【1週目】わたしとぼくの離乳食日記
6月21日(金)
大安吉日。生後5カ月の終わり。
今日から離乳食を始めるんだと、前々から決めていた。
***
1日目:もち麦入り10倍がゆ 小さじ1
おかゆを炊いただけでやりきった感が半端ない。
まだ朝だけど。
そもそも
この本を読んで「離乳食は無理して作らない!」と決意したはずだった。
中でおすすめされていた、鉄分入りの海外産ライスシリアル(ベビーフード)も用意していたんだけど。
それでもなんだか、生まれてから初めて口にするミルク以外のものは、私が作ってあげたいなとつい思ってしまったんです。
そんなわけで、前日からおにゅーのル・クルーゼ(ココットロンド、14㎝。メーカーが薦める、ご飯1合を炊くのにピッタリのサイズが16㎝だから、かなり小さいことになる)に米ともち麦(鉄分と亜鉛がとれるそう。これまた上記の本ですすめられていた)、水を入れて冷蔵庫にin。
レンジで使えるおかゆメーカー(ごはんと水で作る)だって用意していたんだけど、それでもなんか生米から(略)。
10倍がゆの分量は、レシピによると米大さじ2に対して、水1.5カップ。
だいたいこんな感じ。
水にちょっと米が浮いてる、みたいな様子を見て、これ、ホントにおかゆになるの…… ?と疑念を抱くけれど、とりあえず悩んでも仕方がないのでコンロのスイッチをオン。
沸騰するまで中火、その後ふたをずらして最弱火で30~40分。
柔らかくなったら10~20分蒸らすだけ。
簡単!
炊けたらハンドブレンダー(これはもともと持ってた)でつぶを撹拌して……できあがった10倍がゆはこんな感じ。
思ったよりきちんとおかゆだ……。
ちょっと食べてみたけれど、ぶっちゃけこれが、そんなにおいしくない。
ただでさえ味のない白がゆには梅干しとか佃煮とかをのっけたくなるのに、これはそこからさらに10倍味が薄まっているわけですよ。
既に買ってあるベビー出汁を入れたくなったけどグッと我慢して、最初は限りなく薄い米の味を味わっていただくことにする。
粒のないお米は、小学生の頃図画工作で使っていたのりのよう……。
***
さて肝心の息子である。
「明日からごはんだよ~。お兄ちゃんだね~!」
と、前日から盛り上げるだけ盛り上げてあるけれど、彼はそもそも「お兄ちゃん」という言葉の意味も知らない。
大きなビーズクッションに、授乳用クッションを重ねて、おすわりをフォローする体勢を整えた(そもそもまだおすわりができない)。
ふんぞり返りながら座る様はどこかの会社の社長かなにかのようだ。
そんなちびっこ社長の前にしずしず差し出すのは、10倍がゆ小さじ1。
さぁ食べていただこう。
この日のために用意していた、ル・クルーゼのベビーラムカンと、バイオプラスチックでできているという赤ちゃん用さじを構える。
「あーーーん」
と声をかけると、こちらを向いた息子は、大きな大きな口を開けたではないか!
そう、そうだ!
ここ数ヶ月、我々の食事風景を見せ続けたかいがあった!
ぱく。
上唇に巻き取られていくおかゆ。
もぐもぐもぐ。
いっちょまえに咀嚼する姿におどろく。
この時期は、離乳食業界(何だそりゃ)的に「ごっくん期」と呼ばれる時期で、舌で食べ物を前から後ろに運び、飲み込めればOKとされている。
咀嚼せずとも飲み込める「ポタージュ状」を与えるよう指導されているのだ。
のだが……こいつもぐもぐしてるなぁ……。
離乳食を始める時期、もうちょっと前でもよかったのかしら(この時点で6カ月直前)。湿疹が出て皮膚科通いを始めていたから、遅らせたんだけれど(最近の主流は、肌のバリア機能が落ちている時期に離乳食を始めると、食物アレルギーが出やすいという言説)
と、息子が「うぇええ」という顔をした。眉を下げて、なんだか困り顔だ。「ナニコレ⁉ ぼくいまなにたべたんでちゅか⁉」と目で訴えかけられる。慌てて「おいちいね~、えらいね~」と持ち上げてみると、「うぇええ」の顔のまま、彼は再度大きく口を開けた。
「くだちゃい」コール……。
赤ちゃん故の好奇心か、健気さの表れか。
結局、べーと出すこともなく、終始「うぇええ」という表情をしながら、小さじ1を食べ切った。めっちゃ褒めてやる。
麦茶は暑くなり始めたころから飲ませていたから、慣れたもの。哺乳瓶でごくごくと飲む。ストローマグや直飲みの練習もさせてあげないとな。
残ったおかゆは、リッチェルの製氷機型わけわけフリージングを使って冷凍保存。
明日も同じメニューだ。
大人のごはんを作る気力が失せたため、旦那に買ってきてもらう。
6月22日(土)
2日目:もち麦入り10倍がゆ 小さじ1
昨日のことをすっかり忘れたか、それとも覚えていたからか?
