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2019春アニメ感想まとめ

2019春アニメの感想をランキング形式でまとめています。


<27位> みだらな青ちゃんは勉強ができない

評価:B

お気に入りキャラ:堀江花咲(青ちゃんのパパ)

「川柳少女」と抱き合わせじゃなかったら正直切ってたぜ、というのがホンネな今期の15分枠。青ちゃんはそこそこ可愛いキャラなんだが、やっぱラブコメって男主人公にも魅力がなきゃ始まらない。近年逆に珍しいぐらいの奥手同士のカップリングでストーリーも全然盛り上がらないし、みだらな描写に期待しても妄想すら碌に捗らない肩透かしっぷりだしでラブコメとしてはダメダメの域。本作品の戦犯は完全に木嶋(男主人公)。序盤にあれだけ遊び慣れてて軽そうなキャラを装っておいて実はピュア男子ってどういうことなの?あんなにも青ちゃん(と視聴者)が期待しているのに手を出さないのは男として本気で恥じて欲しい。唯一青ちゃんのパパだけは「ニニンがシノブ伝」の音速丸(分かるかな?)を彷彿とさせるお騒がせセクハラ系キャラで本作品の良心。むしろ青ちゃんとパパの絡みだけで尺使ってくれた方がよほど面白かったまである。


<26位> 超可動ガール1/6

評価:B

お気に入りキャラ:―

「ふたばにめ」の尺の1/2ぐらいを占めていた作品。動いて喋るフィギュアをリアルに嫁にしてしまうという世も末な設定であるが、ノーナの少し舌っ足らずな声がクセになるという以外は特筆すべき箇所もなかった模様。「フィギュアに手を出したらおしまい」という格言はよく耳にするが、実は自分はねんどろいど系(ほぼ一番くじの景品)以外は手にしたことがない。買いたいのを我慢していたというよりは単純に食指が動かなかったというのが正直なところなのだが、これを楽しむにも才能が必要なのだろうか。ゲームセンターのプライズを見るたびにそのクオリティにガッカリすることが多いのだが、金を積めば積むほどいいものが手に入るということは理解しており、某所でふと目にした「ONE PIECE」のしらほしのフィギュア(かなりデカイ)は唯一そそられた一品。値段も相応だったんだろうけど、こういうのって一期一会なんだろうな…。


<25位> Fairy gone フェアリーゴーン

評価:B

お気に入りキャラ:マーリヤ・ノエル

同じく週初めに放送していた「消滅都市」と共に今期のワースト枠を争うかと思われたが(「ハチナイ」もだと?よろしい、ならば戦争だ。)、気が付けば向こうは尻上がりに調子を上げていき完全に置いてきぼりに。まさかの2クール作品だったということを差し引いても盛り上がりに欠け、最終話が一番寝落ちしそうだったってどういうことなの…?いいとか悪いとか以前に世界観の説明が圧倒的に足りていないように感じ、主人公たちがどこに向かおうとしているのか何と戦っているのかがイマイチ分からなかった。多分ソシャゲの宣伝兼ねてだからその辺の説明が雑なんでしょ?と思って調べてみたらなんとオリジナルアニメだし、ちょっと色々もったいなさすぎる。まあ、それでも一人よさげなヒロインがいれば全然評価も違ってくるのだが、どのキャラも琴線に触れるには至らず。2クール目を視聴するかどうかは完全に周りの作品次第だな…。


<24位> ノブナガ先生の幼な妻

評価:B

お気に入りキャラ:星ヶ丘友里

「ふたばにめ」の尺の1/3ぐらいを占めていた作品。紺野あずれ先生といえば、「集まれ昌鹿野編集部」という自分がこれまで唯一ハマったラジオ番組のリスナー漫画家として度々投稿が読まれていたのをよく覚えているのだが、当時連載していた「こえでおしごと!」の後にはこんな漫画書いていたんだなとちょっと感慨深かった。本作品について言いたいことはほぼ一つだけであり健全男子の同士諸君にも大いに同意していただけると信じているのだが、Hなシーンで文字通りの茶番劇が放送されるのはひどすぎではなかろうか!(血涙 TV版で大事な部分を隠すのはよくあることだが、完全に別のなにかを放送するのは掟破りなんだぜ!?(再び血涙 自分も星ヶ丘先生の〇っ〇〇を〇〇するシーン見たかったよ…(さらに血涙 ともあれ、発想はいい意味でぶっ飛んでいる紺野あずれ先生なので、期待はしすぎずに今後も応援していきたい。


<23位> ストライクウィッチーズ 501部隊発進しますっ!

