メルカリグリーンフライデーサステナブルファッションショーに参加した話

こんにちは。

先日サステナブルについて考えるイベントにご縁があって参加させていただいたので、今回はそのイベントのレポートと感想をつらつらと書いていこうと思います。文字がメインになってしまうかと思いますが、ご興味のある方はぜひご覧ください。


今回ご紹介するイベントはこちら!

メルカリ グリーンフライデープロジェクト 新作ゼロの「サステナブルファッションショー」

人気ファッションスタイリスト小山田 早織氏、ファッションアドバイザーMB氏が、一般参加者から募集した不要になった服や「メルカリ」で購入した服を活用したコーディネートをファッションショーで披露するとともに、ファッションデザイナー丸山 敬太氏、小山田 早織氏、MB氏が「これからのサステナブルな消費のあり方」と題したトークセッションを実施予定です。(mercari公式HPより引用)

メルカリは二次流通の拡大により、廃棄のより少ないサーキュラー・エコノミー(循環型経済)を実現していくことを目標に掲げています。その循環型社会を目指す取り組みの一環として今回の「メルカリグリーンフライデープロジェクト」が企画されました。



グリーンフライデーとはなにか

大規模セールが行われるブラックフライデー(11月第4金曜日)に代表される過剰消費に対抗し、モノを大切に長く使うなど、地球環境に優しい持続可能な消費を啓蒙する目的で行われている取り組みです。先行して取り組みが進む欧州では、ブラックフライデーと同時期に、不要な衣服の交換会やモノを修理して使い続けることを教えるワークショップなどが実施されています。(mercari公式HPより引用)

メルカリの実施したインターネット調査によると20代〜60代の男女1,000人のうち、

・約5割が、直近1年間に購入したモノのうち「購入したものの、その後ほとんど使わなくなったモノ」を保有
・ほとんど使わなくなったモノのうち、約6割は洋服
・ほとんど使わなくなったモノの購入、約5割は「衝動買い」に起因
・約4割が(リメイクや修理により)再利用の意向

この結果を受けて、まだまだ掘り起こせていない価値があるとメルカリの方がお話しされていました。

皆さんのお家にも思い当たるモノがあるのではないでしょうか。



新作0のサステナブルファッションショー

一般参加者の方が持ち寄った不要になった服や、小山田さんとMBさんが実際にメルカリで購入した服を活用したコーディネートを披露するファッションショー!

どのコーディネートも本当に素敵で、どれが持ち寄られた服なのかわからないとの声もありました。

着こなしひとつで流行やその服に対する飽きを乗り越えてしまえることに感銘を受けました。ファッションというジャンルはいろいろな意味で無限大の可能性を持っていますね…!

FASHIONSNAP.COMにてファッションショーの写真が掲載されていましたのでぜひご覧ください!



トークセッション

ファッションデザイナー丸山 敬太氏、小山田 早織氏、MB氏による「これからのサステナブルな消費のあり方」と題したトークセッション。

YouTubeにもアーカイブが残っていますが、記録としてそこでされた質問とお三方の受け答えをまとめました!しゃべり言葉をそのまま書いているわけではないので、意訳されているものだということを念頭に読んでください。

アーカイブはこちら。(公開から一ヶ月ほどで削除されてしまうとのことなのでお早めに!おそらくクリスマスくらいまでだと思います。)


Q1. 活用できていないもののうち約6割が洋服であるという調査結果を、ファッションに携わる者としてどう受けるか。

丸山氏「活用できていない、似合わないと思っていてもコーディネートだけでなく細やかなスタイリングひとつで印象は変わる。」

MB氏「おしゃれの価値はモノだけで決まらない。モノと着こなしの掛け算で決まる。着こなしでモノが蘇ることが証明された。着こなしのリテラシーが広まれば廃棄は少なくなり、モノを生かす土壌ができるのではないか。」

小山田氏「女性の新しいモノが好きという気持ちは否定したくない。もの(お洋服)を買ってそれを着れた時の高揚感を得たくてお買い物を楽しむ方も多い中で、いらないものが洋服になってしまうのは女性の気持ちに寄り添うと仕方がない側面もある。だからこそ自分にとって不要になったものをサイクルしていくのはいいことだと思う。」

