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INXSと書いてインエクセスと読む。その楽曲やMVは、30余年を経ても輝きは衰えない(オススメMV #40)

こんにちは、吉田です。
オススメMVを紹介する連載の40回目です。(連載のマガジンはこちら)

今回は特定アーティストの特集です。
そのアーティストは「INXS」。

タイトルの通り「INXS」と書いて「インエクセス」と読みます。
ちょっとヤンチャな感じだが怖くはなく、オシャレだが行きすぎず、なによりインパクトのある楽曲で1980年代を駆け抜けたバンドです。

そのINXSの最高峰と思われる楽曲が、今回紹介する最初のMVです。
INXSの「Need You Tonight」、ご覧ください!

実写と実写風のアニメーションを組み合わせたMVですが、何十回観ても飽きの来ない工夫が満載のMVです。
しかし、楽曲が全く負けずにしっかり前に出てきていますよね。
この技巧を凝らした映像に負けず楽曲がしっかり前に出ているのは、技巧を凝らし厚みのある楽曲だからこそです。

INXS(インエクセス)は1980年にオーストラリアで結成されたバンドで、何曲かのヒットを経て、1987年リリースの6thアルバム「Kick」からのシングルカットであるこの「Need You Tonight」で全米1位になります。

前回の「MVプロモーションの先駆者...」にもつながりますが、この「Need You Tonight」も全米1位になった理由のひとつが、素晴らしいMVにあることは間違いありません。

では、そのMVの工夫の数々を観てみましょう。
工夫の1点目は、違う種類の映像を組み合わせた使い方です。
例を挙げると、実写と実写を加工しコマを落としたアニメーションの組み合わせ、モノクロとカラーの組み合わせ、同じ人物をワンフレーム内にアップと引きで組み合わせるなど、上げるとキリがないほどです。
工夫の2点目は、動と静の使い方です。
特にメンバーがフレームアウトするときに動きを止めてスライドアウトさせる、場面転換の際に映像を止めてフレームチェンジするという使い方は、今もなお斬新かつ新鮮です。
工夫の3点目は、様々なギミックの使い方です。
一番インパクトがあるのが鉄格子で、上から降りてきたり逆に下から上がってきたり、人物の後ろに行ったり前に出たり、もう視聴者をもてあそんでいるかのようです。
例えていうなら、ジェットコースターで体が上下左右に揺さぶられるのが楽しいように、映像効果で感覚を揺さぶって楽しませてくれます。

この「Need You Tonight」から遡ること3年前、4thアルバム「The Swing」からのシングルカットが次に紹介するMVです。
INXSの「Original Sin」、どうぞ!

上の「Need You Tonight」とは真逆で、シンプルでストレートなMVです。
しかし、楽曲の良さをダイレクトに表現しています。
デコトラ(デコレーショントラック)が、その楽曲の力強さを表現する象徴として登場するのは、日本人としてうれしいですね。

この「Original Sin」が入る4thアルバム「The Swing」は、1980年代の洋楽ヒットの多くをプロデュースしているナイル・ロジャースが手掛け、INXSをスターダムに引っ張り上げます。
そして、上の「Need You Tonight」の入る6thアルバム「Kick」は、なんと超大物クリス・トーマスのプロデュースで、その結果全米1位になります。
やっぱりプロデューサーって重要な役目なんですね。

しかし、ここがINXSの絶頂期で、1990年代に入るといくつかのヒットは出るものの80年代のパワーが無くなり、人気も下降線をたどります。

そんな中の1997年、INXSのアイコンでもあったボーカルのマイケル・ハッチェンス(Michael Hutchence)が自ら命を絶ってしまいます。
その後、ボーカルを何名か迎えながら活動を続け2012年に解散しますが、ハッチェンスがいなくなった1997年に本来のINXSは消滅したといえます。

当時のライブ映像を観るとライブパフォーマンスもいいのでぜひ生で観たいところですが、ハッチェンス亡き今、その想いも叶いません...
しかし、この素晴らしいMVは、40年近くたった今でもINXSの輝きを観ることができます。
皆さんも、今回紹介した2つのMVで、輝いていたINXSの姿をご覧ください。

ではまた次回に。

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