見出し画像

『Cafe Groovin' Records』2024年11月4日オンエア「ビートルズ特集」の文字起こし(後半)

毎週土曜日の23時から、埼玉県鴻巣市のコミュニティFM「フラワーラジオ」からレコードの音を届けるラジオ番組『Cafe Groovin' Records』のある日の内容をそのまま文字起こししてみました。今回は後編です。前編はこちらからどうぞ。


●ザ・ビートルズ「I Want to Hold Your Hand」「This Boy」

 ザ・ビートルズ「I Want to Hold Your Hand(抱きしめたい)」。それから「This Boys(こいつ)」。2曲続けて聴いていただきました。日本で初めて出たビートルズのシングルレコードです。真鍋新一がお送りしております、Cafe Groovin' Records。本日は、新曲「Now and Then」リリース記念、「100%ビートルズ特集」。今回の新曲はまだレコードが届かないので今日はかかりませんが、私の持っている日本盤レコードでビートルズのシングルをお聴きいただいております。

 この日本盤シングルの音を聴いてみて、いかがでしょうか。……って言っても、ラジオだとそんなにわかんないですよね。ヘッドホンで聴けばちょっとわかるかもしれないかな。レコードっていうのは面白いもので、全世界で発売されたレコードの場合、その曲を録音した国のレコードってのが一番音がいいわけです。各国でレコードを作るときには、録音したテープをコピーして、それを各国に送って、そこからまた工場でレコードをプレスするっていう工程になるので、工程が増える分だけどうしても音が劣化するわけですよね。

 イギリスで録音したテープが何度もコピーされて日本に回ってくる頃にはけっこうテープがくたびれておりまして、だから日本盤の洋楽のレコードっていうのは、60年代まではすごく音が良くないんですよ、本当に。ビートルズなんかまだいいほうで、「よくこれでリリースしたなぁ」っていうぐらいひどい音だったりするものが、けっこう当たり前にあったりします。でも、それも含めて当時の日本で聴かれていた音ですから、記念に持っておくだけでもいいものです。しかも日本盤には必ずジャケットがついてるんで、それだけでもすごく物として満たされるものがあります。

 特にこちら、ビートルズの日本公演の直後にリリースされた「イエローサブマリン」と「エリナー・リグビー」のシングルジャケットは武道館公演の写真が使われておりまして。じゃあ音のほうはどうなってるのかな?って思って聴いてみたわけですよ。そしたらですね、日本で出たこの「イエロー・サブマリン」と「エリナー・リグビー」のカップリング。ステレオバージョンをモノラルに落としただけでした。この2曲にはモノラルミックスがちゃんと存在するんですけども、きっとわざわざモノラルミックスのテープを別に調達するのは面倒くさいってことで、たぶんすでに届いていたステレオミックスのテープをそのままモノラルに落としてシングルにしたんでしょうね。これは非常にがっかりはしました。

 非常にがっかりしましたけども、でもこれは日本盤でしか聞けない貴重な音源ですから。今日はそれを2曲続けて聴いていただきたいと思います。ザ・ビートルズ「イエローサブマリン」「エリナー・リグビー」を、当時の日本盤レコードの音でどうぞ。

●ザ・ビートルズ「Yellow Submarine」「Eleanor Rigby」

 ザ・ビートルズ。「イエローサブマリン」「エリナー・リグビー」を2曲続けてお聴きいただきました。当時日本で出たシングルレコードの音として、両方ステレオミックスをモノラルに落とした「偽モノ」とか言われてますけど、もいかがでしたでしょうか?

 今回の新曲「Now and Then」はちょっとポールの色が強すぎるんじゃないか、みたいなことを言ってる人もいますね。でも、ですよ。これからお聴きいただく曲は、ジョンとポールしか参加していないシングル曲でございます。「ジョンとヨーコのバラード」。

●ザ・ビートルズ「The Ballad of John and Yoko」

 ザ・ビートルズ「ジョンとヨーコのバラード」。リンゴもジョージも不参加でございます。すべての楽器をジョンとポールでやっているという、そういう曲でした。『ザ・ビートルズ1』という、私が個人的にビートルズにすごいハマったきっかけになった、忘れもしない27曲入りのベストアルバムにもこの曲、入っておりまして。解散が近くなってくるとやっぱりちょっと曲が大人っぽくなったり、暗くなったりとか、そういう流れで一応進んでいくんですけども、急にこの曲がぱっと明るくなってね、能天気な感じで。どういうことなんだろう?って思ったりしてましたけどもね、そういうシリアスなときにもちょっとこういう軽さを忘れないみたいな。そういうところもビートルズの好きなところでございます。