評価:B

お気に入りキャラ:―

シリーズ未履修にもかかわらず日常系っぽいならいけるやろと勇猛果敢に視聴してみた。結果的には特に問題なく楽しむことができたというかわりと毒にも薬にもならなかったというのが本音ではあるが、キャラ設定の下知識があったらもっと楽しめたのかしら…。なんだかんだでキャラの名前と見た目と設定とが一致する前に終わってしまったのだが、主人公(?)の宮藤が巨乳好きというのは自然と理解した模様。あと、各キャラの名前がいかついのが多いのがちょっとツボだった。やはり本作品との比較対象は「ガルパン」になるのかなと思いながら視聴していたが、向こうのこうしたキャラ主体のスピンオフも見てみたい気はする。「扶桑」というワードや度々登場する戦艦からすると、「艦これ」の方が世界観は近いのかもしれない。シリアス度が上がるであろう本編にも多少興味は沸いてきたが、今から追う気力はなかなか持てなさそうだな…。


<22位> この音とまれ!

評価:B

お気に入りキャラ:凰かずさ 来栖妃呂

前評判が良かったので期待値を上げて視聴したが、残念な部分がちと多すぎた。以下、箇条書きにしていく。①メインヒロインが主人公以外とフラグを立てる(ここに感情移入できる人は少ないのでは)、②かたや廃部の危機から後輩の友人枠で一気に解決(この部分のドラマのあっさり感はもったいない)、③愛の友人3人組の個性が乏しい(友人枠以上でも以下でもない)、④初心者の上達速度が異常で練習描写も雑(手作りの箏で自主練頑張ったから上手くなりましたでは納得できない)、⑤顧問の設定がかなりチープ(どこかで見たような天才設定)、⑥武蔵×妃呂のフラグがかなり強引(客観的には光太×妃呂の方が自然)、⑦禁じ手の怪我イベントが早くも発生(かなり興ざめ) つまるところ、マイナー競技作品にとって大切な「展開の丁寧さ」が圧倒的に不足している。もう少し部としての体裁を整えるのにじっくり時間をかけてもよかったのでは。


<21位> 女子かう生

評価:B+

お気に入りキャラ:富戸もも子

「ふたばにめ」の尺の1/6ぐらいを占めていた作品。つまるところ5分アニメ。セリフが一切ないというのが極めて特徴的な作品で、「鬼滅の刃」の次回予告の禰豆子みたいな(可愛い)感じが終始続く。1話のふとももがピークだった感は否めないが、女子高生に対するフェチズム、特におっさん目線でのそれを強く感じたというのが率直な感想。度々登場したリーマン風の準レギュラーの男は完全に「俺ら」の代表であり、けして届くことのない「越えられない壁」をなかなかリアルに表現してくれた。女子かう生3人組のヘンテコなやりとりは日常系としてさもありなんとういうべきものだが、もも子がものすんごくいい子だということだけは如実に伝わってきて存分に愛でさせていただいた。やっぱりおっさんウケ狙ってるよね、この子。いまさらだが、サイレント系ならいっそ「Mr.ビーン」的な笑いを目指していたら神作品になっていたかもしれないな…。


<20位> 賢者の孫

評価:B+

お気に入りキャラ:シシリー=フォン=クロード

もはや「今期の異世界転生もの枠」として紹介が相応しいのではなかろうか。「現代の普通のサラリーマン」が「交通事故」で「最強系主人公」として「異世界転生」し「ホグワーツ魔法学校的な魔法学院」に「英雄の孫」として入学するというベタにベタを極めた内容であるが、これも一つのテンプレとして完成されているからか極端につまらなくもないというなんとも困った作品。よって、ストーリーに緊張感は皆無であり主人公は次から次へと元の世界の一般常識(異世界にとっては未知の発想)を生かして最強魔法を生み出し続けて周囲の人々の尊敬と信頼を独り占めにする。さらに女の子にも当然のようにモテまくり、シシリーという今期の中でもトップクラスに可愛いヒロインと婚約までしてしまうというもはや感情移入も不可能な勝ち組街道まっしぐらである。ここまで読んで逆に興味が沸いてきたという方は、是非ご覧になっていただきたい。


<19位> さらざんまい

評価:A-

お気に入りキャラ:陣内音寧(燕太の姉)

