仏教の言葉

日常でもマンガでもよく使われるあの言葉、実は「仏教」由来の言葉だったりします。

愛嬌(あいきょう)
本当は愛敬と書いてあいぎょうと読む。菩薩の温和な様子を愛敬相とし、人を愛し敬うことをいう。

挨拶(あいさつ)
群衆が他を押し退けて進む、という意味。禅道では相手の悟りの深さを測るための問答を仕掛けることを意味する。これを転じて日本では応答や返礼の意味で使われた

阿吽(あうん)
口を開いて最初に出る音と口を閉じて最後に出る音で、万物の始源と終極を象徴する言葉として使われる

阿闍梨(あじゃり)
バラモン教で祭式の教授者を示す。仏教では戒を授け読経などを指導する師僧のこと

阿僧祇(あそうぎ)
数の単位。無数、無央数、不可数量。十の五十九乗。

阿鼻叫喚(あびきょうかん)
非常な苦しみに陥って泣き叫んで救いを求めるようすのこと

天邪鬼(あまのじゃく)
毘沙門天が足下に踏みつけている二鬼のことで、一般には人の意にさからう邪鬼

阿弥陀籤(あみだくじ)
阿弥陀如来のもつ後光のように放射状の線をひき、端にあたりはずれを書いて隠し、各自がひきあてるくじ

行脚(あんぎゃ)
僧侶が一か所に留まらず、常に遍歴しながら学ぶ姿勢のこと

意識(いしき)
眼・耳・鼻・舌・身・意の弟六番目、第六識のこと

一念三千(いちねんさんぜん)
人間のちょっとした思いの中に宇宙の一切の姿がそなわっている、という意。壮大だなぁ

因果(いんが)
原因と結果

有頂天(うちょうてん)
欲界・色界・無色界の最高の天、悲想非非想処天のことで、「有(存在)」の最高天にのぼりつめた気持ちのこと

有耶無耶(うやむや)
あるかないか明白でないことを「法華経方便品」には「存して有と為さず、亡びて無と為さず」と記されていることから

依怙贔屓(えこひいき)
依怙とは、あるものをたよりとすることで、片方だけをたよりとして贔屓にするあまり、公平を欠いて扱うこと

縁起をかつぐ(えんぎをかつぐ)
縁起とは因縁生起の略で、あらゆるものの起源や由来を示す。あることを取りたてていい吉凶の前兆とすること

演説(えんぜつ)
道理や教義、意義などを説くこと

大袈裟(おおげさ)
必要以上の大ぶりで派出な袈裟を着て人を驚かせことから転じて、実際より大変なように言ったりする様子のこと

往生(おうじょう)
極楽浄土に往いて生まれることで、諦めておとなしくなることを示す

隠密(おんみつ)
仏の教えの本意が裏面に隠されていることをいう

餓鬼(がき)
つねに飢餓に苦しむという無縁の亡者をいう。こどもが食物をむさぼるさまを餓鬼にたとえたもの

覚悟(かくご)
真理を体得して悟りを得、眠りからさめること。転じてあきらめることや観念すること

喝采(かっさい)
中国でかけ声をかけてさいころを投げることから、感心して声をあげ、手をたたいてはやすことの意に転じた

祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)
釈迦とその教団のために建てられた僧坊のことで祇樹給孤独園に建てられたので祇園という

吉祥(きっしょう)
めでたいことが起こる前兆のこと

鬼門(きもん)
うしとら(北東)。悪魔の出入りする門戸であるとして、その方角を嫌いになること

解脱(げだつ)
束縛から解かれて迷いを離れ、真実を悟り、完全な精神的自由を得ること

結界(けっかい)
秩序や聖性を維持するため、ある一定の区域を区切ること

外道(げどう)
インドでの仏教以外の他宗教の教え、またその信奉者を指す言葉。異端や正道でないものを指す

玄関(げんかん)
玄とは仏教の奥深い教えの意味で、関はそこへ入る関門。つまり仏教の教えに入る入り口

権現(ごんげん)
仏や菩薩が衆生済度のために仮に姿を現すこと。この世に現れた仮の姿

金剛(こんごう)
極めて堅くて決して粉砕することのないもの

言語道断(ごんごどうだん)
言葉による認識の囚われを離れ、言語表現が出来ない境地へ歩みを進めるという意味。転じて論外のような意味で使う

金輪際(こんりんざい)
大地は虚空に浮かぶ、風輪・水輪・金輪の上に載っているとされ、その最上層である金輪とその下の水輪との際のこと。転じて最後の最後まで。…転じて?何が?

