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今日は古川祭

毎年4月19日20日は岐阜県飛騨市で行われる古川祭の日。
ご縁あって3年前から参加させてもらっていて、2年前からは殿町青龍会にお世話になっている。

去年もこの日は車で飛騨に向かっていた。でも、今年は東京の自宅にいる。

新型コロナの拡大の影響で今年のお祭りは限られた神事のみの開催に。マツリズム主催の参加ツアーも当然中止だ。

岐阜新聞web版「古川祭起こし太鼓中止」
https://www.gifu-np.co.jp/news/20200321/20200321-225485.html

飛騨市のサイト「(規模縮小)古川祭」
https://www.hida-kankou.jp/event/1313/

この知らせを聞いたのがちょうど1ヶ月前の3月20日。
すでに3月から色々な祭りの中止や縮小・延期を耳にしていたので予想はしていたことだったけれど、この祭をこよなく愛する飛騨の人たちのことを考えると不意に涙目になってしまった。頭では理解していても心が追いついていなかったみたい。

あっという間に当日を迎えて、この状況下で現地にも行けけない自分に何ができるんだろうと考えた末、改めて、古川祭のことを書こうと思った。
今年は中止かもしれないけれど、今日は古川祭の日に変わりない。

毎年日本全国の様々な祭りに参加させてもらう機会のある自分なりの、三年間古川祭に通って感じた「すごいところ」をまとめてみた。

古川祭りのすごいところ

●「軸」があり、美しい
祭の大きな要素の「神輿行列」「山車」「起し太鼓」がそれぞれ独立して動きながら、全体として調和している。他の地域では神事と神賑いが分断し、チグハグな印象を受けることもあるが、古川祭ではそれらが一つのストーリーとして完全につがっている。

●担い手に「祭り愛」がある
古川祭では、年齢や性別の立場に関わらず、携わる人々全員に主体性と誇りを感じる。古川地域における住民の祭りへの参加率とても高く、祭のために帰ってくる人間も多数いる。祭の準備段階から古川の街中での熱気は凄まじく、それだけで観光客向けのコンテンツになるくらいだ。また、男性だけが楽しんでいる印象を受けがちな祭りだが、古川では女性の祭り愛の度合いが高く、自分の言葉で祭りのすごさを語ってくれる。そこにやらされ感がない。

全てが流れるように進む
これだけの規模の祭りで、細分化された役割があるにも関わらず、全体としての仕切り役(いわゆるプロデューサー)不在でも、各隊組でそれぞれの役割を全うすることで、祭りが滞りなく運営されていく。 祭りに関わる老若男女に役割があり、それぞれの頑張りが祭の熱気につながっている。

起し太鼓の異常さがよくわかる動画
担い手の熱さが伝わってくる記事

最後に
古川祭りといえば、やっぱり起し太鼓。毎年、足踏まれて怪我するんじゃないか、寒くて震えるなぁと不安になりながら飛騨に行っていた。あの異常な熱気に包まれて、漢気と笑顔溢れる空間に身を浸しているうちに、別世界に行ったような気分になる。

でも古川祭りはそれだけじゃない。綺麗に引き揃う屋台もそうだし、祭りを構成する全ての要素の魅力を少しづつ感じられるようになった。

中でも、去年宮本組が青龍会館の前で行った獅子舞は物凄い迫力で今でもその時の感動を忘れられない。あんなに心にグイグイくるような獅子舞を見るのは初めてで、胸がざわついて、終わったら号泣してしまった。

「祭っていいなぁ。人間って素晴らしいなぁ。」

こればかりはリモートじゃなく、その場で生で見て感じて欲しい。
来年は古川祭が無事開催されますように。

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