「ユリ熊嵐」での独特の世界観も記憶に新しい幾原監督による新作オリジナルアニメ。オリジナルであることの長所は存分に発揮されており、1クールという尺のペース配分や「物語シリーズ」にも通じる既存の枠にとらわれない自由な表現方法など、今回もまさにオンリーワンの作品であった。前作に引き続き独特のキャラ設定とストーリーは評価が分かれるだろうが、自分は「今の僕には理解できない」派。監督の希少な才能は存分に伝わってくるものの、これが面白かったかと問われると疑問符を付けざるを得ないというのが正直なところ。10年後、20年後に見直したら評価が覆るのかもしれないが…。ところで、本作品が全体的にホモォだったのは前作と対にするためだったのだろうか。であれば納得ではあるのだが、今回も百合で作っていれば絶対にもっとハマっていただろうなとは思う。ちなみに、放送中は「すしざんまい」とコラボしていたらしい(笑


<18位> 八十亀ちゃんかんさつにっき

評価:A-

お気に入りキャラ:笹津やん菜

なぜ名古屋にはなぜほとんど聖地がないのかと日頃から嘆いている自分は地元愛に溢れた作品に出会った時はなるべく購入するようにしているのだが、大須のワングーで特集コーナーが設けられていたのを見かけた時に迷わず手に取ったのも必然であったといえるだろう(サイン本も所持)。原作は4コマ漫画かつ単発ネタが多いので、これを「けいおん!」のようにどうやって30分の尺にアレンジするのだろうとwktkして待っていたところ、「5分アニメか~い!」と盛大に画面の前でツッコミをしたのもいい思い出。しかし只草ちゃんの「名古屋に観光地はありません」ってセリフはホント真実なんだよなぁ。実際、名古屋に聖地がほとんどない理由はこれだと思うんだ…。お気に入りキャラに挙げたやん菜は唯一の同学年キャラであり、ひそかにフラグも立っているのではと個人的に注目しているキャラ。2期も決定したみたいだし、皆で応援していこまい!


<17位> 川柳少女

評価:A

お気に入りキャラ:花買タオ

近年、ネタ抜きでヒロインがこれだけ素直な好意を主人公(正確には主人公は七々子だと思うが)に寄せてくれる作品も珍しい(他作品には高木さんとか上野さんとかかぐや様とかいたけど、その好意自体が作品のコンセプトとしてキモになっているわけで。)。タイトルどおり七々子には全くといっていいほどセリフがなく、川柳でコミュニケーションをとるというトンデモ設定(川柳は音声ありなので「こえでおしごと!」はちゃんとある。)。色々ツッコミどころは多いが、可愛いから全部許す。俳句少女じゃなくて川柳少女なのは季語がどうとか言われるのを避けるためなんだろうけど、「お~いお茶」のアレとか友蔵じいちゃんのアレとかも俳句と言い張っているからそんなに気にしなくてもいいような気もするぞ。そしてやはり原点にして頂点の川柳は「構わない どう見られても 君となら」(@倒置法)。こんなん絶対惚れてまうやろ~(爆


<16位> ワンパンマン

評価:A

お気に入りキャラ:地獄のフブキ

戦闘シーンの作画は圧巻の一言。特に2期はガロウ、スイリュー、シルバーファングなど武術を極めたキャラの出番が多く、単純な「力」と「速さ」だけではない「技」の神髄を堪能することができた。相変わらずそれまでの流れを軽く吹き飛ばす「デウス・エクス・マキナ」を地で行くサイタマであるが、全てキングの手柄にしてしまうというコンビ技はなるほどなと感心。今後もこの路線で行くのかしら…。彼は巷に溢れる「最強系主人公」と実はなんら変わらないかもしれない。だがしかし、無敵のパワーを手に入れてしまったが故の虚無感という強烈なアンチテーゼを体現する構成になっているのが本作品が異質たり得る所以であり、最大の魅力でもある。「最後はサイタマがワンパンして終わりなんでしょ?」という茶番劇にはけしてさせない見えない力がそこにはたしかにあり、それが何かを突きとめるために我々は本作品を追っているのかもしれない。