 今回のニューリリースと同時にですね、新しい『赤盤』と『青盤』。2枚の前期/後期のビートルズのベストアルバムのリリースもすでに予告されております。個人的には今の「ジョンとヨーコのバラード」、そしてそれからこれからお送りするB面の、「Old Brown Shoe」。こちらのリミックスも非常に気になるところでございます。

●ザ・ビートルズ「Old Brown Shoe」

 ザ・ビートルズ、「Old Brown Shoe」でした。先ほどの「ジョンとヨーコのバラード」とこの曲でAB面でございます。日本ではこのシングルの1個前ですね、「Get Back」と「Don't Let Me Down」のシングルからステレオになっているんですけども、その前まで全部モノラルなんですよ。

 だから。「Hey Jude」と「Revolution」の2曲も日本盤のシングルはモノラルです。なのでCDとは全然違うことになってますので、レコードが聴ける人はぜひとも探して聴いてみていただきたいと思います。そして次にお届けするのが、もうビートルズファンだったら耳にタコができるぐらい聴き飽きてしまった三大名曲、「Yesterday」「Hey Jude」、そして「Let It Be」でございます。この「Let It Be」の日本盤のシングルはなぜかモノラルで収録されております。またしても日本ではステレオをモノラルに落としてシングルでリリースされました。ザ・ビートルズ「Let It Be」。

●ザ・ビートルズ「Let It Be」

 ザ・ビートルズ「Let It Be」をシングル・バージョンでお聴きいただきました。しかも当時出た日本盤のシングルレコード、なぜかモノラルで収録されていて、ジャケットには「ステレオ」って書いてあるのに中身はモノラルでございます。何でも当時、発売を早めるためにですね、今みたいに世界同時発売とかはできないんで、発売を少しでも早めるために、なんと実際のレコードをマスターにして、それで日本盤のシングルを作ってたっていう、すごい驚きの話が出ております。この「Let It Be」のシングルで、しかも盤起こし。レコード盤がマスターになってるってことを隠すためにモノラルに落としたのではないかという説も出ている次第で、実際のところ本当にそうなのかなという感じはいたしますが、とにかく現にモノラルで出ているこのシングルのレコードでございます。そして本日最後の曲は、このシングルのB面。「You Know My Name」。ビートルズが残した最後の名曲で終わりにしてみたいと思います。こちらは最初からモノラルミックスです。

●ザ・ビートルズ「You Know My Name(Look Up The Number)」


エンディング

 真鍋新一がお送りしてまいりました、『Cafe Groovin' Records』。本日はビートルズの新曲「Now and Then」リリース記念で「100%ビートルズ特集」をお送りいたしました。最初から最後までビートルズの曲だけ。なかなかやれそうでやれないことですが、勢いでやってしまいました。「Let It Be」、本当にビートルズ最後のシングルですね。一応その後にアメリカではロングアンドワインディングロード日本でもシングル出てますけど一応LetItBeが最後なんですがそのB面に入っていた「You Know My Name」。いいですねぇ。もう最後の最後にこういうふざけちらした楽曲でパッと終わってしまうっていうところもとってもビートルズらしい。ちょうどたった今ですけども、ビートルズの新曲「Now and Then」のミュージックビデオが公開されまして、「Get Back」の長時間ドキュメンタリーを監督したピーター・ジャクソン監督が手がけられておりましたけどもね。本当に一言では言い表せないですけども、僕は本当に面白く見ました。

 なにがどう面白いかは公開されたばかりですのであまり多くは言えませんが、気になる方はぜひチェックしていただきたいと思います。本来なら今日やるはずだった特集は、先週も予告しましたけれども、フランシス・レイ。フランスの大作曲家でございますが、先日、フランシス・レイのコンサートに行った勢いで特集をやろうとか思っております。それからもうひとつは、今日はこのラジオ、11月3日に収録しておりますが、ゴジラシリーズの最新作『ゴジラ-1.0』がついに公開になりまして。ゴジラのレコードの特集っていうのもちょっと考えてたんですよ。

 こちらは告知になるんですが、なんと今回『ゴジラ-1.0』に出演した神木隆之介さんと浜辺美波さんのお2人に同時にインタビューをするという素晴らしいお仕事いただきまして、こちらにつきましてはもうすでにTwitterなどに記事のリンクを貼っております。ネタバレには注意して書きました。観る前にお読みになっても一向に構いませんので、どうぞぜひ楽しんで見ていただければと思います。

 先送りにしてしまったレコードはまた次回以降ということになるんですが、ちょっとビートルズの興奮が冷めやらないので、また続きがあるかもしれません。それでは、『Cafe Groovin’ Records』今週はここまで。お相手は真鍋新一でした。この先の週末も、Groovin’な気持ちでお過ごしください。ごきげんよう。さようなら。

以上、文字起こし終わり。

全体のオンエアリストはこちら。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?