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銀河英雄伝説 本伝 第三話

 ラストシーン。場面は空港。戦死した士官学校時代の友達の婚約者を見送るヤン。彼女と別れた後に老婆に声をかけられる。
 老婆は一話と二話で描かれた戦闘の英雄であるヤンに孫と握手をしてほしいと求める。彼女曰く、孫はすでに戦死している彼の祖父や父と同じく軍人を目指しているそうだ。しかし、孫はヤンが怖いのか祖母にしがみついてしまう。「そんなことでは、勇敢な軍人にはなれない」と叱られる孫。見かねたヤンが「その子が大人になる頃には、平和な時代になっていると思いますよ」、「無理に軍人にする必要はなくなっているでしょう」と言う。

 第三話前半でヤンは軍人ではなく歴史研究家になりたかったことがわかる。また、軍人という職業にも誇りややりがいを感じておらず、むしろその逆のようだ。だが、誰かが軍人をやらなければならなくて、それは自分なのだろうと感じているようだ。

 僕は「誰かがやらなければならない」みたいなプレッシャーに弱く、そこを避けたり、逃げてしまう人間だ。大学生の時に、サークルの練習に熱心に参加しているからという理由だけで次期部長候補のような立場になってしまった。最初は先輩達の期待感で気分がよかった。「俺がやるんだ!」みたいな使命感もあった。だが、だんだんその期待感や使命感がプレッシャーになってしまった。結局、そのサークルはやめてしまった。自分はなんてダメなやつなんだろうと思った。

ヤンはどうなのだろう…。続きが気になる。


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