見出し画像

緊急投稿。ドンヘンリーのこのモノクロMVを紹介できる、待ち望んだ日がようやくやってきた!(オススメMV #99)

こんにちは、吉田です。
オススメMVを紹介する連載の99回目です。(連載のマガジンはこちら)

今まで「このMVメチャクチャいいけど、オフィシャルMVがアップされていないので紹介できない...」と悔しい想いをしたことが多々あります。
そして、その中のひとつがYouTubeのオフィシャルチャンネルにアップされたので、今回は当初の予定を変更して緊急特番としてお送りします。

詳細はさておき、その待ち望んだMVごご覧ください。
ドンヘンリーの「The Boys Of Summer」です。どうぞ!

楽曲もいいがMVも素晴らしい!
このMVをオフィシャルで紹介できるこの日が幸せでなりません。

ドン・ヘンリー(Don Henley)は、かの有名なロックバンドであるイーグルスの創設当時からのメンバーで、イーグルスとしてグラミー賞を多数受賞すしロックの殿堂に入っているだけでなく、個人としてもグラミー賞を受賞しているというスゴイお方です。
そして、この「The Boys Of Summer」は、ソロとしての2ndアルバム「Building the Perfect Beast」からのリードシングルとして1984年にリリースされたのですが、個人としてのグラミー賞を受賞した最初の楽曲となっています。

正直、ドン・ヘンリーやイーグルスの楽曲やMVを視聴することはほとんどなく、著名な「Hotel California」ですら実は最初から最後までしっかり聴いたことがないぐらいです。
そんな私ですが、この「The Boys Of Summer」のMVを最初に観たときに衝撃を受け、以降定期的に観るお気に入りのMVのひとつになったのです。
そして時が経ち、YouTubeで気軽に色々なMVを視聴できるようになったのですが、「The Boys Of Summer」のオフィシャルMVがアップされることはなく、無許可の画像の粗いMVがアップされているにとどまっていました。
もちろん私のブルーレイディスクのMVライブラリにはしっかり「The Boys Of Summer」が録画されているので観れるのですが、YouTubeの利便性と比べると毎回ブルーレイディスクをレコーダーにセットして観るのは邪魔くさいため、どんどん視聴する回数が減ってきていたというのも事実です。

そしてそんな中、YouTubeで最新のMVをエアチェック(古い!)していると、レコメンドされたMVの中になんと「The Boys Of Summer」のオフィシャルMVがあることを発見し、「これはすぐ連載で取り上げなければ!」ということになり、今回紹介している次第です。
(話がメチャクチャ長くて申し訳ない...)

では、「The Boys Of Summer」のMVの話をさせてもらうと、モノクロで地味なこのMVは、なんと1985年のMVA(MTV Video Music Awards)のVideo of the Yearを受賞したほど評価されたのですが、何がスゴイのか、なぜこんなに「イイ!」と思わせられるのか分からないのです。
浜辺を走る男女の映像から始まり、金網の前でジャンプする青年ふたりのスローモーションが差し込まれたあと、流れる街の映像の途中で横から出てくる男性がドン・ヘンリーそのひとです。
ヘンリーが投げやりっぽく歌う中、ドラムをたたく少年の映像に切り替わるのですが、ヘンリーもドラマーなのでこの少年はヘンリーの何かの象徴なのかもしれないと思いながらも、最後まで何もわからないまま終わります。
そして、その少年の背景には最初に登場した浜辺を走る男女のフィルムが流れ、以降その男女のフィルムを中心に複数の男女の訳ありっぽいストーリーが錯綜していくのです。

この楽曲の歌詞はヘンリーが書いているのですが、その歌詞と映像が連動しているような部分もあるものの、それよりも楽曲の雰囲気と映像のマッチングが秀逸であり、このMVが感動を生み出す要因ではないかと考えていますが、あくまで私の所感ですので定かではありません。

ドン・ヘンリーのインタビューなどを探していると、ヘンリーは政治的な発言や行動が多いのですが、この「The Boys Of Summer」では当時の米国の政治に対する失望感というか、米国民に対する政治に対する無気力感に対する嘆きを歌詞の裏側の意味として込めているようであり、このMVでの投げやりな歌い方にはその側面もあるようにも思えます。(これも私見です)

ちなみに、この「The Boys Of Summer」のMVは、ジャン・バプティスト・モンディーノというフランス人の映像作家が監督を務めているのですが、そう思ってみるとフランスっぽいなー、とも思ったりします。
この映像作家はモノクロのMVが得意なようで、他にもマドンナやスティングのイケてるモノクロMVを手掛けています。

いずれにせよ、この素晴らしいMVがYouTubeでオフィシャルに観ることができるようになり、本当に良かったと思う今日この頃です。

今回、この「The Boys Of Summer」のMVだけというのは寂しいので、もうひとつオススメのモノクロMVを紹介しましょう。
ブラックの「Wonderful Life」です。

MVというより映像作品に近いのですが、うまく楽曲とイメージ映像がマッチングし、良作MVとして仕上がっています。

ブラック(Black)はイギリスのシンガーソングライターで、既に鬼籍に入られている方です。
実はドン・ヘンリーよりも更にお付き合いがなく、紹介させていただく情報が全くないのが悲しいところで、彼との接点はこの「Wonderful Life」だけというのが実際のところです。(他の楽曲やMVも見たのですが、私とマッチするものがなかなか無く...)

このMVは先に紹介した「The Boys Of Summer」を上回るほど、映像のストーリーや意味合いではなく完全に雰囲気だけで楽曲とマッチイケてるMVとして仕上がっているように思いますが、皆さんはどう思われるでしょうか?

しかし「The Boys Of Summer」と比べてみると、楽曲もMVの映像も「The Boys Of Summer」のほうがパワーがあるように思われますが、それは楽曲のテイストの違いもあるためどちらがイイ/悪いということではありません。(が、私の好みとしては、断然「The Boys Of Summer」であることもまた事実です)

さて、今回はドン・ヘンリーの「The Boys Of Summer」オフィシャルMVアップロード記念としてお送りしましたが、いかがでしたでしょうか。
未見の方はぜひ一度、テイストの違うブラックの「Wonderful Life」と見比べながらご覧ください。

ではまた次回に。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?