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芸術の域に達したセクシーMVをご紹介。ShaggyとAkonのコラボを絶品MVに仕立てたのは誰なんだ!(オススメMV #65)

こんにちは、吉田です。
オススメMVを紹介する連載の65回目です。(連載のマガジンはこちら)

前回のテーマは「芸術の域に達したセクシーMV」。
結構きわどい衣装を着た女性が出てくるセクシーMVであるものの、いやらしさよりも「すごい...」と感嘆せずにはおれないMVを紹介します。

その「芸術の域に達したセクシーMV」とはこちらです。
シャギーの「What's Love」です。どうぞ!

独特な色使いとシャギーの声が印象的ですね。
しっかりと楽曲を押し出しつつ、特徴的な映像が高いレベルで一体化している素晴らしいMVです。

シャギー(Shaggy)は1993年デビューのジャマイカ出身のレゲエミュージシャンで、こてこてのレゲエというよりもダンサブルなレゲエや様々なアーティストとコラボした楽曲をリリースする間口が広いアーティストです。
米国をはじめグローバルでも有名ですが、日本での知名度も結構あり、ダンサブルなレゲエが受け入れられているからではないかと考えています。

そのシャギーがエイコン(Akon)を客演に迎え2008年にリリースしたのがこの「What's Love」です。
2007年リリースの8thアルバム「INTOXICATION」からのシングルカットですが、シャギーの良さが存分に出ている楽曲で、お得意のダンサブルなレゲエチューンに加えてエイコンとの掛け合いも最高です。

この素晴らしい楽曲に組み合わされるのが驚異のMVです。
きわどい衣装を着た複数の女性が登場しますが、どぎついエロさは全く感じず、逆に美しい絵画でも見ているような気分にさせられます。
全体の構成や構図もそうですが、色使いや衣装などもこだわり抜いて制作されたことが伺えます。

「こんなスゴイMV、誰が作ったんだ!」と調べてみると...
かの有名なハイプ・ウィリアムス(Hype Williams)でした。
「そういえば、ハイプ・ウィリアムスは以前にも似たようなMVを作っていたような気が...」と思って調べてみると、ありました!

そのMVがこちらです。
カニエ・ウエストの「Gold Digger」です。

変幻自在のカニエ・ウェストの楽曲もいいのですが、凝りに凝った映像も見どころ満載のMVです。

そういえば、カニエ・ウェスト(Kanye West)は名前をイェ(Ye)に改名しましたが、全くなじめず、ここでは旧名のカニエ・ウェストのままで記載させてもらいます。
そのカニエ・ウェストですが(今更説明もないでしょうが)、シンガーでもありプロデューサーでもありデザイナーでもあり、もう多芸な才人と呼ぶしかないような方です。

この「Gold Digger」ですが、2005年の2ndアルバム「Late Registration」からのセカンドシングルとしてリリースされ、客演に迎えたジェイミー・フォックス(Jamie Foxx)の歌声もいい味出している楽曲で、全米チャートで1位を獲得しています。

さて、MVに目を向けると、先ほどお伝えした通りMVはシャギーの「What's Love」と同じハイプ・ウィリアムスが監督を務めており、同じテイストのMVとなっています。
構成や構図も近く、色使いはほとんどそのままといっても良いほどです。
2つのMVを比較すると面白いことが分かります。

「Gold Digger」は、登場するきわどい衣装を着た女性はプレイメイトのように雑誌の表紙で動きながらポージングする凝った映像と、カニエ・ウェストとジェイミー・フォックスが掛け合いながら歌う映像の大きく2つとなっており、その2つの場面の関連性はほとんどありません。

それに比べて「What's Love」は、表紙で動きながらポージングするような凝った映像は全くなく、二人のシンガーときわどい衣装を着た複数の女性を組み合わせた映像のみで勝負をしています。
人物の衣装や構図、背景含めた色使いなどで視聴者に与える印象をコントロールし、楽曲とあわせた画面の切り替えで調和を図っています。
シンプルな要素で印象付けられると洗練された印象として残りますが、制作の難易度は高くなるため、どうしても印象付けのために多くの要素を組み合わせてしまうのです。
「Gold Digger」のリリースは2005年、「What's Love」は2008年ですので、3年でハイプ・ウィリアムスは更に進化し、「Gold Digger」で取り組んだ映像をベースにしながらも高度な取り組みにチャレンジし成功させた...ということでしょう。

なお、この連載の以前の回「Viva La Vidaには余計なものは不要だ!」で紹介したコールドプレイの「Viva La Vida」のMVは、「What's Love」と同じ2008年にリリースされているので、2008年はハイプ・ウィリアムスの当たり年と言えるのかもしれません。
両方のMVとも、「シンプルで芸術的なMV」という共通点のある名作MVですので、ぜひ「Viva La Vida」のMVもご覧ください。

同じMVを2度紹介することは基本は無いのですが、ぜひ見ていただきたいので基本ルールを破って紹介しましょう。
コールドプレイの「Viva La Vida」です。どうぞ!

何度見ても素晴らしいですね!
シンプルなのに印象には残る、そしてすばらしい楽曲が前に出ている。
何も言うことがない名曲かつ名作MVです。

2008年に制作された2つの芸術MV、「Viva La Vida」と「What's Love」。
この2つのMVは超絶オススメですので、ぜひご覧ください。

ではまた次回に。

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