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FATAL TWELVE(プレイメモ)

あいうえおカンパニーが開発したインディーズゲームで、プロトタイプがPS4に移植しリリースされた『フェイタルトゥエルブ』
何となく見掛けて買った微百合?ADVゲーム(ビジュアルノベルゲーム)なわけですが、クリアしてトロコンしました。

女子高生・獅子舞凛火は、後輩・日辻直未との帰宅途中、突然、電車内で爆発に巻き込まれる。
直未をかばった凛火は虚しくも命の終わりを迎えた。なのに、気付けば凛火の死は無かったかのように、いつもと変わらず喫茶店で直未たちと談笑をしていた。

数日後、凛火は夢の世界で女神・パルカと出会う。

パルカにより、一度死を迎えているが死の運命が改変された12人が『女神の選定』と呼ばれる “12週間の間に互いを脱落させ合う” という儀式の参加者になっていることを告げられる。

自分以外全員を脱落させられれば、己の死を無かったことに出来るのだが•••
脱落させるとは、儀式の当時者の「氏名」「死因」「未練」三つの情報を揃え、儀式でその相手を「指名」することだった。
だが、凛火自身、自分の死因と未練を覚えていなかった。
そして、驚いたことに儀式には凜火の友人•海晴がいた。何故、彼女が?

そうして、来たる最期から逃れ生き残るため、他の参加者は互いの情報を探りだそうとそれぞれが行動を起こしだす中•••凛火は様々な出会いと想いに直面することになる。
生と死の果てに待つ彼女の決断とは?
そんなストーリーでした。

命を奪い合う駆け引きをしていく中で、彼らは惹かれ合い、生きる意味を見付けていく。

そして、生き残る術を探るウチに『女神の選定』とは次の選定までにパルカが宿る身体 “女神の器” を得るためのもので、生き残った者はパルカの宿主になるのだとわかる(今回の選定まで海晴がパルカの宿主だった)

更に、運命の女神パルカが自分の先祖に関係があると突き止める凜火。

凜火はパルカの生へ固執する運命の連鎖を断ち切り、昇華させるのだった。

生き残ることが出来た凜火と海晴は、死んでいったメンバーの生きていた証、想いを心に刻みながら、“今” を歩み始める。
運命に縛られない、希望に満ちた未来を。

完!!

基本みんな良いキャラで、死なせるのが勿体ないなぁと思ったが、安易に『全員で生き残るために、死ぬ運命を無かったことになる術を皆で団結して見つけ出す』というライアーゲームのような流れにはならず、主人公がしっかり頑張るシナリオだったのは良かったのかもしれない。
とはいえ、皆が死なない未来にする引き換えに女神の選定の期間に起きた事の記憶を失う、というエンドはあった。
それはそれで良いエンドかも。

では、感想を少々。
ラストで女神の過去が判明してストーリーは更に急展開を迎えるが、そこからちょっとダラダラした説明するような流れになって読んでて飽きた。
しかも、取って付けたような説明で•••(フィクション過ぎる設定の辻褄を合わせるのは難しいからかもしれないが、あそこらへんの説明だけ分かりにくい)

脱落させたい相手の「氏名」「死因」「未練」三つの情報を手に入れれば脱落させられるんだけど、いつの間にか情報を手に入れてたりして(一時的に協力関係になった時に又聞きして知ったんだろうけど)そこら辺の経緯が説明不足で気になった。
ちょっとした間違いも見受けられたり(相手の何の情報を持っているか食い違いがあった)

あと、凜火の出生の謎や海晴が女神の器になった経緯の話が説明不足。もっと知りたかった。
なので、コンパクトにまとまってはいたが、物足りない感は否めない。

とはいえ、人物や背景の絵がとても綺麗でどれも手抜き無しな丁寧さが感じられて素敵でした。

このイラスト↓がホント綺麗(お気に入り)

というわけで、気になるとこもあったが、儀式の参加者とベタな恋愛するゲームではなく、ちゃんとサスペンスドラマだった点や、途中ダレそうなトコもキッチリ盛り上がって読み進められるところなど、総じて良作だと思いました。

面白かった!