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子どもたちが笑顔になる教育漫才って何?

stand.fmで配信中「くまゆうこの教育子育て相談室」

ITでいじめのサインを見逃さない 株式会社マモル代表 くまゆうこが日々の事業の活動から寄せられた相談や見えてきたこと、聞いてきたことをゲストの方と一緒に考える番組です。

今回は子どもたちが笑顔になる教育漫才について、埼玉県越谷市立新方小学校の田畑校長先生にお聞きしました。

※本記事は、2021年3月14日にstand.fmで配信を開始した番組を書き起こしたものです。

不快な言葉、身体的な暴力を行わないのが教育漫才

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くま:埼玉県越谷市立美旗小学校校長先生のに来ていただいてます。田畑先生といえば教育漫才を広めている先生なんですけれども、教育漫才ってどういうものなんですか?

田畑先生:漫才を子供達が作って、それをお互いにやって、そこに笑いが生まれるってそういう教育ですね。

くま:笑いって人をバカにしたりとか、ちょっといじめにつながりそうなイメージがあるんですけど。

田畑先生:そうなんですよね、教育漫才っていうネーミングをなぜそういう風につけたかというと、やはり一般的に知られている漫才と学校で使う漫才は区別した方がいいだろうという風に考えて教育漫才って言うネーミングをつけました。
2つだけ約束があって、1つはマイナス的な言葉、ネガティブな言葉、例えば「死ね」とか「うざい」とか「消えろ」とか、そういう相手が不快に思う言葉は使わないということが1つのルールですね。

くま:漫才の中でね、はい。

田畑先生:もう1つは、叩いたりどついたり蹴ったりということで身体的な暴力はしないってことが、この2点が教育漫才の大きな押さえるべき点ですね。


コミュニケーションの活性化につながる教育漫才  この仲間の前でだったら何でも話せる

 

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くま:そういうルールを決めた上でコンビを組んでいくんですよね。
どうやってコンビを組むんですか。

田畑先生:くじを使ってペア取りを決めていきます。

くま:じゃあ、例えば自分のいつも仲いい子と組むとなると例えば同じ人とばっかりになっちゃうけど、そうじゃなくてくじにするから、例えば日頃あまりしゃべらないお友達とコンビになったりするってことなんですね。

田畑先生:そうですね、意外と子供って40人クラスに例えると、5~6人とは親密にかかわったり、あるいは近くの座席になった子とは話をするんですけど、意外と話をしてないっていうのが実態としてあるんですよ。
くじをやるとですね、話したいんだけど今まで話したことがなかった子と繋がったりとかして、お互いに趣味が一緒、何が好きとかっていうところから会話が弾んで共通点あるいは相違点を見つけていって、意外と仲良くなるんです。
それで終わってみるとですね、くじがよかったという子が意外と多いんですよ。

くま:そうですよね、そっちの方が私もいいなと思って。
要はいつものお友達だと、例えばもちろんそういうお友達がいない子は組む人がいなくなるだろうし、全然話したことない人とネタを作るって何か新しい発見がありそうですよね。

田畑先生:本当に何か共通点を見つけながら、そこから笑うっていう目的、ひとつの方向に向かっていくので、授業としてはコミュニケーションを通してそちらの方、創造性の方に向かっていくので、とても効果がいいのかなという感じですね。

くま:これは1年に何回くらいやるんですか。

田畑先生:本校は6月くらいから始めて6年生がやってくれたんですけど、1回を10月くらいに発表して、その後12月、12月の中旬、3回か4回くらいやってますね。

くま:そんなにやるんですね。そのたびにみんなで考えて、ネタを考える時間はどれくらいあります?

田畑先生:1時間ぐらいじゃないかな

くま:あ、1時間でネタ考えるんですか。

田畑先生:それをまた寝かせてですね、休み時間とか様々相談しながら作り上げていくっていう風に捉えています。

くま:みんなで発表してみんなで楽しく笑うと、そういうことなんですね。

田畑先生:自分たちだけじゃなくて4年生5年生、あるいは保護者に見せたりとか、様々なターゲットを作って対象を作って披露しているっていう状況ですよね。

くま:保護者も見にいけるんですね、その教育漫才を。

田畑先生:公開してますね。

くま:楽しみですね、自分の知らない我が子の姿を見える。

田畑先生:そういうことは聞きますよね。我が子がこういう形で笑いを取りながらやるんだってことに関して、違った面が見られたってことで喜んでくれたりとかそういうのがありますね。

