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ウォーターマットさん、お願いだから次のフラダンサーMVもリリースしてよ!(オススメMV #142)

こんにちは、吉田です。
オススメMVを紹介する連載の142回目です。(連載のマガジンはこちら)

今回は、フラダンサーの虜になったとしか思えないアーティストの、フラダンサーMVを4つお届けします。
そのアーティストとは、ウオーターマット。

いつもの連載では最初にMVを紹介し、次にアーティストの紹介、続いて楽曲とMVの解説と進みますが、今回はアーティスト紹介から入りましょう。

ウォーターマット(Watermät)は、フランスのDJをメインに活動するアーティストで、2014年の1stシングルから始まり今まで10枚を超える楽曲をリリースしています。
そして、最初に紹介するフラダンサーMVが、その2014年にリリースされた1stシングルのMVとなります。

ではさっそく最初のフラダンサーMVをご覧ください。
ウォーターマットの「Bullit」です。どうぞ!

シンプルな構成ですが、暗い酒場と明るく開放的なビーチの対比が程よい印象付けを生んでいる良作ですね。
フラダンサーが前面に出た華(はな)やか、かつ面白いMVです。

しかし、フラダンサーが出ているだけではオススメMVとはなりえません。
このMVのもうひとつの要素が「絶妙なストーリーがある」という点です。
酒場のバーテンダーが飾ってあるフラダンサー達と男性の写真に見入ったところから物語が始まります。
バーテンダーは買い物に行っても家で寝ていても写真の中のフラダンサー達が幻覚のように見えるようになり、ついにはその写真の中の世界であるビーチに引っ張り込まれ、自分が見た写真と同じ構図でフラダンサー達と写真を撮られてしまいます。
そして、最後には同じ酒場で新しいバーテンダーが、前のバーテンとフラダンサー達が映っている写真を見入るところで終わります。
タモリさんがストーリーテラーを務められていた「世にも奇妙な物語」的なチョット不思議で怖いストーリーが絶妙にいいですね。

この1stシングル「Bullit」は、MVの効果もあってと思うのですが、ウォーターマット一番のヒット曲となり、その後「Bullit」を超えるヒットが出ていないという現実もあります。(悲しい話ですが、よくある話でもあります)

そして、この「Bullit」には、もう1つのバージョンがあります。
上で紹介した「Bullit」はインストルメンタル、つまり歌詞ナシなのですが、ボーカルを入れたバージョンも続けてリリースされています。

そして、4つのフラダンサーMVの2つ目が、その歌詞アリバージョンです。
ウォーターマットの「Bullit (So Real)」です。

全く同じ映像のMVですが、歌詞があるだけで印象が変わりますね。
歌詞ナシと歌詞アリの両方のバージョンを見比べたのですが、どちらも違った良さがあり、甲乙つけがたいというのが正直なところです。

このMVにメインで登場するフラガールは、ルシンダ・ニコラス(Lucinda Nicholas)というモデルさんで、他のMusicVideoにも多数出演されているのですが、最近は映画出演をメインにされているせいかMVへの出演が見当たらないのが残念なところです。

続いて3つ目のフラダンサーMVですが、1stシングル「Bullit」をリリースした翌年の2015年にリリースされた2ndシングルのMVが3つ目のフラダンサーMVとなります。
ウォーターマット&タイの「Frequency」です。

こちらのMVも不思議系で、ワームホールのような通路を通って別次元に転送されるという話になっています。
あまりヒネリが無いストーリーですが、MVとしては凝ったストーリーよりもこれぐらいシンプルな話のほうがイイですね。

しかし、フラダンサーである必要性がイマイチ感じられず、しいて言えばビーチつながりぐらいしかなく、「Bullit」のヒットにあやかって無理矢理登場させたようにも思えます。
MVのオープニングで、「1965」という西暦であろう数字の表示に続いて画面に登場するのが車のダッシュボードで揺れるフラダンサーのマスコットですが、どうせなら少年がスーパーマーケットで異次元のビーチに転送される際に、ビーチでフラダンサーが少年を手招きして呼び込む...というようなつながりがあれば、なおよかったのではないかと思います。
まあ、制作側もその辺を検討したうえでこのほうが良いと判断されたのでしょうが。

話は変わりますが、ダッシュボードの上のマスコットを見るたびに、「マッド・マックス 怒りのデスロード」でのニュークスのボブルヘッドマスコットを思い出されます。
今まさに「マッドマックス:フュリオサ」が上映中ですが、エンディングでこのバブルヘッドのマスコットが映し出されるのはイイ演出でした。(これからご覧になる方は、エンディングまでしっかりご覧ください)

さて、話をフラダンサーMVに戻しましょう。
「Frequency」のMVのあと、フラダンサー要素がゼロのMVがリリースされ、『もうこれでフラダンサーMVは打ち止めか...』と思いきや、なんと続いてのMVがフラダンサーをガッツリ取り入れたMVとなり、ひと安心といったところです。

その4つ目のフラダンサーMVがコチラです。
ウォーターマットの「Empire」です。

こちらのMVもフラダンサーである必要性はあまり感じられませんが、そんなことはどうでもよく、フラダンサーが登場するMVであることが重要なので、MVの中盤ぐらいにフラダンサーが画面に出てきた時は「やったー!」という感じでした。

しかし、ストーリーとしては「なんじゃこりゃ?」という感じです。
夜の街を歩いていた男が露店でココナッツジュースを買い、クラブに入ってそのジュースを飲んだところ気分が悪くなり、フラダンサーやビーチの幻覚を見るようになります。
たまらずクラブを出てふらふらになりながら歩いていくと、体に変調が起きミイラのようになってしまいます。
最後は男の頭がココナッツになり、フラダンサーがそのココナッツを手に取ってストローを刺してジュースを飲む...というストーリーです。
無理矢理感がハンパないストーリーですが、それもフラダンサーを登場させるためですので、全くノープロブレムですね。

そして、残念なことに、この「Empire」のMVを最後にフラダンサーが登場するMVはリリースされていません。
ぜひ新たなフラダンサーMVをリリースいただければと思っています。

と、ウォーターマットの4つのフラダンサーMVを紹介しましたが、実はウォーターマットの楽曲を単体で聴いたことが無く、今回あらためて楽曲だけをSpotifyで聴いてみました。
それこそクラブで流すとピッタリくるようなドンシャリ系の楽曲が多く、残念ながら私の好みには合わなさそうですので、当分この4つのフラダンサーMVだけでのお付き合いになりそうです。
更なるお付き合いを広げるうえでも、ぜひ新たなフラダンサーMVをリリースいただきたいと切に願う今日この頃です。

さて、今回はウォーターマットの4つのフラダンサーMVを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
最初の「Bullit」が一番オススメではありますが、後半の2作品もイイ味出しているフラダンサーMVですので、ぜひご覧ください。

ではまた次回に。

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