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【ロンドン発】2024年週刊ジャーナル(1月29日~2月4日):今週もいろいろありました&いろいろ聞きました。


1月29~30日:パリに行ってました。


1月29日
:このニュース(↓)読んで、なんだかな~、となったのは私だけではないよなあ。

前にも書いたけど、トム・ホランダー大好きだから。

最近では『ホワイト・ロータス』も良かったが...、


『ブリーズ』のトム・ホランダーもとても良かったのよ。

だから、トム・ホランダーが見たことない金額をトム・ホランドが...、とか言う話を聞くと、なんだかなあ、と思ったり。

ちなみに上のBBCニュースにも挙がっている、物理学者の方のブライアン・コックスは、1980年代、Dare(元Thin Lizzyのキーボード奏者Darren Whartonがフロントマンを務める、オールダム出身のイギリスのロックバンド)でキーボードをプレイしていたという、面白い経歴を持つ人。


2月1日:昨夜遅くにパリから帰宅して、朝食洗器を開けるとこれ。

食器洗い用のスポンジが食洗器の中で洗われていた...。

来てもらってて、文句言えないんだけどさ。義母は綺麗好きで家などは本当によく掃除が行き届いているので、西洋人は~、とか言うのではないのだけど、こういう衛生観念の違いって、どんなに長く知ってても、どうしても理解できないのよね。


2月2日:ラグビーユニオン、Six Nations のフランスvsアイルランド戦を観るために、カムデンのパブへ。家でも観れるのだけど、8時キックオフでその後、ランドハウスへソウルワックスを観に行くので、間の移動を最小限に抑えるため。

大好きな推しのアントアンはパリ・オリンピックのセヴンスに出場するため、今期はスクワッドに入ってないの。なので一応フランス大本命とはいいつつも、なんかいまいち応援に気合が入らない。

前半戦だけサクッと観て、目の前のランドハウスへ移動。

soulwax @roundhouse。好き。好きすぎる。スタイリッシュとか、クールとかいろいろと表現はあるけど、シンプルにカッコいい。もうそれだけ。パイプのスカフォールディング(?)にドラムが3台。同じ動きをしたかと思うと、ソロでは最高級のテクニック。セットはほぼシームレスで全く隙が無い。ライティングも然り。どれだけリハーサルをしたら、こんなに完璧に、アーティーなショーができるの?と言うくらい唸りまくった。

正直バンド形態の彼らも好きだったんだんだけど、あれも25年ほど前だしねえ。でも、バンドがどれだけ素晴らしかったかをこちら(↓)で堪能してほしい。

揃いのスーツ姿が最高に素敵なの。スタイルにこだわるってめっちゃ大陸的よね。あー、ゲント行きたい。


2月3日
:友人から、「豆腐を買ったら、何か粉状のものが付いてきたんだけど、これどうすれば良いの?」と電話がかかってきた。どうやら私がお世話になっている手作り豆腐の方から、彼女も購入したみたいだ。「おからのことよね」と豆腐を作るときに出るカスのようなもの、と説明したが、日本人ではない彼女にどう使えば良いのかを教えるのになかなか知恵が浮かばず...。まずおからの煮物は食べないし、お好み焼き自体を家では作らないので材料に混ぜるのも違う。おからケーキとかスコーンは?と思ったが、やはり粉との比率なども難しい?日本人ではない人たちにおからの使い方を教えるのってどうしてます?


2月4日:パリから帰ってきたばかりだけど、『エミリー・イン・パリス』のエミリー・クーパーが住んでいるLatin Quarter (カルチエ・ラタン)地区のエストラパード広場(Place de l'Estrapade)に発見されたという落書きの話題。パリ在住のコラムニスト、英紙ザ・タイムスより以下翻訳して要約。