くま:子供も気付くんじゃないですか。自分は意外と笑いの才能がある(笑)
みんなが笑ってくれて嬉しいみたいなね。

田畑先生:今卒業文集書いているんですけれども、その中で一人の子が漫才をきっかけにして、将来漫才師になりたいと思ってるって。

くま:でもお笑い芸人さんとかでいつから芸人になりたかったのみたいな話になった時に、そういう時に発表して、みんなが笑ったのがすごく嬉しくてそこからっていうエピソードをたまに聞くから、その子もなるかもしれないですね。

田畑先生:ちょっと責任感じちゃう。

くま:そうだ、確かに。

田畑先生:私の狙いとしてはコミュニケーションで、人間関係だから。

くま:別にお笑い芸人させようと思ったわけじゃない。

田畑先生:ちょっと責任感じちゃう(笑)

くま:他に何か子どもたちからの感想はあります?

田畑先生:たくさんあります、例えば今卒業文集書いているんですけど、何人かは6年間の中で一番印象に残ってるのは教育漫才だっていうんですよ。

くま:6年間の中で?それは嬉しいですね。

田畑先生:うれしい、だってそれは涙が出たことないのに刺激与えちゃったって。その位子どもたちにとって価値ある文化だったのかと思って嬉しいですよね。

くま:笑うっていいことですよね。
あとコミュニケーションという話あったじゃないですか。そこはどういうつながりになるんですか。

田畑先生:最初本校は意外と小さな声で、私今年入ったばかりなのであんまり発表は得意じゃないですってことを、そう聞いていて、子どもたちの様子を見ていてもどちらかというと控えめな子が多いなと思っていたんですけど、学び合いという授業、みんなで発言しながら先生はファシリテーターとしてそれを支援するような形で授業を目指しているんですけど、そういう中で9月から教育漫才を始めたいということで他の先生が話してくれて、最初の係活動にもつないでいたのですが、それがだんだん進化発展していってそれがクラスみんなでっていう形で教育漫才を教え数回繰り返していく中で人間関係がやわらかくなってコミュニケーションが活性化していったんですよ。
そうすると授業が漫才と同時並行で、授業での手の上りとか発言とか声の大きさ人の話を聞くとかすごく広がっていったんです。

くま:みんなの前で披露してみんなが笑ったりとか拍手してくれたりする経験をすると、発言していいんだなとか発言する楽しさとか自己表現みたいなものが確かに出てくるっていう風に思いますよね。

田畑先生:それ強制じゃなくてクラスの雰囲気が何となく和んでいるので出やすく、頑張ろうかな、ちょっと行って前に出てみようかなってこの仲間だったら馬鹿にしたりとか小馬鹿にするようなことはないだろうなっていう安心感が生まれて活性化してきているのかなと思います。

くま:だから最初のルールがいいですよね。
例えば人をバカにするような笑いとかそういうのはだめだよって言ってるからじゃないですか。そこを言わないと今言ったみたいにウケを取るために人をバカにしたりとかそういうことをするわけですよね。
だからそういうのがあって慣れてきちゃうとクラスの中でなっちゃうから、そこはだめだよという先に言うってのがすごい大事ですよね。

田畑先生:そうですね。やはり何のために教育漫才をやるかっていう考え方を子ども達に伝えて共有して浸透させてから入っていくっていうのが教育効果の一つの方法かなと思いますし、いじめの抑止力とかそういうことにもつながっていくのかなって思います。

くま:先生あれですね、4月の段階で必ずいじめはダメだよというメッセージを伝えるって前おっしゃっていたじゃないですか。だから最初に何が良くて何がダメだよっていうことを伝えてあげることで本校ではみたいなことをちゃんと伝えることで皆が分かるということなんですよね。

田畑先生:おっしゃる通りですよ。事が起きてからああだこうだ言っても知らなかった分からなかったってなるんですけど、最初にこういう風にやるんだよ、こういうことしちゃいけないんだよってことを丁寧に説明してあげると、やはり子ども達には規範意識がありますのでそれに基づいてやってくるし、学校ではこういう風に4月に教えたよね、あるいはこの時間でこういう風に教えたよねって話をしてあげると、ああそうでしたって形だったんで、いじめも出しにくくなるし、和やかな学校づくりは一役にはなるのかなと思ってます

くま:教育漫才聞いてると興味ある方もいると思うんですが田端先生じゃないと出来ないと思う方もいると思います。これは誰でもできるのですか。

田畑先生:私ができるんだから誰でもできます。私別に漫才師でもないのに、全く知らない所から自分で先生方と勉強して積み重ねてきてやってきてるので簡単にできますよ。

くま:マニュアルみたいな、こうやってやるんですよみたいなのがあるんですか。

田畑先生:先生方と漫才研修をやってですね。

くま:漫才研修すごいですね。

田畑先生:吉本から放送作家に来てもらって、そこで先生方と一緒に研修して、三段落ちっていう型があるんですよ。この型をベースにして子どもたちに考えさせる。型にはめ込む、あるいは型をはめてそこからまた応用バージョンを出してくる。あるいはそれに縛られないで、子どもたちの中では漫才文化っていうのが浸透してるんですよね。YouTube 見てるとか、テレビを見たりしてネタを進化安定させて真似したりあるいは応用したり、割と簡単に子どもたちが意欲的にやるかなと思うんですね。


