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普通の子の中学受験、子より親の方が「失敗」を引きずりやすい

付属中でも、学校のバックアップで勉強の意欲は持続できる

中学受験期間を経て、本人が望んだMARCH付属に入学し、中学2年になりました。2回目でなんとか合格しましたが、うちの子は2年間のみの中学受験で伸びしろがあったのか、勉強への意欲は引き続きあるようで、先日の全国模試ではなかなかの好成績(校内順位も初のトップ集団へ)をとりました。付属中は入学後に勉強しなくなるというご意見をよく聞きますが、授業の充実ぶり、宿題や小テストの徹底などによって、学力はしっかり担保されていると感じ、今の学校への信頼が高まりました(ちなみに塾なしです)。親としては、付属大学の推薦をとった上で、国公立の大学にもチャレンジしてほしいと密かに願っていますが、今のところ本人はまったくその気がないようです(汗)。

いまだに、中学受験の失敗を引きずっているご家庭がちらほら

さて、うちは中学受験が終わり、もう2年目に入りましたが、それでも驚くのが、周囲にはいまだに「中学受験の失敗」を引きずっているご家庭がちらほらいる、ということです。そりゃ、おたくは「第一志望に受かったから」と片付けないで~。中学受験の成功は、第一志望合格のみではないですし、中学受験の失敗は第一志望不合格ではないと思います。

冷静に考えると、中学受験で第一志望に合格するのは、3人に1人と言われています。つまり、最初から勝つ見込みが低い戦いということ。これを頭に入れて、第一志望は受かったらOKぐらいに捉え、むしろダメだった時のルートをどれだけ用意し、考えておくかが大事になってきます。これは、最初から勝負を捨てている、のとは違います。

超上位の子以外、中学受験がうまくいきにくいワケ

周囲のお子さんの合否状況をみると、いわゆる御三家や偏差値Y65以上となる超上位のお子さんは、比較的予定通りの学校に合格していて、Y60以下のお子さん=上位以下のお子さんは、第一志望残念組が増える傾向がみられます。それはなぜか? 超上位を受けるのはそれ相応のレベルのお子さんか、チャレンジで受けてくる2通りの層しかいませんが、上位以下は、それより上のレベルのお子さんが抑えで受ける、相当のお子さんが受ける、チャレンジのお子さんが受けるという、3層の競争になり、たいていが抑えで受けた層にそれ以外の層が押し出される格好になります。

もしお子さんが超上位以外の層なら、第一志望合格は厳しい道のりであることを自覚され、失敗のない受験プランを立てておくことをおすすめしたいです。失敗がないというのは、「第一志望合格なら超ラッキー」「第一志望は残念だったけどいい学校に決まった」「いくつか落ちたけど通いたいと思える学校に入れた」という受験結果なら、オールOKだと考えるからです。

親に求められるのは、志望校の視野を広くしておくこと

中学受験前は、「第一志望以外行く気がない、ダメなら公立だ」と思うのもわかります。お子さんには、それぐらい強い気持ちも必要です。ただ、親御さんの方は、あらゆる窮地に備え「志望校の視野を広く」しておくことが求められます。

うちも、第一志望の1回目に不合格だったので、その時の衝撃(絶望)はわかります。ただ、第一志望の学校は試験が3回あり、それ全部を受ける予定だったので比較的追い込まれず、1回目ダメなら午後はこの学校の合格をとる、それがとれたらここも、もしくはダメなら一つ落としてここ、という風にあらゆるパターンを考えていたので、親としては冷静に判断できました。子どもも、親が冷静だとそれほど動揺せず、戦いを続けられます。

大丈夫! どのルートからでも山頂には辿りつくもの

いまだに、中学受験を失敗と感じ、引きずっているご家庭の多くが、まさかの想定をされていなかったように感じます。第一志望に絶対受かると信じて疑わず、それ以外のプランが薄かった、次々と落ちて予想外の学校に通うことになった、などなど。中学受験は、あくまで山登りのひとつのルートでしかありません。どこの山の頂上(大学や将来の方向性)を目指すのか、ある程度子どもから聞き出して、そこに辿りつけるルートをいくつか用意して、それが最短で最適なルートでなくても、他のルートから登れるなら、何の問題もありません。親の役目は、そのルートを出来る限りたくさん用意しておいて、第一志望というベストルートでなくても、ここからでも山頂には辿りつくから大丈夫だよ、と子どもに希望を与えてあげることだと思います。

うちの場合も、子ども自身がMARCH大を希望していたので、MARCH付属中がもっとも最短コースですが、それがダメでも、MARCH大にたくさんの推薦や合格実績をもっている私立中を受ける予定にしていたので、「どの学校でも大丈夫」と最初から伝えていました。

失敗を引きずっているのは親の方! 本当の勝負は大学受験

また、中学受験の失敗と引きずっているのは、実は親の方なんですよね。親の方がふっきれれば、たいていのお子さんが部活だ、遊びだと、けっこう楽しそうにやっています。もし、お子さんがいつまでも失敗を引きずっているようなら、それは親御さんの態度を鏡映ししている状態かも。

中学受験生を抱える親御さんは、ぜひ広い視野をもって、あらゆる状況に対応できる準備を今からしっかりプランニングされることを、切に願います。本当の勝負は、大学受験ですよー!

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