<15位> この世の果てで恋を唄う少女YU-NO

評価:A

お気に入りキャラ:島津澪

長年オタク文化に浸かっていれば、自然にそこかしこで名作だと語られているのが伝わってくるPCゲーム原作の作品。「それにしても『恋を唄う少女YU-NO』とやらはいったいいつになったら出てくるんや?このままやと放送終わってまうで」と懸念していたらどうやら2クール作品だった模様。公衆電話、ブラウン管テレビ、VHS、ジュークボックスなど懐かしの品々を堂々と描写しているあたり、いっそいさぎよくて好感が持てる。スマホなんて最初からいらんかったんや!ヒロインズは皆美しいがちょっと心を許すと騙したり後ろから殴りかかってきたりしてくる面々ばかりで、軽く女性不信に陥りそうになった。そんな中で澪だけは素直になれないだけで実際は主人公にベタボレしている美少女であり、個人的今期№1ヒロインの有力候補である。物語の核心については後半クールに持ち越しだが、タイムリープものとしてのカタルシスを大いに期待したい。


<14位> なんでここに先生が!?

評価:A

お気に入りキャラ:児嶋加奈

皆さんは「3次元空間」と「3次元視点」の違いをご存じだろうか。「3次元空間」とは我々がいる世界であり、そこに存在する生物は「2次元視点」を持つ。「3次元視点」とはすなわちサイコロの1の目を見ながら同時に6の目を見ることができる視点のことであり、これを有した者は時に「神」と呼称される。そう、私は生まれて初めて神になりたいと心の底から願ったのかもしれない。あの「こら」「めっ」「おい」「…だめ」の向こう側に行けるなら、私は喜んで人間であることをやめよう…。茶番はさておき、こうした規制を度外視してもストーリーとしてきちんと楽しめる稀有なハレンチ系作品であり、どの先生のキャラも面白くて魅力的であった。松風先生が「鈴木くん」と連呼していたのは完全に俺得であったが、なぜかそこまでは刺さらず。普通に普段の鬼キャラとのギャップにグッときた児島先生がお気に入りだった模様。規制解除版ものすごく見たいな…。


<13位> 鬼滅の刃

評価:A

お気に入りキャラ:竈門禰󠄀豆子

ジャンプの黄金期の再来を彷彿とさせる最近のアニメ化ラッシュは本当に凄まじい。本作品についても、時代やキャラの設定に地力の高さと凄まじい練り込みが垣間見え、これが「ジャンプ作品」だという王者のオーラを存分に見せつけてくれた。それを後押ししているのがufotableによる圧倒的な作画力と演出力であり、常に劇場版のような背景の美麗さ、画面展開や技の演出には脱帽。「約ネバ」にも感じていたことだが、現在のジャンプ作品は本当に「丁寧」で「真摯」な作品が多く、構想自体は奇抜なものでなくとも作者の情熱という熱い鉄の塊を実直に鍛え続けて名刀に仕上げるといういい流れが来ているように感じるので、この先の展開にも大いに期待したい。一方、炭治郎の「水の呼吸」の習得が少々唐突だったので、なぜ水属性?とか誰に習ったの?とか色々気になってしまったのだが、いずれこの辺りの過去話とかもあるのかしら…?


<12位> 盾の勇者の成り上がり

評価:A

お気に入りキャラ:ラフタリア グラス

前期と変わらず質は全体的に高く安定感はあったのだが、キャラ描写もストーリー展開も作画も若干疲れが見えてきたのかなというのが正直なところ。2クール目の重要な要素としては、尚文の人間不信が少しづつ緩和されていっていることが挙げられるだろう。国王オルトクレイと第1王女マルティはしかるべき制裁を受け名誉は回復し、他の四聖勇者たちとも和解しつつある様子が描かれ、より正統派の主人公らしい性格に近づいている。これを良い方向性と捉えるかは人それぞれだろうが、他の四聖勇者たちのこれまでの無能ぶりとその扱いについては作者の黒い感情を投影しているような気がしてあまり気持ちのいいものではなかったので、展開としては歓迎したい。とはいえ、これまでのように少しヒネている方が魅力的とも感じるので、ラフタリアたちは変わらず大事にしつつ「盾道」を極めていってほしい。2期もひょっとしてあるのかしら…?


