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ひとりで歩いていた

野球関連の写真が続いていますが、たまたまです。若い頃はどちらかと言えばサッカーをやっていました。 この歌を書いたのはもう30年ぐらい前ですけど、今読むとなんだか自己憐憫が過ぎる感じがしますね。こういう歌を作ろうと思って作ったわけではなくて、ただなんとなく心に溜まっていた気持ちを吐き出して形にしたら、こんなんできてしまいましたということかなと思います。久しぶりに歌いました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ひとりで歩いていた いろんな関係を G D なおそうと努めてみても C G D 今では遅すぎて G D なにひとつ取り戻せない C G D 悲しみに G ひとりで取り残された F#m7-5 B7 Em 明日を見つめるのも C G つらすぎるよ Am7 D7 ひとりじゃ G C D7 G 僕らは別々の 生き方を探していた 日比谷の図書館で 見送った後ろ姿 思い出の中 ひとりで歩いていたら 明日を生きることも だるくなった ひとりじゃ あれほど好きだと C Bm7 誓い合った二人が Am B7 Em これほど遠いところで C Bm7 他人のふりをして Am A7 D7 期待も憧れも 擦り切れた心には 朝日のまぶしさが ひりひりと痛いほど 1995年 『目覚めたまま眠る生活』 収録曲

愛されちゃってシンガーソングライター

2002年 『カセット&ガゼット』収録曲。 前回のは前に録ったものだったんで、今回のこれが2024年の歌い初めになります。今年もよろしくお願いします。 この歌は昔『愛されちゃって、マフィア』という映画があって(音楽はデヴィッド・バーン)、そのタイトルをまねた(そんなんばっかだな)。 ほんとかどうか知らないけれど言霊というものがあって、言葉にすると現実になってしまうということがあるらしい。ものは試しにと、このような歌を書いてみたのだった。しかし歌えど歌えど、一向に現実にはならない。まったく近づかない。むしろ遠ざかっている。もう声もへろへろである。もう少し実現可能そうな歌詞を書けばよかった。 -------------------------------------- 愛されちゃってシンガーソングライター Capo=-2 誕生日のプレゼントは500個 D A F#m F# G A バレンタインデーのチョコは2000個 D A F#m F# G A あーいいもんだ 天才は G D A Bm 歌うだけでモテモテなんだもんな G A7 ポップスターへの道 まっしぐら D A Bm A D A G 愛されちゃってシンガーソングライター D A Bm A D A G 世界でコンサートを開き 日本ではスタジアムクラス まいっちゃうな 天才は 作るものすべてが素晴らしい ポップスターへの道 まっしぐら 愛されちゃってシンガーソングライター いつもいつも応援してくれて Em G C C/B Am Am7/G 世界中のみんな ありがとう! F Fm G A7 あーいいもんだ 天才は 歌ってれば 生きていけるんだもんな ポップスターへの道 まっしぐら 愛されちゃってシンガーソングライター 高い塔の天辺へまっしぐら 今世紀最高のシンガーソングライター

サバービアの退屈

1996年 アルバム『ドボジデ』収録曲 今だったらこんなタイトルはつけなかったと思う。当時読んだ『サバービアの憂鬱/大場正明』という本をまねてつけたのだった。今だったらどんなタイトルにするかな? 「雨上がりには」 「西川口」 「近郊育ち」 「海から遠く」 、、、うーん。やっぱりこのままでいいか。 音割れしてます。耳障りでしたらすみません。 ----------------------------------------- サバービアの退屈 海から遠く離れて生まれ G Em 工業用地の泥で遊んだ Am D7 川は静かに流れてたけど G Em いつでも黒く汚れていた Am D7 グリーンベルトはいつもすすけて Bm E7 Am 記憶の中の空はいつも D7 しらけていた  G しらけていた  Bm 僕らは雨を待っていたんだ E7 Am 雨上がりには  Am D7 海の色をした G E7 青い空が見えたから Am D7 G 夕陽を赤く染めているのは 空気の中の埃だという だから夕焼けだけはきれいで 屋上にのぼり眺めていたもの オートレースが終わればいつも 帰る車や人で道路は ふさがっていた ふさがっていた レースに負けた人の流れは 肩を落として 西へと向かい そして何処に消えるのか 死ねずに生きてるだけだと Am D7 Bm E 言うほどニヒルにもなれないし Am D7 G G7 生きたくて生きているんだと Am D7 Bm Em 言い切るチカラもなく Cm D7 しらけていた しらけていた 僕らは雨を待っていたんだ 雨上がりには 海の色をした 青い空が見えたから 雨上がりには 海の色をした 青い空が見えたから

