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ペイルカラーのマーティンソルヴェイグのMVを観ていると、ニューオーダーを思い出す(オススメMV #73)

こんにちは、吉田です。
オススメMVを紹介する連載の73回目です。(連載のマガジンはこちら)

皆さんはペイルカラーって知っていますか。
ヴィヴィッドは原色を中心とした鮮やかな色合いで、逆に淡い色合いを「ペイルカラー」といいます。
今回は、そのペイルカラーでオススメのMVを紹介します。

では最初のMVはこちらです。
マーティン・ソルヴェイグのの「+1」です。どうぞ!

ちょっとヘンテコ系ですが、オシャレで楽しいMVですね。
ハウスサウンドとサム・ホワイトのボーカルもマッチングもよく、その楽曲と映像とのマッチングも秀逸なMVです。

マーティン・ソルヴェイグ(Martin Solveig)はフランスのDJですが、プロデューサー業もしており、あのマドンナのプロデュースも手掛けたことがあるというスゴイ方です。
日本での知名度はそれほど高くないのですが、フランス本国では超人気者で、ご自身がMCを務めるテレビ番組も持っておられるほどです。
DJや音楽プロデューサーがTV番組のMCを務めるというのは日本ではなかなかないですね。(と書きましたが、最近ではヒャダインさんがTV番組の司会をされていました...)

さて、MVの解説に参りましょう。
今回のテーマでもあるペイルカラーが基調色の映像ですが、視聴者を楽しませるためのギミック(仕掛け)がたくさん盛り込まれています。
ヘンテコ系ですが不思議なオシャレ感があるMVとして仕上がっています。

詳しい解説はあとに回すとして、次のMVにいきましょう。
2つ目は、マーティン・ソルヴェイグとGTAの「Intoxicated」です。

これまたオシャレ感満載のMVですね。
全編にわたってペイルカラーが使われており、今回のテーマのために作られたMVとすら思えるほどです。

ペイルカラーの2つのMVをご覧いただきましたが、マーティン・ソルヴェイグはフランス生まれで現在もフランスを活動拠点にしており、そのマーティン・ソルヴェイグだからこそこのペイルカラーのMVが生まれたのではないかと思っています。
というのも、ファッションの分野でもフランスは淡い色合いを使うのがうまく、逆にお隣のイタリヤは鮮やかな色合い、つまりヴィヴィッドカラーが特徴になっています。

ついでにもう1つ、ペイルカラーが際立つマーティン・ソルヴェイグのMVを紹介しましょう。
マーティン・ソルヴェイグの「All Stars」です。

これまた楽しさ満載のMVですが、ペイルカラーがうまく使われているのでオシャレなMVとして仕上がっています。

ペイルカラーを基調色とすることでMVとしてはどんな効果が期待できるのでしょうか。
色による印象付けは弱くなりますが、プラス効果も見込まれます。
例えば、楽しませるためのギミック(仕掛け)を多用することでチープ感が出てきてしまいますが、ペイルカラーを基調色とすることでギミックの過度な印象付けを防ぎ、逆にオシャレ感を醸成しているのではないかと考えられます。

と、マーティン・ソルヴェイグのペイルカラーのMVを見てみて思い出したMVがあります。
それが以前にも本連載で紹介したニュー・オーダーのMVです。

では、そのMVをご覧ください。
ニュー・オーダーの「True Faith」です。

やっぱりイイMVは何度観てもイイですね!
1980年代の作品とは思えないほど今でも新鮮かつ刺激的です。

ニュー・オーダーについては、以前の「くせになる楽曲のニューオーダー」で紹介していますので、ご興味のある方はそちらをご覧ください。

さて、なぜマーティン・ソルヴェイグのMVを観てニュー・オーダーの「True Faith」のMVを思い出したのか。
両方ともヘンテコ系のMVであることには変わりありませんが、マーティン・ソルヴェイグのMVはオシャレ路線のヘンテコ系、ニュー・オーダーの「True Faith」は芸術路線のヘンテコ系と、微妙に路線は違っています。
しかし、よく観てみるとニュー・オーダーの「True Faith」もペイルカラーが多用されていることがわかります。

ここで大きな疑念が沸き起こります。
ニュー・オーダーはイギリスのバンドなのに、なぜペイルカラーを使っているのか?
その理由は「くせになる楽曲のニューオーダー」に書かれています。
それは、MV監督の舞踏家でもあり映像作家でもあるフィリップ・ドゥクフレがフランスの方だからです。
つまり、「True Faith」は楽曲はイギリス生まれでも、MVはフランス産だったのです。

今回のフランス生まれのオシャレなペイルカラーMVの特集はいかがでしたでしょうか?
オシャレなマーティン・ソルヴェイグのMVと、芸術作品ともいえる名作MVであるニュー・オーダーの「True Faith」と、ぜひ見比べてみてください。

ではまた次回に。

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