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普通の子の中学受験、カウンセリングの大切さ

うちの子どもの話によると、クラスの女子の方々が「(うちの子)〇〇って、頭いいね」「(子どもがつくったレポートをみて)、感動した!」なんて、声をかけてくれるそうです。

もう、本当に素敵な女子の皆さん。男子はそういう女子の皆さんのお世辞を真に受けて、どんどん成長する生き物なのです。そんな活力を与えてくださって、親としてたいへん感謝です。これが、うちの子が共学にこだわった本当の理由なのかもしれません。

さて、2月受験まで3ヵ月を切りました。過去問はすでに始めていらっしゃるでしょうか。こちらは以前にも書きましたが、どうかお急ぎください。

それと同時に、この時期、ぜひおすすめしたいのが、お子さんへのカウンセリングです。カウンセリングなんていうと、すごく難しそうですが、まぁ、よく話を聴くことです。お子さんと話をする、のではなく、お子さんの話を聴く。

私の仕事柄、社長さん達にコンサル的なことをする機会があるのですが、あまり社員のことをわかっていない社長さんというのは、社員はきっとこう考えているはず、と思いこんでいて社員の本音を聞きだそうなんてしません。

親子も同じです。親だから、子どものことは一番わかっていると思い込んでいると、本当の子どもの心を知ることは難しくなります。その人を知りたい、本音を聞きたいと思ったら、熱心に「聴く」しかありません。

この子が答えやすいであろう質問をたくさん用意して、無理のないペースで聴いていくのです。私がうちの子のクラスの様子をかなり知っているのは、夕食時に子どもに「今日は学食で何を食べたの?」「昨日の宿題は提出した?」「出していない子とかもいた?」とか、他愛のない質問をしているうち、子どもの方から「そうそう、出してない〇〇がね、~」とか「先生が宿題やってこないと~」なんて、関連した+αの話をしてくれるからなのです。その時には「へー!それはすごいね」「そんなことあったんだ!」などわかりやすくリアクションして、さらに話を聴きだしていきます。

これ、中学入学後よりも、今、まさに中学受験で志望校を選定する際にやっていただきたいなと思います。「〇〇校に行きたい」とお子さんが言っている場合、「じゃ、第一志望はそこで」で終わるのではなく、「どうして行きたいの?」「共学がいいの? それはなぜ?」「別学がいいの? それはなぜ?」と細かく聴いて、子ども自身もその質問に答えていくと、子ども自身の気持ちが整理されていきます。実際に偏差値や人気などで、なんとなく選んでいるお子さんの場合は、大きな気づきになる可能性があります。

そして、中学のことだけでなく、将来狙いたい大学についても、この時点でお子さんの希望を聞いておくと、どのラインがそれがもっとも叶いやすいか、理系か文系に強い中高校かなど、目星をつけやすくなります。中学受験でそこまで、とお思いでしょうが、入学に入ってしまえば、6年後には大学受験。そんなに遠い未来の話ではありません。そして、ここで決めた将来がすべてではなく、入学後の進路変更はいくらでも可能です。

うちの子どもがMarch大を希望した時、私は子どもに芸術的な才能を感じていたので、いつか芸大に行きたくなってもMarch大では無理なこと、一方で理系に進むならMarch大よりも、他の大学の方が社会的に評価が高いことも伝えました。それでも、子どもは自分の今の気持ちを優先し、March付属中を選び、現在通っています。何を選択するかは子どもの自由ですが、知って選ぶのか、知らずに選ぶのかは、重要だと思います。

また、親としては、あらゆる道があることを提言しています。もし芸術学部に進みたくなったら、子どもの通う付属校は国立は受けられるので東京芸大を受ける、またはMarch大に通いつつ、夜間の芸術系の専門学校に通うなどの道もあること。理系に進む場合は、理科大への推薦枠があるのでそれを狙うか、March大の理系にいって大学院(理系は院卒が当たり前)で他の大学に移るかなどの道があることを伝えています。(かなりお節介ですが・・・汗)

親がそこまで考える必要はあるのか、と言われれば、ないと思います。けれど、キャリアコンサルという視点でみていくと、その人の今、5年後、10年後でどんな可能性があるのか、具体例を示しながら、一緒にプランを練っていくのは当然のこと。子どもの進路についても、子どもにしっかりとカウンセリングして本人に一度真剣に考えさせる、自分の気持ちを整理させることが大事だと思います。

これができていると、第一志望は淡い期待をもってチャレンジ校を選んだとしても、第二志望、第三志望は、しっかりとお子さんが将来を見据えて着地できる学校選びができるはず。必ず合格して入学後も輝ける場所を選択できる可能性がぐんと広がります。

去年、うちの子にカウンセリングしたところ、「大学付属で、共学で、どちらかといえば真面目な校風」ということがわかりました。その軸で、第一志望~第四志望まで選んだからか、2月受験は結果すべての学校から合格をいただけました。子どもにも「どこの学校も、あなたに合っていて楽しい学校生活が送れるよ」と伝えていました。

子ども自身も、自分が中学生活に何を望み、どんな学校生活を送りたいか、しっかりと考えてから挑んだので、その夢を叶えようと最後まで強い気持ちで受験を乗り切れたと思います。

何度も書いて恐縮ですが、うちの場合は第一志望1回目で不合格、2回目で高倍率の中、合格(男子合格者わずか40名弱)。何度思い出しても、親子ともに心が震える体験でした。

今から3ヵ月後、どの学校に通うことになっても、お子さんが笑顔でいられるであろう場所をしっかりと聴き出し、それを元に全力で探してあげてください。うちは第4志望の学校は11月に滑り込みで学校説明会に行っていたほど、納得いくまで探し続けました。今年の受験生は例年にないコロナ渦でたいへんかと思いますが、お子さんと力を合わせて全力で駆け抜けてください。

最後に、カウンセリングの際には、受験勉強のたいへんさ、今どんなことがつらいのか、楽しいのかなど、素直な気持ちを吐露させてあげてくださいね。(カウンセリングで大事なのは、相手の答えに優劣や善悪をつけないことで、そのままの気持ちを受け止めてあげることです)


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