座禅(ざぜん)
両足を組んで坐り精神を集中し、思いをこらし、無念無想の境地に入ること。インドの宗教が行ってきた行法で、それを仏教で採用した

色即是空(しきそくぜくう)
すべて形あるものは、因縁によって生じたものであり永劫不変の実体がない、ということ

四苦八苦(しくはっく)
人が生きる上で避けては通れない「苦」の種類で四苦と八苦がある

娑婆(しゃば)
この世、世の中のことを表す言葉。音写なので漢字に意味はない。仏典では娑婆世界と表し、仏国土である浄土と対で使う

邪魔(じゃま)
釈尊が開こうとする悟りを妨げるために出現した波旬という邪悪な悪魔。ちなみに「魔」という漢字はサンスクリット語の「マーラ」を音写するためだけのために中国で作られた漢字なので、元々の意味はない。驚き

舎利(しゃり)
仏舎利はお釈迦様の遺骨を意味する言葉で、そこから舎利というのは骨組・構成要素・身体を意味する言葉になった。寿司に使われる米のことをシャリというのもここから

精進(しょうじん)
物ごとに精魂をこめてひたすら進むこと。ひたすら努力して仏道を修めること。あと、肉食しないこと

諸行無常(しょぎょうむじょう)
森羅万象すべてのものは移り変わり、とどまることがないということ

真言(しんごん)
仏・菩薩や、そのはたらきを表示するために唱える秘密の言葉。真実の言葉

禅(ぜん)
精神統一のこと

即身成仏(そくしんじょうぶつ)
無限に永い時間修行して成仏するのではなく、この世で生きている間に肉身のままで悟りを開くこと

卒塔婆(そとうば)
お釈迦様の遺骨を納めた塔であり、お釈迦様そのものとみなされるもの。転じて、お墓の後ろにある、塔の形を模した板のことをいう

醍醐味(だいごみ)
インドにおける五味「乳味・酪味・生酥味・熟酥味・醍醐味」の一つで、特上の乳製品の味のこと。本当の面白さ、かけがいのない楽しみという使われ方をする

大丈夫(だいじょうぶ)
元々は身の丈や学識、人徳の備わった人を漢語で丈夫と表現し、シルクロードから仏教が伝来した際に大が付いて、仏の呼び方の1つとなった

旦那(だんな)
お布施のこと。妻が夫のことを旦那と呼ぶのは、働いて給料を家庭に持ってきてくれるという事に由来している。思ったよりスゴイ言葉だった

断末魔(摩)(だんまつま)
末摩はサンスクリット語のマルマンの音写で、身体の致命的な場所を指す。マルマンを断つことで、息を引き取る寸前を表し、死の瀬戸際のことを示す

智慧(ちえ)
物事を正しくとらえ真理を見きわめる叡智。すべての道理を明らかにし、迷いを絶滅し、悟りを成就しようとする力

どっこいしょ
山岳修行する行者が「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」と唱えながら山を歩いていたところ、時代を経て「どっこいしょ」という言葉に変化したという冗談のような話

如来(にょらい)
真如から来現したもの。応供、正遍知、明行足、善逝、世間解、無上士、調御丈夫、天人師、仏、世尊を如来の十号という

涅槃(ねはん)
迷いがふっと消えてなくなる状態で、完全なる悟りを開くこと。釈迦の入滅のこと

波羅蜜多(はらみた)
絶対の、完全の、完成した修行の意味

婆羅門(ばらもん)
インドの四姓の最高位、僧侶、司祭者階級。単にインドから来た修行者の意

不可思議(ふかしぎ)
ことばで表現したり、心で推しはかることのできないこと。仏の悟りの境地や智慧・神通力などの形容に用いる

菩薩道(ぼさつどう)
菩薩のふみ行うべき道。修行。菩薩が自利利他の行を備えて悟りに至る道

曼荼羅(まんだら)
神聖な壇に仏・菩薩を配置した図で、宇宙の真理を表したもの

未曽有(みぞう)
元々は「びっくりした」の意味。これまでになかったこと、非常に珍しいこと、世にも不思議なこと、奇跡の意

迷惑(めいわく)
悟りの対義語で、真実の智慧が無く、道理に反したことに対して盲目的に執着すること

夜叉(やしゃ)
八部衆のひとつで、毘沙門天の眷族。または羅刹とともに八部鬼衆のひとつで、人を食らう悪鬼。善人には害を加えず守護する

輪廻(りんね)
インド古来の思想で、生ある者が生死を繰り返すこと。生死を繰り返し、車輪のめぐるようにとどまらないこと

六道(ろくどう)
地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天の六つの世界。衆生がその行いによって生死をくりかえす迷いの世界

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