花と太陽と雨と(プレイメモ)
須田51氏率いるグラスホッパー・マニファクチュア開発のPS2ソフト『花と太陽と雨と』をプレイしました。
タイトル~スタート画面から既に迸っているセンス。ハンパない。
時系列?的には『シルバー事件』と『シルバー事件25区』の間に位置するらしい今作。
探し屋(サーチャー)を生業とする男─モンド•スミオは、南海の孤島ロスパス(LossPass)島のホテル "フラワー・サン・アンド・レイン" 支配人エド・マカリスターから「テロリストが島に隠した爆弾を探してほしい」と依頼を受け、愛車「ギグス」(トヨタ・セリカ)と共に島にやってくる。
そこで彼は、エドから奇妙な島の名の由来を聞く。"LossPass" の由来とは "Lost Past" ──つまりこの島は「過去を失った」島だというのだ。
初めはよくわからなかったスミオだが、次第にそれを証明するかのように島で騒動が起こり始める。
一日がル一プし、何度も上空で爆破される飛行機。
その後、スミオは必ず気を失ってしまう。
そして必ず夢に出てくるピンクのワニを連れた少女•トリコ。
空港に向かう途中で次々にスミオに探し物の依頼をしていく奇妙な人物たち。
スミオは無理難題を「キャサリン」と呼ばれる暗号解読器とゲーム冒頭に手に入る島のガイドブックをヒントに、暗号を解読しながら依頼を解決していく。
そうして一歩一歩爆弾の謎に近づいていくスミオだが、その過程で島の秘密が次第に明らかになっていく、というストーリー。
まずはスミオが辿ったル一プの概要を羅列してみようと思います。
初日。島に到着したスミオ。
案内人のピーターが待っていました。
激励を受けつつ、スミオはホテル『花と太陽と雨と』へ。
ひとまずホテルに宿泊して、次の日。
スミオは支配人で依頼人のエドと話をしようとフロントへ向かおうとするが、何故かドアが開かず自室から出られない。
しかも部屋の中が別の部屋?になっており、それは悪霊の仕業??だと分かる。凄く意味が分からない。だが、霊はスミオに何かを警告したかったらしい。
とりあえず一件落着しドアは開いた。
だが、窓を見ると飛行機が爆破され•••
二日目。
目が覚めたスミオがフロントへ向かおうにも階段はメイドがキャビネットを倒してしまい塞がっていて通れない。
メイドは通路に落ちていたカバンに躓いたらしく、スミオはそんなところにカバンを放置した持ち主(ステファン)に憤慨し、物申しに行くのだが•••
すったもんだの挙げ句、結局 飛行機は爆破される。
三日目。
今度は妙なレスラーが階段前で特訓中で塞がれていて通れない。
彼をそこからどけるためにスミオは奮闘する。
そしてやっぱり飛行機は爆破される。
四日目。
また階段は塞がれている。
通路に立ちはだかる女性は吸血鬼を彷彿とさせるカクテルをご所望らしい。
バーでカクテル作りに興じているうちに、やっぱり飛行機は爆破される。
五日目。
今度こそフロントに辿り着いたスミオ。
だが、エントランスは漫才コンビ?が持ち込んだ巨大スピーカーが邪魔して通れない。
スピーカーを撤去するにはホテルにチェックインできずに困っているらしい漫才コンビを何とかしなきゃならない。
そうこうしているうちにやっぱり飛行機は爆破される。
六日目。
またもやスミオの前に立ちはだかるステファン。
女性(ヤヨイ)に毒を盛ったので何とかしてみろと吹っかけてくる。
もちろん嘘だったわけだが、飛行機は爆破される。
七日目。
今度は生意気な子供(ショウタロウ)が邪魔をしに来る。
腹を立てたスミオは仕事そっちのけで彼を追い掛けてしまう。
そんなことをしてる間に飛行機は爆破される。
八日目。
ようやくホテルを出られたと思いきや、近くの教会で意気消沈するカップルを助ける羽目に。
その後、二人が “シェルターキッズ” なのだと知る。
スミオはシェルターキッズとは何なのかが引っ掛かるが(シェルターキッズとはシルバー事件で出て来た『カムイのストック』で、男の部隊がカムイ、女の部隊はアヤメとされている)やっぱり飛行機は爆破される。
九日目。
あちこち盥回しになっていると看板が飛んできてホテルに戻れなくなる。
看板はともかく、看板を吹っ飛ばした原因は島外れにある発電所が原因だと言われ、調べに行くことに。
発電所は直ったが、飛行機はやっぱり爆破される。
十日目。
ホテル前の道路で事故った男が無くしたモノを探す羽目に。
男はショウタロウの父で、揉めつつも解決。
だが、飛行機は爆破される。
十一日目。
メイドのスーに探し物の依頼をされる。
夜の灯台でそれは見付かるが、訳が分からないままスミオはテロリストに殺されてしまう。
男は何者なのか??
