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絶望の処方箋

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絶望した時の処方箋として。
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#小説

「取り返しのつかなさ」に対するささやかな救済(矢田海里『潜匠 遺体引き上げダイバ…

主人公の吉田浩文さんは、祖父の代から潜水業を営む一家の三代目として生まれた。その意味では…

杉原 学
3年前
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動物も、死者も、自然も、働いている(梨木香歩『家守綺譚』を読んで)

夢とうつつの境界線に迷い込んだような、不思議な気持ちにさせられる物語。でもほんの少し前ま…

杉原 学
3年前
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バカバカしい偶然ほど深い傷を残す(平野啓一郎『マチネの終わりに』を読んで)

いわゆる大人の恋愛物語だが、この中で語られる「時間論」も興味深かった。 ところで、結婚式…

杉原 学
3年前
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「天才」を持って生まれた人間の宿命(団鬼六『真剣師 小池重明』を読んで)

「本を読むと眠くなる」というのを利用して、読書を睡眠導入の儀式に利用している杉原です。 …

杉原 学
3年前
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「悪い人間という一種の人間が世の中にあると君は思っているんですか」(夏目漱石『こ…

『こころ』との出会いは、高校の教科書に載っていたものを読んだのが最初であった。おそらく、…

杉原 学
3年前
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試練が人生を豊かにする(喜多川泰『「福」に憑かれた男』を読んで)

書店の店主に取り憑いた「福の神」の語りを通して、人生を豊かにする生き方のヒントを教えてく…

杉原 学
3年前
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