【実録】ハンドメイド作品をオンラインで販売している個人事業主
実家の母が洋裁好きだったこともあり、ハンドメイド(手芸)は私にとって物心がついたころから身近なものでした。
しかし、母は趣味やボランティアで制作はするものの、完成品を”販売”したことは一度もありません。
そんな環境で育ったため、私にとって「ハンドメイド作家として活動する」ということは非常にハードルが高いものでした。
大げさではなく、自分とは別次元にある世界だという認識。
そんな私が「ハンドメイド作家」を名乗り、販売を始めに至った経緯、そして現状抱えている課題を #わたしのチャレンジ のテーマに沿って綴ります。
似たような境遇の方や、ハンドメイド作家に憧れているけど実際はどうなの?と思っている方はぜひ参考にしてみてください。
ハンドメイド作家デビューの経緯
冒頭にも書いた通り、母の手芸好きに影響され、私自身もいつの間にかハンドメイドが好きな人間に育ちました。
制作はもちろん、イベントや委託販売店に足を運び、気に入った作品をお迎えする楽しみも知っています。
しかし、素敵な作品をズラリと並べて販売する作家さんの姿に憧れることはあっても、自分が同じ立場になることは全く想像ができませんでした。
「まなちゃんも販売してみたら?」と聞かれることはあっても、そんなとんでもない!みたいな返答が当たり前だったのです。
個人事業と絡めて活動しよう!
そんな私がハンドメイド作品の販売をしようと思ったキッカケは「制作販売を1つの事業にできるのではないか」と気づいたこと。
もともとフリーランスのライターとして事業を行っており、経理や確定申告は行っていました。
ライターが本業ですが、お客様のニーズに合わせて画像や印刷物をデザイン・入稿することもあり「”異業種のかけもち”が増えるだけ」と気付いてからは早かったです。
資材購入は経費または仕入れで行う。
作品が売れたら売上を立てる。
発送にかかる費用は経費計上できる。
コロナ禍のおかげでオンライン販売の環境整備がかなり進んでいたのも敷居を下げてくれました。
オンラインハンドメイド作家の課題
トントン拍子に販売開始までこぎ着けたハンドメイド作家「mana.fk」ですが、実際にオンラインショップをオープンしてみると様々な課題も見えてきました。
「始めるのは簡単だけど、購入していただくのは難しい」ということを実感しています。
自分の課題を整理するために、また同じような境遇の方やこれからハンドメイド販売を始めたい方のために、詳しく解説していきます。
作品の紹介を自分で行う
オンライン販売は、自分で書く商品説明文で作品の魅力を伝える必要があります。
対面販売のように「この素材は何?」とお客様が疑問を持っても、その場ですぐ質問をいただくことはできません。
お問い合わせいただければ回答できますが、わざわざ手間と時間をかけてくれるお客様はほんの一握りです(作品の魅力にもよるでしょうが)
なので、オンライン販売のページを作る際は、文章と画像で購入に必要な情報を全て伝えなければいけません。
とはいえ、伝えたいことを長々と書いても読まれない・離脱されてしまう恐れも。
読みやすさや分かりやすさも、とても重要なのです。
宣伝活動も必須
ショップや商品ページが完成しても、そのページにアクセスをしてもらわないと作品は1つも売れません。
minneやCreemaなどの総合ECなら、サイト内検索や特集記事などで若干の流入は見込めることもあります。
しかし、BASEなどの独立型ECサイトの場合は自力でSNSなどを活用した広報も必要です。
正直、本業があってその片手間に更新する程度ではなかなか厳しいと実感しています。
(職人レベルのクオリティやデザインで運良くバズればまた別の話かもしれませんが…)
写真撮影の難しさ
ネットにはたくさんの素敵なハンドメイド写真があふれていますよね。
なので、自分も少し頑張ればいい感じのオシャレな写真が撮れるだろうと考えていました。
ところが実際にやってみると、セッティング・光源の調整・ピントの合わせ方など、数え切れないほどの知識とスキルが必要なことに気付きます。
もともとデジタル一眼レフカメラで風景や花の写真を屋外撮影していたので、謎の自信もありました。
しかし、屋内の”物撮り”は全く別のスキルが必要になるのです。
汗だくで何時間もかけて撮影した写真が、暗くて魅力的に見えなかったり、ピントがずれていたりすると本当にショックです。正直、制作の何倍も神経を使います。
自分の作品を少しでも素敵に写してみんなに見てもらいたい!というモチベーションが高い人なら、負担に感じず取り組めるかもしれません。
試行錯誤しながら続けていきます
ハンドメイド作家としての活動は、自分が作りたい作品を好きなときに作るだけの趣味とは全く異なります。
しかし「私の作品を手に取って喜んでくれる方がいる」という経験を積むことができたのは、作家活動を始めたからこそです。
本業のライターや4人の子育てと両立しながらなので、思うように活動できず歯がゆい部分もあります。
しかし、忙しさを言い訳にせずコツコツと実績を積み重ね、長期的に活動できるハンドメイド作家になることが「今の私のチャレンジ・目標」です。