教育漫才 これを見れば誰でも出来るように

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くま:興味のある中で先生や全国から先生のところにいろいろな連絡が来ていると思うんですけど、ジャーン、これ実はこういうのが出たんですね。



くま:なんかね教育満載のやり方が出てるんですか、どうやってればいいか。これを見れば誰でもできるっていうことですよね。
順番が書いてあるんですねSTEP1、2みたいな。

田畑先生:前著はですね、教育漫才導入のいきさつであるとか効果とか子どもたちの作品、自分の考えを様々入れたものがあります。


田畑先生:今回は誰でも使えるような形でテクニックっていう形でこうやるといいですよっていう分かりやすい解説で30分から1時間位で目を通して、プリントも入れてありますのでそういうのを使ってもらって、小学校でもあるいは学童保育でも家庭でも幼稚園でも中学校でも高校でも会社でも地域イベントでも使えるような形で30の視点から入れてみました。

くま:教育漫才はここに書いてあるんですね、コミュニケーション能力が育ちます、その通りだと思います。あと構成力とか書いてあるんだけども、語彙力って書いてあって、これ本当にその通りだなって思うんですよ。
何でかって言うと、漫才とか見ていて知らない言葉が出てきた時に、子どもが「それどういう意味」っていうことがあるんですよね。そこで言葉を覚えたりとか。そこでやっぱり語彙力がないとネタが作れなくなるじゃないですか、だからそういう意味で語彙力がすごいあると思ったんですよね。
プレゼンテーション能力、それは本当その通りですよね。

田畑先生:例えば同音異義語っていうのが結構使えるんですよね。
例えば食べ物で何が嫌いって言うと、

納豆のヌルヌルが嫌い、あるいはとろろのヌルヌルが嫌い。それで3つ目のところで絵のヌルヌルが嫌い、それは食べ物じゃないでしょ、絵のヌルヌル(塗る塗る)でしょ

って形で同音異義語で落とせるんです。学習してそれを漫才のコミュニケーションに使って笑いを取れるところまで進化できるんです。

くま:すごくおもしろそうですね。これ地域の方も見に来ていうようにしてるですか。

田端先生:もちろんです

くま:じゃあ誰でも見に行けるんですね。

田畑先生:今はコロナなので授業参観と保護者、あと子どもたちに限定はしてますけど、コロナが収まればいつでもウェルカムだし、前々校は地域の方に公開してたくさんの方に来ていただいて、500人か600人くらい来てもらって、満席で座席が取れないくらいの感じでした。

くま:そんなに、すごいじゃないですか、お笑いライブよりすごいじゃないですか。

田畑先生:そのくらい来てくださってお互いに楽しいので、子どもが演じてる姿、そして笑ってる姿を見て不平不満を持つ親御さんとか地域の方っていないんですよ。
私も賛否両論出るのかなと思ったんですけども、その内容も言葉のやり取りで表せるものなので地域の方、保護者の方もすごい喜んでくれて大好評でした。

くま:これをまた来年も、今年かな続けられるのですね。

田畑先生:コロナの関係もあるんですけれども、今6年生5年生やって、4年生が係活動のところまでもう来てるので、できれば全校まで持っていって前と同じような形で学校全体で教育漫才大会、それをやれるといいかなと思っています。
つまり本校の生徒は表現力が課題の所があるので、人前でプレゼンテーションして自信を持たせてあげたいという願いもありまして、そういう狙いを持って全校、地域、保護者一緒くたに巻き込んで一体となってやれるといいなと。

くま:埼玉から教育漫才が全国に広まっていくといいですね。なのでこれを、この本を買えばどの先生でもできるということでちょっと楽しみですね。
誰でも見ていいんだったら私も見に行きたいですね。
じゃあ今日はそういうことで今日は教育漫才の田端先生に来ていただきました。

田畑先生:ありがとうございました。









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株式会社マモルCEO(https://mamor.jp/) ITでいじめのサインを見逃さない。いじめ相談ツール「マモレポ」を開発・運営 ▼神戸新聞まいどなニュースで執筆中→ http://bit.ly/350Zawc  Twitter→@mamoru_yuko