテンダーは存在しないですが、バーというものを知るには、とても良い漫画だと思います。
バーテンダーが単にカクテルやお酒を作る仕事ではないということがよくわかると思います。
「バーテンダーは仕事ではない。」
「バーテンダーは、在り方なんだ」
原作者の城アラキ氏は、「バーテンダーの流儀」という新書を出版されておられます。
是非そちらも一緒に読まれるとよいです。
昨日作ったカクテルは、
ラスティネイル
アイアンマン
スーズベースの、カクテル
シンデレラ
初めてカクテルを頼まれたお客さまが頼まれたのは、
ジントニック
會館・ジン・フィズ
ジン・フィズ
その後、他のテーブルのお客さまは、
ゴッドファーザー
ドライ・マティーニ
「どんなお客さまにも、初めての一杯であり、最後の一杯であると思ってつくる。」