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ヤモリと食べ物(捕食写真)

うちの窓ガラスには夜、ヤモリが貼り付きます。

賢い子たちです。網戸の内側には入ってこれるようですが、部屋の中には入ってこようとせず、引き返します。どこからが人間のナワバリか分かっているようです。

こちらが網戸を開けたりしているとヤモリが誤って部屋に入ってきますが、誤って入ったヤモリはものすごく慌てます。

大人のヤモリはそんな感じですが、子ヤモリにはよく分からないようで、おチビちゃんが部屋の中まで入ってきます。こちらが追いかけたら慌てて逃げる子もいれば、捕まっても無抵抗でぼんやりしている子もいたり。

ヤモリは顎が弱く、噛み付かれても人間にはどうってことないですが、逆にヤモリが顎を骨折することがあるそうです。

そんなヤモリ、夜窓ガラスに集まってくるのは、明かりに釣られた虫目当て。

↓これはヤモリがでっかいバッタを捕ったときのブログです。


ヤモリは尻尾を振ることもあります。パタパタではなくニョロニョロとくねらせて。

どういうときに尻尾を振るんだろう……と思って観察していましたが、よく分かりません。他のヤモリと場所の取り合い喧嘩が起こりそうなときや、何か美味しそうな獲物を見つけたときなどに振っている気がしました。
しかし今「ヤモリ 尻尾を振る」で検索した感じだと「威嚇」とのことでした。

トカゲやカナヘビにはまぶたがありますが、ヤモリやヘビにはまぶたがなく、なんだかミステリアスな雰囲気がありますね。窓に貼り付いたヤモリのおなかや尻尾や手足はよく見えて可愛いです。

そんなヤモリの、この間のお食事シーンがこちら。

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ヤモリが大きな蛾を捕まえました。美味しそうですね。
せっかくの捕食シーンなので、写真を撮っていると……

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蛾さんの目がギラリと光りました。

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ドキッとしました。

こちらを見ているように感じたのです。

ガラス1枚隔てて、他人事のように「自然」を観察していた私。
そこに、光る目を向けてきた蛾。

最期の瞬間に、この子はどんな気持ちでこちらを見ていたのでしょう。

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こげんたちゃん事件の画像で見た、光る目を思い出しました。

捕食は自然の摂理。でも食べられる生き物たちにとっては、虐待も食べられることも、同じ苦しみなのかもしれません。
どんなに小さな命であっても。どんな姿形であっても。

そうなると、正義とは、悪とは、一体何なのでしょうか。

ある人が、猫に捕まっていた野鳥を助けたら、鳥はその人にすごく懐いて、側にいるようになったという話を読みました。

猫も人も鳥も生き物を食べるのだし、何がエゴなのか、何が理屈が通っているのか、全体から見たら分からなくなるのですが、確かなことは1匹1匹に気持ちがあるということです。命を救われた鳥にとってその人は、紛れもなく命の恩人であったのです。

↑コンビニで蛾に出会ったのは、ヤモリの捕食写真を撮ったあとのことでした。

迫力のある捕食シーン……
自然の摂理を疑いもせず、傍観者でいようとした私に、突然向けられた眼差し。

自然の摂理は本当に自然の摂理なのか?
変えようがないのか?
黙って見ていた私は薄情なのか?
目をそらすべきなのか、直視すべきなのか?

生ぬるい気持ちでカメラを向けたことが、生命への冒涜だったのか?

あの目は何を訴えていたのでしょう。
光る目が脳裏に焼き付いて離れません。


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