吉住、マヂカルラブリー優勝から考察する、アングラ芸人がメジャーシーンに上りつめるということ。
熱狂的なお笑いファンからしたら手抜きと捉えられそうですが、私はリアルタイムで鑑賞しておりません!!(汗汗)YouTubeにあがってたお二方のネタとあと自分の気になる芸人のやつをいくつか観ました←。
ただこの二組に関して言うともう何年も前から存在自体は知っていましたし、幾多といる好きな芸人の中でもわりと推しているほうだったので(SNSもフォローしてました)今回の圧勝は正直さみし、いや、嬉しいですがやっぱり「皆のものになってしまうんやね。。。(マイナー選手、自分と限られたファンだけで応援していたいあるある)」という気持ちが先行してしまい、微妙な心境です。。(笑)
「日なたに出ない職人気質系芸人」
二組に共通している特徴だと思っています。マヂカルラブリーのネタなんてまじで見たことないようなボケと空間演出の仕方(ステージを縦横無尽に転げ踊り暴れる感じ)、我が道行き過ぎていて、お客(戸惑い→失笑→クスクス→爆笑)と、お客が「笑う」というよりマヂカルラブリーの二人がお客をもう、笑わざるを得ない環境に無理くり持って行っているというほど場を自分たちのものにしている印象を受けるんですよね。野田クリスタル(以下:野田クリ)にしかできないネタ、そして野田クリを飼いならせるのは村上だけしかいない。
若き日の野田少年。このライブに来ていた村上が彼を口説き落とし、後にマヂカルラブリーが結成されることになったそう。どう調理したらまともなネタやコントができるのか想像できないですが、当時から野田クリのカリスマ性を見抜いていた村上も眼識ありますし、やっぱり二人ともちょっと変わっていますよね。。(笑)
3年前に行われた単独ライブでの吉住。同情するほどの自虐さに秀逸なまでのキャラ設定。劇団員にいそうなくらいの演技力なのでピンでも十分、あたかもその空間にもう一人、人間がいるかのような気がしてきます。彼女の「ああ、こういう人いるよな」という登場人物への見事なまでの執着心、世界観の構築を徹底していると思うんです。人間への洞察力、半端ねぇ。
ブラックユーモアとサブカル愛
「ネタを見たら終わりー」じゃなくて、私は好きになった芸人がいたら必ずその人の生活感について調べたくなるので、Twitter、Wiki、YouTube等ありとあらゆるプラットフォームを見漁り、その人のバックグラウンドについてインプットしています。吉住は実はABEMAの「ブステレビ」にも出演していたことがあります。女芸人に限らずメディアに登場する芸能人などの容姿をイジる流れで笑いはそう簡単に取れない時代にはなってきてはいますが...(吉住は普通に可愛いと思います)。ただ番組はすでに終了しているので何らかの理由があったから終わったのでしょう。
野田クリの原石を初期に見つけ、彼の長所が活かされるように磨いてきたのが村上だと思っていますが、そんな彼は"THE サブカル人間"と言いたくなるほどの根っからの文化人だと思っています。野田クリの破天荒さに目を奪われてあまりその相方の話には触れられてこなかったと思うのですが、彼は高円寺歴18年で空気階段の鈴木もぐららをはじめとした高円寺在住の芸人で運営される高円寺チャンネルでも行きつけの店を紹介しています。
大学では日本文学を学び、当時所属していたお笑いサークルはアングラ気質だったそう。音楽はeastern youthなどを聴くそうですね。ガッチガチに音楽に精通してますよね(Wiki調べ)。
芸人が演じる「こういう女いるよね~!」というキャラに引き出しがないタイプは多いんですが(あえて芸名は伏せます)、吉住の場合は限りなく出てくる、出てくる....性格や設定は全員違いますが共通して言えるのは「ちょっと怖い」「世間の価値観とずれてる」「見てて痛い、同情する、応援したくなる」「自分のことを信じて最後まで突っ走る」最後のは吉住の芸風そのものにも当てはまるかもしれません。(笑)
社会に迎合しないスタイルを貫く
消費されていく芸人とそうでないタイプがいると思っていますが、二組はおそらく後者なのではないのかな?と思っています。大衆に認められなくとも(今回見事結果を出しましたが)"己"という芸風がブレなければ、またニッチなファンを囲い込めることができていれば演者としての息は長いからです。また今の時代はテレビだけに固執しなくとも、芸人もYouTube等のプラットフォームを駆使して自己表現の場を獲得しているので、テレビを自室に置いていない筆者でも十分、お笑いを楽しめています。
独自の世界観を持つ個性的芸人と言えば、吉住も好きな芸人ラバーガールなど挙げられます。
漫才はあまり観たことありませんが、彼らのコントはどれも面白すぎます(笑)
また、衣装やメイクは全て自前、やることなすこと全てが生粋のアングラ精神で凝り固まっている代表格だな~と思うのはお馴染み日本エレキテル連合です。朱美ちゃんしか知られていないのは勿体なすぎるくらい、色んな方にこの人たちの色んなネタを観てもらいたいです!!
お笑い以外の要素をぶち込み、独自手法で昇華する
『ネタパレ』プロデューサー木月さんは以下のように述べています。
テレビだけではなく、いろんなコンテンツは見ておいた方がいいと思います。ものを創る上で、それまでにどれだけたくさんのものを見たかという引出しの量は、相当影響すると僕は考えます。自分が感じたことのない面白さを完全に理解して、さらに表現するのは絶対に難しいです。
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主に「テレビ業界目指す次世代プロデューサー、AD」に向けた内容にはなっているものの根幹の部分は共通認識なんじゃないかなと思いました。マヂカルラブリーの場合、野田クリは芸人の片手間、ゲーム実況配信するほどゲームオタクで、ネタにもゲーム内の描写だろうなぁという演出が随所にありますし、そんな型破りな野田クリのボケを活かすツッコミを村上がすることでバランスが取れていると思いますし、日本エレキテル連合なんかはもろに丸尾末広やガロの影響を受けたんじゃないのかなぁと個人的には考えています(笑)カルチャー寄りな芸人が単純に好きだという、筆者の偏った趣向なのかもしれませんが(笑)
NEXT、M-1王者は。。。?
今から色々考えちゃいますよね。「皆にこの芸人の面白さ知ってほしい!」と思う反面、「うーん、まだまだ(身内だけでその人たちのお笑いを)楽しんでいたいなぁ」という二つの感情が混在しています(笑)私的に下記の芸人そろそろ来るんちゃうかなあと思ってます。
・ラフレクラン
・Aマッソ
・わらふぢなるお
・蛙亭
・納言
・ゆにばーす
上4組はキングオブコントよりですね。。。(笑)
長くなりましたが本当にこのご時世だからこそ、日本に「お笑い」という文化があってよかったとしみじみ感じてます。芸人さんいつも笑かしてくれてありがとう!これからもいっぱい笑かしてください(*'▽')最後まで読んでくれてありがとうございます(*ノωノ)
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