菊花賞
ソーシャルディスタンスを保つことが求められ、気軽に食事することも難しくなってから半年が過ぎ、人との触れ合いにも変化が生まれてきている。
今までのあたりまえが、あたりまえではなくなる体験をしている私たちは社会の変化を肌感覚で感じ取っている。
少しずつ落ち着きを取り戻してきた様子を見て、先日久しぶりに高校時代の友と飲むことができた。
20年前から何かにつけてよく集まっていた面子だ。久しぶりに集まって話に出たのは、家族の話や子どもの話、仕事の話。
身振り手振りも何か「おじさん、おばさん」ぽくなったなと言葉が飛び交ってた。
二十歳前は、誰が好きとか誰と付き合ってるかとか、そんな話がメインだったのに、今は気づけば仕事のパワハラとか奥さんからのモラハラの話になっていた。
店に流れるメロディーはglobeだったりして少しセンチメンタルな気分になって昔の恋の話にも花が咲いた。
ちなみにこの友の中でも彼氏、彼女だった二人がいて、高校時代は二人の甘酸っぱい恋路の応援団でもあった。
男が他の女子と仲良くしていると涙ながらに問い詰められたり、言葉に出してくれないと伝わらないと悩んだり、携帯電話もLINEもない時代だから相手の気持ちを確認する方法を探してた気がする。
二人にも別れのときが来たけれど、今も友として仲良く乾杯している。今でもなぜか席は必ず隣同士だけれど(笑)
さて、友とは昔話が無尽蔵だが、今週の競馬も尽きせぬ体力が求められる菊花賞が開催される。
菊花賞の過去を振り返ってみると、2003年のレースが味わい深い。
このときも今年と同じように三冠にチャレンジする馬がいた。
ネオユニヴァース。
デビュー2戦目で3着に敗れたがそれから5連勝でダービーを制覇した名馬。
今年と同じ三冠チャレンジだったが違うのは一強ムードではなかったこと。
オッズも2.3倍、2番人気ゼンノロブロイは2.5倍で辛うじて1番人気だったが、三冠馬を期待されていなかったような空気すらあった。
ネオユニヴァースはダービー勝ったあと3歳で宝塚記念に出走し、4着。勝ったのはヒシミラクルであのシンボリクリスエスに先着したのだから大善戦だったが、そのあと神戸新聞杯でも3着に敗退。
このレースでゼンノロブロイに3馬身半ぶっちぎられた内容から菊花賞は厳しそうというムードが出来上がっていたのだと思う。
ネオユニヴァースの結末は3着。
ザッツザプレンティとの競り合いに敗れ、最後はリンカーンにも交わされての力尽きた3着だった。
宝塚記念に出走したことで疲労が抜けず、三冠馬になれなかったとか、当時は批判があったがそれもまたチャレンジした結果であり、ネオユニヴァースは紛れもない名馬だった。
ちなみにネオユニヴァースはミルコデムーロが短期免許で乗っていたが、期限切れで菊花賞は特別免許で1週間だけ騎乗が許された経緯があった。
さらにネオユニヴァースは当初福永祐一が主戦だった。
この年の朝日杯を勝ち、弥生賞を勝ったエイシンチャンプがお手馬でいたためにネオユニヴァースはミルコデムーロが手綱を取ることになったのである。
ときは巡り、今年の菊花賞は福永祐一が三冠にチャレンジする。
どんな結果が待っていようと静かに見届けよう。
〈菊花賞予想〉
菊花賞は血統で買え!との金言があるほど、京都競馬場3000mの適性が問われるレース。
また道中のリズムや位置どりが結果を左右するのでジョッキーの手腕が重要になる。
またスタートしてすぐコーナーになるので基本的には内枠が有利になる。
最後は4コーナーの捌き方、人気を背負って勝負に行くとゴチャついてスパートが遅れる可能性がある。
◎4マンオブスピリット
京都新聞杯を追い込んで僅差の2着。その後のダービー、神戸新聞杯で完敗だが、京都競馬場の成績、父ルーラーシップからのスタミナ、ジョッキーはミルコデムーロ。
今回内枠を引いてインでジッと流れに乗れれば直線でコントレイルを交わせるチャンスがある!
マンオブスピリットから三連複で勝負!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?