<11位> 消滅都市

評価:A

お気に入りキャラ:ミフユ(ユキの母)

花澤香菜さんカバーの「Hello, Again 〜昔からある場所〜」とか反則やん!思わず秒速でポチってしまったよ…。小学校の給食の時間によく流れてたなぁ(遠い目 今期はハチナイの「どんなときも」然り、良カバー曲が多くてなにより。肝心の本編については、まさかの尻上がり型。1話時点では知名度と声優の豪華さからの期待値とのギャップにけっこうガッカリしたが、回を追うごとに「ちゃんとSFしてて面白いやん!」という意外な展開に。こと恋愛方面に関しては、いい感じに感情をくすぐってくる描写が多く、ユキの両親のどこか昭和臭漂う(脳内BGM「神田川」)馴れ初めには思わず悶えてしまったし、タクヤの児童養護学園での過去話も切なかったし、最後の黄色いリボンも伏線を生かしつつ全ては語らないいい感じのくすぐり加減。世間とはズレた目線かもしれないが、同じスタッフでガチの恋愛ものを作ってくれたら間違いなく傑作になりそう。


<10位> 異世界かるてっと

評価:A+

お気に入りキャラ:カズマ レム アルベド

社会人としてその企画力を大いに見習いたい「異世界転生もの」4作品のコラボ。キャラデザも本作品独自のものに統一されており違和感は特になし。原作とキャラちげ~よ!というようなこともなく、しっかりと本作品を楽しむための下地が作られていたのは当たり前に見えて当たり前にはできないことである。各ヒロインズももちろん可愛いかったのだが、改めて思ったのは「このすば」のカズマのキャラの万能さ。無駄な力がどこにも入っていない流れるような会話のテンポといい感じの脱力っぷりはもはや唯一無二の存在。なんだかんだ腹を割って話せるのは同作品のキャラ同士のことが多く、アインズ×ターニャみたいな他作品のキャラとの気の合う組み合わせがもう少し見られたらなとも思ったがそれは2期に期待か。個人的には主人公が他作品のヒロインと仲良くして修羅場になるみたいな展開が見てみたい(笑 (もしかして:レム


<9位> ぼくたちは勉強ができない

評価:A+

お気に入りキャラ:唯我水希 桐須真冬 古橋文乃

今期で最も最大公約数的な観点から見て万人にオススメできる作品。ラブコメといえばやはり推し論争は欠かせないが、かくいう自分は主要ヒロインの中なら文乃、サブヒロイン込みなら真冬先生、そして影の本命の妹ちゃんといったところ。真冬先生についてはストーリー中盤ではメインヒロイン級の扱いを受け、「なんでここに先生が!?」というシーンがあまりに多かったので、これはきっと読者人気が後押ししているんだろうなと思っていたら案の定第1回キャラクター人気投票では堂々の第1位だった模様。あの隙がないように見えて実は隙だらけのギャップの可愛さはホントにいいキャラ。そして個人的にそれすら上回るポテンシャルを秘めているのではと注目しているのが成幸の妹ちゃん。包丁片手にヤンデレ化しそうな家庭的なブラコンキャラが完全にツボで、最終話の夏祭りになぜ登場させなかったのかと作者を小一時間ほど問い詰めたい。


<8位> 世話やきキツネの仙狐さん

評価:A+

お気に入りキャラ:高円寺

この世にのじゃロリが甘やかしてくれる漫画がないことを嘆いた作者が「だったら自分で描けばいいじゃない」と自ら描いたらアニメ化までされてしまった作品。中野と千狐さんの非日常的な日常生活は二人だけの世界に邪魔が入らずツッコミ役も不在(シロや高円寺さんは普通に受け入れているため)。この辺り、そんな野暮なことを指摘してくる奴は馬に蹴られて死んじまえという作者の強い意志が感じ取れる。あと、主人公のCVが諏訪部順一ということで、どうしても「テニプリ」の跡部様の顔が浮かんできてしまうのは自分だけだろうか(笑 ちなみに千狐さんの口癖は公式には「うやん」と発音している模様。なお、千狐さんにひたすら甘やかしてもらう生活も血涙もので羨ましいのだが、真に羨ましいのは隣の部屋に可愛い女子大生のオタクっ子が住んでいること。「スーパー高円寺さんタイム」なんてやられた日には完全に昇天ものですわ…。


<7位> ダイヤのA actII

評価:A+

お気に入りキャラ:沢村栄純

「actII」の大きな目玉の一つはやはり新入部員。栄純たちが引退するまで連載を続ける予定であれば次学年もお世話になる非常に重要なキャラたちであるので、その守備位置の割り振りなどにも注目しての視聴となった。御幸先輩という作中屈指の実力派捕手の後釜が必要という事情もあってか新入部員の捕手の層は厚め、逆に直接的なライバルになったであろう投手の層は薄めとむしろご都合主義が垣間見える展開は少し意外。なかなか覚醒しなくてもどかしいゾノ先輩といい、「気持ちいい展開」よりも「リアル寄りな展開」を本作品は大事にしているのかなと思っていたので…。とはいえ、作者が野球経験者ということもあり新入部員の入部でさらに競争が激化したレギュラー争いの描写はなんともリアル。栄純の「ナンバーズ」も今後徐々に明らかになっていくだろうし、1年生捕手との関係性も含めて今後の展開も非常に楽しみである。