十二日目。
連邦捜査官が島に到着。
殺されたスミオの代わりに島を調査し始める。
十三日目。
捜査官のレミーは実はこの島出身だと分かる。
島の地下には奇妙な施設が。
そして、テロリストと向き合うトリコ嬢。
スミオを蘇らせる(意味不明)
十四日目。
島の時間がル一プしているとやっと気付いたスミオ。
謎解きはひとまず置いといて、死んでいた間に失ったキャサリンを探しに島を奔走する。
十五日目。
島の奥にある遺跡へ。
そこで出会った看護婦にリッツという人に会うよう言われる。
スミオは島の謎に近づきつつあるが、まだ飛行機は爆破される。
十六日目。
以前スミオを殺した男、サンダンス•ショットが現れる。彼もまた島の謎を解き開放を望んでいた。
そして、スミオはホテル裏のコテージにいたリッツにようやく会う。
リッツはスミオを『イレブン』の一人だと言う。
イレブンとは?
分からないまま、“次の日” に。
十七日目。
リッツに言われた “島の呪われた動物によって銀の目を手に入れた男の息子” にスミオは会いに行く。
その男とは•••
銀の目に宿る神の力によって歪んでしまった島を解き放ってくれとトキオはスミオに託す。
十八日目。
空港に辿り着いたスミオ。
そこにはサンダンスと15人のスミオが。
サンダンスも彼らも全て “スミオ” だった。
“次の日” を迎えるまでに繰り返した十五日間は一人のスミオが体験したモノではなく、十五人のスミオが一日ずつ体験していたと聞かされる。
全てのスミオの記憶を持った最後のスミオは無事飛行機に乗り、島を離れるのだった。
完!
と思いきや•••
隣には、最初に島に案内してくれたピーターが。
無事に仕事が完了したら案内料を払ってくれ、と彼と約束をしていたことをスミオは思い出す。
だが、ピーターの正体は•••
クサビさんんん
というわけで、終了。
モンドスミオはコダイスミオだった??
では、感想を少々。
はっきり言って謎だらけ。全然分からない。
この島が実在したのか、はたまたデータ上だけの存在で、住人やホテルの客人はシステムの一環だったのか、分からない。
ただ、神の目を持つトキオが島に入ってきてしまったことによりバグが起き、それを修正するためにスミオ(シルバー事件中の事件により服役中)が導入されたが、精神がモンドスミオ16個+サンダンスに分裂してしまい(服役中に狂ったのか、島に来た時の影響かは分からない)なかなか島を解き放てなかった。
だが、何とか修復。
神の目を持つ動物を養殖していたというロスパス島は崩壊(崩壊というより、他の機関に権利が移ってしまった?)し、スミオは迎えに来たクサビにより現実に(シルバー事件25区に続く)戻った。
そんな解釈をしました。
あと、作中出てきた『イレブン』とは、カムイになる可能性のあるモノ、カムイを殺す事ができるモノ、を混ぜた不確定要素なモノの総称かな、なんて思ったり。勝手な想像ですが。
でも、スミオがこの島出身みたいな描き方をされていたのが不可解(スミオの一部であるサンダンスはリッツの子供?)
余談ですが、須田氏は『花と太陽と雨と』で島を自由に探索できるようにオープンワールドを想定してたらしい。が、その頃はオープンワールドなんて日本では馴染みが無いシステムで一蹴されたとか。
でも、GTAが普及するとオープンワールドは一気に一般的になったワケで。
須田氏、また時代の先を行ってたんだなぁ•••
とにもかくにも、面白かった。
システムの荒さはあるけれど、相変わらずセンスが良くて、見ていて飽きなかった(島中 盥回しになったり、最後の爆破装置の解除には流石に辟易したが)
リマスターして欲しいなぁ~