ハワイの詩(後編)

衣食住っていう基本的欲求のすべて 満たしに人はこの島にやってくる ガイドブックには買うか食べるか 泊まるかしか載っていない ハワイ 僕はビーチで鳥にパンをやっている どうしてエサをやるのって楽しいんだろう ハーイって声がして振り向いたらそこに マリナ似が立っていた ハワイ 仕事ガ終ワッテコレカラ帰ルトコロデス 楽シンデマスカ? 淋しく見えたに違いない 仕事の一環としてかもしれないけれど 僕を食事に誘ってくれた マリナニ 包丁をシャンシャン鳴らして 僕らの目の前で料理人は肉を切り刻む 生きたままのエビが殻を剥がされて 鉄板で焼かれる ハワイ マリナニは日本に留学してたことがあって どうやらアニメのファンらしい エヴァンゲリオンの話をしたら 大きな目を輝かせた マリナニ 飲めない酒の力を借りて マリナニの手をそっと握った 二人の体温は同じぐらいだった 肌の色は違っていても ハワイ 火照ったカラダを冷まそうと 夜の砂浜を二人で歩いた ハワイ対日本の鼻歌合戦が 繰り広げられた ハワイ 一緒にいて楽しければ楽しいほど 深まって行く哀しみがあった 砂の砦を作った 潮が満ちれば壊れると知っていても ハワイ 風はどこから 吹いてくるんだろう 暑くもないし 寒くもないし とても気持ちいい ハワイ ヘールボップ彗星を夜空にさがした ハワイ 星が願いを叶えてくれるなら 時を止めてくれ ハワイ 旅行者には未来はない 過去と一緒に国へ置いてきたから とても永くて短い時間を 竜宮城で過ごしたみたいだ ハワイ 空港に見送りに来たマリナニ 現地のガイドとして 旅ハイカガデシタカ?って 瞳を潤ませた マリナニ 結局ホテルの二つのベッドは 一つ余ったままに終わった またいつか会える日のために その方がいいと思ったから ハワイ 日に焼けた肌がヒリヒリ痛い やがてこの痛みもおさまると ボロボロと剥がれて落ちて行くんだろう それが悲しい ハワイ 風はどこから 吹いて来るんだろう 暑くもないし 寒くもないし とても気持ちいい ハワイ 搭乗案内がロビーに響きわたる ハワイ 日常へと還る旅がはじまる ハワイ うしろで手を振るマリナニが ハワイ マリナニがだんだん だんだんかすんで行く ハワイ ・・・・・

ハワイの詩(前編)

着いたとたんに元気が出てきてしまった ムッとした風 熱帯植物園みたいだ 冬から夏へ8時間でワープ ここはホノルル ハワイ ミナサンココニ集マッテネ下サイと言う 渡辺マリナによく似たガイドさん 一生懸命な日本語が けなげでかわいいな ハワイ ロビーに集う新婚さんの集団は みんな真新しいスニーカーを履いていた 暑いのか寒いのか短パンにストッキングで スニーカーを履いていた ハワイ 蟻とキリギリスの教訓は ハワイじゃ通用しない 蟻はここでは一年中休めない 仕事をサボってやって来たぜ ハワイ あたりを見回してみて思ったことは 子どもの頃親に連れられて行った 常磐ハワイアン・センターってこんな感じだったな 結構良くできてたんだな ハワイ 送迎バスは空港からワイキキへ パックツアーはやっぱり楽でいい 新婚さんたちはピカピカしたホテルで みんな降りてしまった ハワイ 最後ニナッテスミマセンネ いえいえどういたしまして そのおかげでマリナ似がチェックインまで 付き添ってくれた ハワイ ホテルの部屋は思っていたよりもずっと広くて ベランダからはビーチも見えた 必要のない二つのベッドが うれしいような淋しいような ハワイ 風はどこから 吹いて来るんだろう 暑くもないし 寒くもないし とても気持ちいい ハワイ 波乗り達が沖へとくり出す ハワイ ダイヤモンド・ヘッドが雄々しくそびえる 水平線に囲まれた ハワイ (別に分ける必要はないんですけど、次回に続く)