壁に"Emily not welcome”と書かれている。


エミリーがパン・オ・ショコラを買うベーカリーに、"Emily not welcome(エミリーは来るな)"と書かれている。名門ソルボンヌ大学と壮大なパンテオンのある洗練された界隈の、かつては静かだった一角が、今ではエミリーマニアたちを惹きつけてやまない。最近この広場を通ると、赤いベレー帽をかぶったティーンエイジャーたちがエミリーのアパートの前でセルフィーを撮っているのを見かけたし、別のグループはリリー・コリンズの英語で "Oh my God, we're here!"と大声で叫んでいた。エストラパード広場は、中世にプロテスタントの反対派を処罰するために行われた拷問にちなんで名づけられた広場で、ここに店を構えるオーナーによれば、エミリー目当ての観光客はあらゆる国から訪れているものの、最も多いのはアメリカ人だという。『ル・パリジャン』誌の取材に応じた地元の人々は、ネットフリックスのスタッフの行動、特にパリをパリらしくしようとする試みに皮肉を述べた。「どこからともなく人が現れ、通りを掃除し、壁を塗り替え、偽の街灯までつけるのです」とある店員は言う。しかし、パリ市民の持つ、より一般的な不満は、このドラマが正確ではないことだ。つまり、華やかさ、享楽主義、仕事、恋愛、セックスに対する明らかにプロテスタント的でない態度が特徴的なパリの生活の決まり文句を提示していることだ。すべてのパリジェンヌがオートクチュールを身にまとっているわけではないのは事実だが(エミリーの服装は普通のサラリーパーソンの予算では買えないはずだ)、『エミリー・イン・パリス』のいくつかの描写は、一部のパリ市民が認める以上に正確だ。まず、仕事の文化だ。朝8時に出社したエミリーは、オフィスがまだ開いていないことに気づく。同僚は10時まで出社しないからだ。これは事実であり、フランス人の出勤は実はもっと遅く、カフェでさえ10時過ぎないと開いていないところもある。オフィスでの無駄話やスナック休憩が少ない代わりに、パリっ子たちはドラマで描かれているように、長い昼休みを取る前に真剣に仕事をする。以前、クライアントのオフィスで仕事をしていたとき、私はフォイルに包んだサンドイッチを取り出し、デスクで食べたことがある。フランス人の同僚たちはそれをいぶかし気に見ていたが、あるフランス人同僚は私に単刀直入に言った。「君がそんなサンドイッチを食べるのを見るのは憂鬱だ」と。午後12時半頃になると、フランス人労働者たちは集団でレストランに向かったり、質の高いランチの買い出しに出かけたりする。雇用主から支給される補助金付きの食券(チケット・レスト)があるからだ。建築現場で働くフランス人の友人は、ほぼ毎日ワイン付きの3コース料理を食べている。昼食の儀式は宗教的なものに近い。そしてこのドラマを貫くもうひとつのステレオタイプは、セクシャル・ポリシーに関するフランス人の寛容な態度である。これも私の経験談なのだが、仕事と性生活の間の線引きが曖昧だ。数年前、あるトレンディな広告代理店に勤める友人が、最高経営責任者のスピーチの内容を私に教えてくれた。「このエージェンシーの問題は、ヤリ足りないことだ!」。別のフランス人の友人は、彼女のマネージャーから暴露された。 「あの経理部長ね、私たち関係があるの。実際、私たちはカップルなの。実は、彼、私のために奥さんと別れたのよ」。もちろん、すべてのパリっ子たちに当てはまるわけではない。ドラマに描かれているようなピカピカのパリは確かに存在するが、それはこの街の一部でしかない。パリもまた、予測不可能で、汚く、エキセントリックで、『エミリー・イン・パリス』よりもずっと面白い。(翻訳要約終わり)

このドラマが放映されて以来、何度も繰り返されている議論(?)とほぼ変わらず、何も新しい情報はないが、このコラムに紹介されている”チケット・レスト(ticket resto)”って初めて聞いた。調べたら、「雇用主(会社)が支給するレストラン券で、レストラン、ベーカリー、ファーストフード、スーパーマーケットで使用することができる。チケットは1枚につき最低7,50ユーロから最高11,38ユーロまでを代引きするが、金額は会社によって異なる。加盟店にて食事代が払える。チケットは会社(総額の50%から60%)と使用した本人(社員)が支払うが、社員が払う金額は、月給から直接差し引かれる」らしい。まさに食に対するアティチュードの違いを国を挙げて見せつけてくれるシステムだが、勤務時間内の食事を雇用主がサポートすると言うのは、考えてみたら、当然のような気もする(それは交通費も同じか)。

セクシャル・ポリシーに関しては、フランス人と付き合ったことがないので、良く分からないが、以前フランス人セレブシェフのレイモンド・ブロンが「自分は一度も浮気をしたことがない。それはフランス人男性にとっては極めて稀なケースだ」みたいなことを言っていたので、あながち嘘というわけでもないかも。ただレイモンド・ブロンはイギリス在住だけどね。

確かに、事実とは違う!と憤りたいのは分かるが、視聴者はこのドラマはフィクションと完全に理解して観ているので、逆にその違いを楽しめるようにはならんかな?そもそもパリがあんなに連日晴れているわけもない。冬は寒くて雨も多いから。ただ、ドラマのロケ地ということで確実に経済効果はあるよね。あの『ホワイト・ロータス』S2のロケ地となったシシリーのタオルミーナもすごい人だったよ。ホテルは1泊15万とかするのに予約でいっぱいだとか。そのうえ『ホワイト・ロータス』ツアーなるものもあったからね。

タオルミーナはドラマ通り、良いお天気だったけど。

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今週の1曲:Beachbuggy - Kickin Back

ソウルワックスのトリプル・ドラムを観て、ふと思い出したのが、ビーチバギー。彼らはツインドラムなのだけど、かっこいいのよ。ライブも何度が行ったのだけど、なかなか締まった演奏をするの。マスキュリンでニヒル。poptones レーベルだったのだけど、今も活動しているのかしら。

(今週終わり)

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