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ストレスへの対処もスキルなのだ

ストレス耐性はその人が生まれたときの脳みその出来にも大きく関わっていることは確実だろう。ある状況で脳汁が出やすい人間とそうでない人間がいるように。この生得性は、他のところでも言っているように、絶対のものではない。社会人基礎力にはストレス耐性も項目として出てくるが、この要素も他の要素と密接に絡んでいる。

たとえば、問題解決力や実行力。直面した問題を的確に解決できる人とそうでない人なら、おそらく前者のほうがストレスにさらされにくいし、ストレスの元となる問題を解決できるだろうと推測できる。なすべきことを着実に実行できる人も、問題を後回しにしにくいだろうから、ストレス源をそもそも発生させにくいだろうし、ストレス源の解消も進められるだろう。

主体的に物事に取り組む人は、自らリスクを引き受けるからストレスが大きそうだが、自分から向き合っているからコントロールの術を身につけやすそうだとも推測できる。このような人は経験の中で努力してスキルを身につけていけるので、問題解決力や実行力を伸ばしやすいだろう。つまり、他の経路でもストレス軽減の手法を学んでいそうだ。

私がスキル軽減がスキルだというのは、上記のような意味だ。別に自分で認知療法ができるというような狭い意味で言っているわけではない。むろん、上記の能力が高い人は自力で認知療法にたどり着きやすいと考えられるから、狭い意味でのストレスコーピングの技術にも長けている場合が多いことも容易に想像できる。

逆に問題解決力が低く、実行力が低く、他責思考の人がいたとしよう。この人は生まれつきストレス耐性があったとしても、解決できない問題を累積させていくことだろう。問題を解決せずに放置すると別の問題が生じる。仕事の能力を向上させずに職場に居づらくなってやめてしまえば、収入の問題ができ、収入に問題があれば、借金につながるかもしれない。ここで早期に解決に向かえば、借金も収拾できるかもしれない。しかし、有利子負債を有利子負債で返せば、利子は膨れ上がるし、生活の収支がそもそも崩れていれば、元本さえ増える。もはやウシジマくんの世界だ。

ストレスに対処する能力も他と関連して見る必要がある。様々なスキルと結びついた複雑なスキルと見るべきだろう。

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