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「誠実」であることの大きなメリット

「誠実」という言葉にどんな印象を抱きますか?

✔まじめ
✔嘘をつかない
✔真心をもって人や物事に対すること
…など、いろんな意味がありそうですし、普段そんなこと意識したことない!という人が大半かもしれません。

しかし、「誠実であること」って、実は意外と大事なことだと最近強く感じるようになりました。
人生の充実度や生きやすさにも関わってくるんじゃないかな?と、周りの人を見ていて思います。

「不誠実」が蔓延していたブラック企業時代

就職活動に失敗して、やっと拾ってもらったのは大学発のベンチャー企業でした。
とにかく資金がない、売れるものもない、という状態からのスタート。
だからこそ仕方ない面もあったのかもしれませんが、待遇はまあひどかったですね(笑)

深夜22時くらいまで会社にいないと、
「お前やる気あんのか💢!?」
と社長が怒鳴り散らしていましたが、もちろん「みなし残業」です。
お給料は「定時17時半」までしか出ません。
そのお給料も、「コンビニで同じ時間バイトしていた方が確実に儲かる」くらいの額。

そのこと自体はいいのです。
資金がありませんし、売り上げも上がっていませんから。

ただ、事前に「うちは福利厚生がしっかりしているから」「法律を遵守している」と仰っていたし、入る前に知らされていたお給料の額と全然違っていました。

みなし残業で実際に深夜22時までいなくてはいけない、残業代も出ないのであれば、最初からそう言うべきです。
「深夜22時に社長から電話がかかってきて、『明日の朝までに資料を作れ』という指令が降りる」
という可能性があるのなら、そういう業務があることもきちんと言っておくべきです。

言っていることと、やっていることが違う。
これだけで、鈍感な私のような人でも「あれ?」となります。

さらにこのベンチャー企業、
『商品の販売の”独占契約”』を二重にやっていました。
独占契約を複数の会社と結ぶっていったいなんなのか。

昔から懇意にしていた会社(こちらもベンチャー企業)がありました。
そこと”独占販売契約”を結んでいました。
でも、展示会に出たら、大企業からお声がかかった。
大企業から商品が販売されればネームバリューもあるし、商品も売れやすくなるだろう。なので、この大企業とも契約結んじゃえ。
そういう意図だったようです。

ただ、これって、元々契約してくださっていた会社に対してとても失礼です。
その会社の人たちも、「軽く扱われた…」と感じ、不快に思ったに違いありません。
昔から懇意にしてもらって色々とお世話を焼いてくれていた会社でしたが、絶縁されたそうです。

大企業と契約を結ぶ前に、先に契約していた会社の方にお詫びをして(できれば補償や代わりのご提案などをして)正式に契約を解除していたら、絶縁までいかなかったし、何かあったら助けてくれたのではないかと思います。

さすがにこれには社内の同僚からも、
「あれって酷いよね…」
という声が聞こえていました。
そもそも、同僚も会社に対して不信感が多く、愚痴がかなり多かったのですが…。

こういうことが重なり、私自身も「ここに長くいちゃいけない」と思うようになりました。
実際に離れることが決まった時は心底ほっとしたものです。
そして、離れた後は、一切関わりを持っていません。

言っていることとやっていることが違う。
人によって態度を変える。
手のひらをいきなり返す。
そんな人たちとは関わりたくないもの。

「他人に対して誠実であろう」と心がけた結果

転職時の社長面接で、
「一番大事にしていることは何ですか?」
という質問がありました。

それまで一切考えたことがなかったのですが、口から自然と出た言葉は、
「誠実さだと思います」
でした。
前職のブラック企業で、「不誠実」が生むいろんな軋轢や不利益を目の当たりにしてきた結果かもしれません。

他人の存在を軽んじるような発言をしない。
人によって基本的な態度を変えない。
もし相手が何か不利益を被る時は、それなりの理由があった時か、ちゃんと代案を用意してから、行動に移すようにする。