プレイボーイのうた

はじめてキスをしたのは放課後の教室 キスは甘いとかレモンの味だとか聞いていたから 味がしなかったのはきっと愛がないからだと 本気で悩んだ そんなファーストキスでごめんね ユウコ はじめて抱き合ったのは公園の木の下 芝生の上で重なりあってるカップルを見習って 君の胸のふくらみにドキドキしながら その下のお腹のふくらみにも気づいてしまった チエちゃん はじめて夜を明かした 親の車の中 ガレージに忍び込み毛布にくるまった フロントガラスが真っ白になるほどの吐息の中 クラクションを蹴っとばしちゃってドッキリしてイッた カオリ 僕はプレイボーイになりたいんだ プレイボーイ 男はみんなプレイボーイ 「はじめて」をいっぱい集めて大きくなる プレイボーイ プレイボーイ はじめて人にすがった はじめて泣いてしまった はじめての失恋を何ヶ月も引きずっていた ある日 子どもの頃から飼っていた猫が死んだ あまりにもショックで僕は立ち直った 君のおかげさ ペル はじめてのひとり暮し ファミコンを口実に 部屋に誘ってビールをたくさん飲ませちゃったりして けどたいがい酔っ払って眠たくなるのは僕 覚えてないエッチほど損した気になるものはない ミキ トモちゃん ナンシー アサミ はじめて僕の言葉を聞いてくれる子に出会った 無口と言われていた僕がたくさん喋った 「やさしいとかマメだからとかそういうことではなく 好き」と言われて ようやく僕は僕になれた気がした アッコ 僕はプレイボーイになりたいんだ プレイボーイ 男はみんなプレイボーイ 「はじめて」をいっぱい集めて大きくなる プレイボーイ プレイボーイ はじめて愛がわかった 彼女と暮らしはじめて 愛は決して消えない ヒビが入ることはあっても 洗濯物を干しながら 掃除機をかけながら 生活という愛のすみかをメンテナンスしながら どうせ生まれてきたからには多くの子の人生の 登場人物になりたい それがプレイボーイの願い ユウコ チエちゃん カオリ ミキ マキ ナッチャン リカちゃん サトミ チサト そしてマリナニ 僕のことを忘れないでね 僕はプレイボーイになりたいんだ プレイボーイ 男はみんなプレイボーイ 「はじめて」をいっぱい集めて大きくなる プレイボーイ 悲しい夜は思い出して欲しい かつて君に夢中になった男がいることを

「夏の雲」と歌の作り方

雲を見上げる気にもならないほどの暑い日が続いていますね。前回に続きまして1994年のアルバム『夢の名残り』の中の歌を歌ってみました。暑っ苦しい歌い方ですみません。なおさら温度が上がります。 久しぶりに歌いましたけど、こういうタイプの歌を今ではすっかり作らなくなりました。こういうタイプの歌というのは、こういう作り方をした歌ということなので、僕だけが勝手にこういうタイプの歌と思っているだけです(笑) どういう作り方かというと、メロディを先に作って、そのメロディから思い浮かんだ