丸山氏「活用しないモノはダメなのだろうか。買い物する時の高揚感は体験として財産になると思っている。いいお洋服が連れて行ってくれる場所(があること)を信じている。そういう力がファッションにはある。例え一年に一回しか着なかったとしても、もしそれが強烈な思い出として自分の中に価値を持っているのであれば、そのモノ自体は大切にすべき。でも、サイズやその他の事情で着なくなった時に、その体験を、その良さを誰かとシェアするとか誰かに譲っていくというふうに循環させていくのはこれからのファッションでは大事なことだと思う。作り手側がどう作るかという点が重要だと思う。」


Q2. ファッション業界でサステナブルというといろいろな取り組みがされている。上流の部分(作り手)だと、素材を環境負荷のないものにしたり動物性素材を避けたり。使うというシーンでは何回も使うリユースをするもひとつサステナブルの方向だし、最終的にはリサイクルやアップサイクルというもう一度素材に戻して新しい製品にしたりという形もある。このようにいろいろなサステナブルの形がある中で、課題に感じていることはなにか。

丸山氏「一番良くないと感じているのは過剰供給とコマーシャルや広告で必要以上によく見せた物を売る戦略。少し前まではマーケティングの時代と言われていたが、その本当のツケが今回ってきている。商品の価格帯問わず必要なものを必要なだけ丁寧に作るという精神のもとにできたらいい。」

小山田氏「数年前からサステナブルはトレンドとして注目されてきたが、今年は特に芽が出た年だった。再生ポリエステルからできたシューズやエコバッグはようやくかわいくておしゃれなデザインが乗ったものが出てきた印象。なのでスタイリスト目線でいくと扱いやすい商品が増えた。正直数年前までは再生素材でできた商品にはトレンドやデザインは伴ってなかった。このサステナブルというトレンドが長く続いてくれたら嬉しい。」

MB氏「丸山さんと同じく過剰供給に問題意識を持っており、自分のオリジナルのブランドの商品は全て受注生産にしている。ファッションは文化で、文化は人の生活を豊かにしたりだとか人生に彩りを与えるからこそ成り立っている。文化とはネガティブな面が強く見えてしまうとすぐに腐ってしまうものだと思っている。なぜなら絶対的に必要ではないし誰かが困っているならおしゃれなんてしなくていいという発想になってしまいがちだから。だから文化というものはどこまでもポジティブでなければならない。ただビジネスである以上誰かが必ず割を食っていることはあると思うからそれを可能な限り削っていくのは重要。」


Q3. 様々な問題がある中でメルカリがどこまでこの循環型社会に向けて貢献しうるのか。もっとメルカリがしなければならないことはなにか。

MB氏「(商品の)利用方法は提示すべき。今のネット通販の枠組みだと写真を載せて販売するのみにとどまっていることが多いが、より文化的な側面、すなわち着こなしであったりおしゃれの楽しみ方などをメルカリが提案していけばもっと面白くなるのでは。」


Q4. 最後に感想を。

丸山氏「メルカリを見ていて思うのは、誰かがいらなくなったものは誰かが必要としているものという多角的に物事を見られる視点を持つことが大切。自分のいらないものはみんなのいらないものではなくて、自分のいらないものは誰かが必要としているかもしれないものという考え方はファッションに限らずいろいろなことにアレンジできるのでは。一方的な目線ではなく、裏も表も、光も影もある上でどうバランスをとっていくことがこれからの時代重要。その部分をメルカリはやられていると思うので、その面白さをもっとたくさんの人に伝え、ワクワクするような使い方ができればもっと広がっていくと思う。」



感想(完全に蛇足)

以上が今回のイベントレポートになります。

私個人としては、お洋服が大好きなこともあり興味を持って参加することができました。

ファッションを楽しむレベルはひとそれぞれだと思うのですが、丸山さんが仰っていたように「自分にとっていらなくなったものは誰かが必要なもの」というマインドはファッションに限らず持っていたい考え方ですね。

サステナブルというものは正直きりがない部分もあると思います。それでも環境問題に対して何もしないわけにはいかないし見て見ぬふりもしたくない。自分に何ができるかという問いを今一度できたイベントでした。

メルカリのように楽しくできるサステナブルをもっと探したいと思います!



では!

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