前職でたくさん嫌なものを見てきたし、自分が嫌な思いをしてきたこともあって、他の人が嫌な感情を抱く可能性があることを避けなくちゃ、と思っていました。

ミスが発覚したら、すぐに上司に言う。
わからないことは、素直にわからないと言う。
それで解雇されたり見限られたりした場合は、それでもいい。
最低限、生活できればいいんだから。

そのくらい開き直っていたからできたのかもしれませんが、「誠実であること」のメリットは意外と大きかったです。
✅後で「あれ?」となることも、大きな事故になることも少なく、信頼につながる
✅この人はこれができていないと認識されるため、自分を作る必要がなく、生きやすくなる
✅足りないところを親身に教えてくれるようになるため、能力が上がる✨

中でも『信頼される』はとても大事なこと。
信頼してもらえると、大事なお仕事を任せてもらえたり、大事な話や、秘密の話をしてもらえたり、遊びの場に誘っていただける機会が増えました。

それは人生の充実に繋がるし、居場所が得られるという安心感にも繋がります。

「誠実さ」はテクニックではなく、「在り方」です

自分が気に入られたい人に対してだけ、誠実さを見せればいいんだよね、と勘違いしていない?と思うケースがあります。

✔自分にお仕事やお金をくれるお客さんにはペコペコするけれども、周りの人に対して「ありがとう」「ごめんなさい」が言えない
✔レストランで接客してくれる人に対して横柄な態度を取る
✔偉そうな人、位の高い人に対してはへりくだる態度を見せるけれども、周りの人には暴言を吐く

表面上は取り繕ったつもりでも、ふとした時に本質が見えるし、人はそこまで表面的なものに騙されません。
なんとなくでの感覚でも、「あれ?これおかしいな」と感じるもの。
小さな疑いの感情は、そのまま不信感に繋がります。

普段から「誠実」であることができない人は、そのうちトラブルを起こします。
普段から誰に対しても誠実である人は、狙っていなくても自然と周りの人からの信頼を得ているものなのです。

「自分にも誠実」できていますか?

…と、ここまでは「他人に対して誠実であること」について語ってきましたが、実は一番気にしないといけないのは、
”自分に対する誠実さ”
です。

他人に対して誠実であろうとすることは、人間関係を構築するうえでとても大切なことです。
しかし、極端な話、自分の体を壊してしまったり、自分がものすごい不利益を被るのがわかっているのに他人に対して誠実である必要はあるのでしょうか。

それって、自分に対して嘘をついていることになるのではないでしょうか。

そして、「自分に対して誠実でない」ということは、そのまま、「他人に対しても誠実でない」ということに繋がっていきます。
だって、自分に対して嘘をついた結果、頼まれたお仕事が「体調不良でできません」「能力がなくてできません」ということになったら、その他人からの信頼をなくしていきますよ。
そうなるくらいなら、最初から「自分にはこういう理由があるので、できないです」と言った方がずっと誠実ではないでしょうか。

さっきの「他人に対して誠実に」というのも、「自分に対する誠実」さが土台にあってこそ。

「自分が満たされていないと、周りにいい影響を与えることなんてできない」とはよく言われる言葉ですが、これは真理だと思います。

私の例ですが、以前よく参加していた深夜からのイベントやセミナーに、数カ月前くらいから全く参加しなくなりました。

その理由は、”朝の時間を大切にしたかったから”。

私は元々朝型で、早朝~朝10時くらいまでが、アイディアが出てきたり、何か思いついたりする時間帯です。
お昼を過ぎると頭の働きが落ち着いてくるということがわかり、
「朝の時間を大切にしよう」
「夜遅くまで起きていると睡眠時間が短くなるしちゃんと眠れなくなって、朝の時間を有効活用できなくなっちゃうから、夜遅くまで起きるのをやめよう」
と考えた結果、深夜からのイベント参加をやめました。

周りの人には申し訳ないな、とちょっと思いましたが、朝の時間を大切にすることで、1日に使える時間が増えたと感じるし、人生を充実させるための「好きなもの」を探る時間もできたため、やっぱりこれでよかったんだ、と感じています。

自分に誠実に。それを土台として、他人にも誠実に。
これが、一番いい生き方なのかな、と今のところ感じています。

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