30年後の「哀れなひとりよがり」

暑くてだるいですね〜ってことで、ぐでたまポーズの写真を。 今週は昔の歌を歌いました。1994年に出したアルバムに入ってる歌なので、書いたのは30年ほど前になります。僕は20代後半。 うーん、なんかシリアスそうだ。包茎手術の広告にに見えなくもない(笑) 6曲目の「哀れなひとりよがり」っていうのを歌いました。再生ボタンもしくは"Listen in browser"って書いてあるところを押すと聴けます。 これ、今だとストーカーって言われちゃうのかな、、、ふられかけている恋人

「なかよし」と『なかよし』

「なかよし!」と言われれば、「キャンディ♡キャンディ!」と合言葉のように言ってしまう世代だ。姉が買っていたのを読んでいた。キャンディというと必ず、アンソニーとテリーとどっちが好きだった?という話になるが、僕はアルバートさんが一番かっこいいと思っていた。見る目があったと思う。 何年か前に餃子を食べに宇都宮に行ったとき、パルコで「なかよし60周年展」をやっていた。いっぱい餃子を食べて、もう他にしたいこともなかったので、のぞいてみた。 創刊の頃からの雑誌の表紙が、大きなパネルで

「ラブストーリー」と結婚式

「プレイボーイのうた」を親戚の結婚式で歌ったことがあるのだけど、後から考えるとあれは失敗だった。好きになった人の名前を連ねて、それぞれのエピソードを披露するような歌を結婚式で歌うなんて、特に誰からも何も言われなかったけれど不適切だったと思う。かといって他に結婚式にふさわしい持ち歌があったかというと僕にはなくて、しかたがなかったとはいえその親戚には申し訳なかった。 その時の反省をもとに、、、ということでもないのだけど、「プレイボーイのうた」とは対象的な、ひとりの相手の好きなと

「そして君は想い出になる」とあの名曲

自分で自分に疑惑があり、この歌を作った時期を思い出そうとしている。 この歌は1994年11月に出した2枚目のアルバムに入れたものなのだけど、書いたのはそれよりもずっと前だった。1枚目を出したのが1991年3月だから、だいたい1991年から1994年の間のどこかだ。そんなのどうだっていいよ、誰も興味ないよ、と思われるかもしれないが、僕にとってはどうだってよくないのだ。スピッツの名曲「君が思い出になる前に」がリリースされたのが1993年10月25日だからだ。 自分は「君が思い

「名画のように」とアップデート

この歌を作った2000年代中頃にはネットで映画を観ることはなくて、DVDをレンタルして観ていた。買うには高くて、一本5,000〜15,000円ぐらいしたんじゃないかなあ。はっきりと覚えていないんですけど。 だから古い作品とはいえ、コンビニや本屋さんでDVDが安価で売られているのを見たときには感慨深いものががあった。うれしいとかうれしくないとかではなく、時代が変わったんだなと思った。「ぴあ」等の情報誌で調べて映画館に足を運び、今のようにきれいでも居心地が良いわけでもない座席に

「俺たち!ウィークエンダーズ」と「はだかの夜」と『BREaTH』

なんでこの歌を作ったんだったかな? 「プレイボーイのうた」というシングルのカップリング曲ですが、そのちょっと前に出した4曲入りのミニアルバム『田辺マモルのウィークエンダーズ』に先に入っています。 その頃の資料が、何か残っていないかなと思って探してみました。 なんだこの寝落ちする直前みたいな顔は、、、 この記事を読むと、そのミニアルバムは「四者四様の週末の恋愛模様を描いた」歌を集めたものだったようです。ふむふむ。 その前号の記事はこちら。 MacのColor Cla

「瀬戸内セレナーデ」と宇高連絡船と母とうどん

幼少の頃、四国に行った。父と母が香川県出身だった。行きと帰りに乗ったフェリーを覚えている。座席ではなく絨毯の敷かれた広間のようなところにぺたっと座り、ゆったりした揺れに体をあずけた。 救命用具が壁にかかっていた。取り付け方の説明に女性の写真が使われていて、それが母親にそっくりだった。「これ、おかあさんににてるよね?」と僕が言うと、「ママだ」と弟が言った。姉も「お母さんにしか見えない」と言った。父も似ていると笑っていた。母本人も笑いながら、「あれ?いつ撮ったんだったかな」と、