昨日より早く、数さじ口に運んだだけで、早々に「もうイヤ!」とばかりにスプーンを手ではねのけられた。息子はピンポイントに攻撃するのが本当にうまい。スプーンが宙を舞った。
ひざの上に座らせるように抱っこして、背筋を伸ばしてやったらなんとか食べた。座りづらいのかな……。
ハイローチェアの起こし方を調べていないんだけど(ずぼら)、これは早く椅子を用意してあげたほうがいいのかもしれない。
ひょっとしたらスプーンが嫌なのか⁉と思って、麦茶をスプーンで飲ませてみたけれど、そっちは普通に飲んだ。
おう……。
6月23日(日)
3日目:もち麦入り10倍がゆ 小さじ1
ライスシリアル 小さじ1
亜鉛や鉄分が添加されている、海外産のベビーフード、ライスシリアルを追加。さらさらした粉のようになっていて、ミルクで硬さを調整することができる(保存が効くから災害時や病気になった時も便利そう)。
なじみあるミルク味だからか、おかゆより口の開きが良い気がする。
しかし両方準備するのは若干面倒……。
6月24日(月)
4日目:もち麦入り10倍がゆ 小さじ1
ライスシリアル 小さじ1
完食!
しかし、スプーンをつかんでまるっとのどの奥に入れたがるの、やめていただけないかしら……危険……。
前後の舌の動きを覚えたからか、新生児以来、久々に舌を外に出して「べえ」のしぐさをするように。
湯舟の中でも同じことをしてお湯をなめようとするので、風呂担当の夫は一苦労の様子。
そのお湯、たぶんまずいよ。
6月25日(火)
5日目:もち麦入り10倍がゆ 小さじ2
ライスシリアル 小さじ1
合計で大さじ1のお食事に。
たかが大さじ、されど大さじ1。小さじ1から始めた身としては、ものすごい大量に食べさせているような気持ちになってしまう。
いつもの通り10:00頃にあげようとしたら、一口二口で、すぐに泣き声のような声を出してスプーンを振り払ってきた。どうやら食べそうにない。
『離乳食は作らなくてもいいんです。』に、「1回食とは別にワントライという意味ではない。食べなければ時間をおいて再度チャレンジ」という文言があったので、困りもうろたえもせず、ラップをかけて冷蔵庫へ。
1時間ほど朝寝し(その間私も仮眠です)、12:00くらいにもういちどあげてみたら、今度はちゃんと食べてくれた。
大人だってごはんの時間にはおなかが空いてないけれど、深夜におなかが空いてなんか食べる……みたいなことはしょっちゅうある。赤ちゃんならなおさらそういうときがあるだろう。
昔、食べきれなかった給食を掃除の時間、昼休みまでずっと居残って食べさせられて、給食はおろか外食も嫌いになったことを思い出した。
6月26日(水)
6日目:もち麦入り10倍がゆ 小さじ2
ライスシリアル 小さじ2
炭水化物1UP。
途中でまた手でスプーン拒否され焦ったけれど、ちょっと離れたところからスプーンを見せると、あ~んと口を開けてくれた。
食べたくないわけではないんだな……。
口を開いてくれなくなったときには、昔お母さんといっしょ辺りで聞きかじった「♪ごはんがとおる、ごはんがとおる、おくちのま~えを行~たりきたり」という曲を歌いながらスプーンを口の前で行ったり来たりさせることにしている。ノリで口を開けてくれるので助かった。
サビしか知らないから今度全部の歌詞を調べよう。
6月27日(木)
7日目:もち麦入り10倍がゆ 小さじ2
ライスシリアル 小さじ2
炭水化物だけの一週間も今日でラスト。
明日はハーフバースデー、そして野菜開始の日だ。
小さじ4は問題なくたいらげる。
1週目まとめ
クリア食材:米、麦、ライスシリアル(米の一種だけど……)
来週の目標:炭水化物を大さじ2にアップ。野菜は甘めのものを2種類ほどクリアする。