<6位> 進撃の巨人Season3

評価:A+

お気に入りキャラ:サシャ・ブラウス

巨人の正体、世界の真実、地下室の秘密など物語は核心に迫り、見応えは十分。原作でも個人的に盛り上がった場面の数々に、なんだかとても久しぶりに本作品に夢中になった気がする。それにしても、ジャンってこんなに頼りになるナイスガイだったっけ?「ユミルの呪い」の13年は設定としては諸刃の剣のようにも感じているが、巨人の力の継承の無理のない理由付けにもなるし正解なのかなと思いつつやっぱりエレンやアルミンの残りの寿命を考えると切なくなってしまうのもまた事実。あと、なんとなくグリシャはまだ生きてるみたいなイメージがあったけど、エレンが彼から巨人の力を継承したってことはつまりそういうわけで…。原作組の人はご存知だと思うが、この先エレンはキャラが激変する。個人的には昔の主人公然としたエレンよりも、今のダークで底知れない雰囲気のエレンの方が好みなので、今後のアニメ化も非常に待ち遠しい。


<5位> キャロル&チューズデイ

評価:A+

お気に入りキャラ:アンジェラ

明らかに他作品とは一線を画すオリジナリティーを誇る今期の注目作。評論家受けが良さそうな作品だなというのが第一印象で、キャラ萌えに頼らない地に足のついた設定とストーリー、そして圧巻の楽曲クオリティーで視聴者を驚かせた。声優とは別に歌い手の全世界オーディションを行ったそうで、マクロスシリーズとは対照的に普段の会話と微塵も声色を合わせようとしていないのはいっそいさぎよい。個人的には本作品の魅力の8割はその豊富な楽曲にあり、そのクオリティーは本当に凄まじい。特にアンジェラの「Light A Fire」は圧巻であり、完全に審査員や観客の表情とシンクロして聴き入ってしまった。近年はアイドル作品やバンド作品の台頭もあり、ソロシンガーという存在を軽視してしまっていたが、彼女の楽曲を聴いたことで考えを改めさせられた。頭に「歌姫」という言葉が自然と浮かんだのはきっと自分だけではなかったはずだ。


<4位> MIX

評価:A+

お気に入りキャラ:立花投馬

「明青学園を、もう一度甲子園に連れていってください」そんな担当編集者の殺し文句で連載が決まったあだち充の最新作。あと数年で古稀を迎えるのは驚きだが、まだ「集大成」という言葉は使いたくない。きっとこの先も生涯にわたって名作を生み出し続けてくれるはずだから。世代を越えて愛され続けてきた名作「タッチ」の30年後を舞台に、当時の面影を感じさせる世界観の演出は実に心憎く、「変わったもの」と「変わらないもの」の両方が心に染み渡る。あだち作品には欠かせない恋愛要素であるが、今回のメインヒロインは義妹。これはもしかして「みゆき」のオマージュ成分も含まれているのだろうか(当時に同時連載)。こうなると一度は否定した「集大成」という言葉が嫌でも頭をよぎるが、あだち先生には真剣と遊び心の狭間でのびのびと連載してほしい(鬼 ちなみに、OPサビ前の投馬の投球モーションの手首の返しが狂おしいほど好き。


<3位> ひとりぼっちの○○生活

評価:A+

お気に入りキャラ:本庄アル

2018年冬アニメの「三ツ星カラーズ」も記憶に新しいカツヲ先生の作品。それにしてもカツヲ先生の絵柄と世界観ホントすこ。本作品の大きな特徴の一つが「NARUTO」の作者も真っ青な奇抜なネーミングセンス。主人公の名前が「一里ぼっち(ひとり ぼっち)」ってなにかの冗談としか思えない。きっとこの世界の親御さんはそろって頭が残念に違いない。他にも「砂尾なこ(すなお なこ)」「倉井佳子(くらい かこ)」などなど「名は口ほどにものを言い」というネーミングセンスに脱帽。「ソトカ・ラキター」(留学生)に至ってはもはや測定不能レベルである。ストーリーはぼっちがクラスメイト全員と頑張って友達になろうというハートフルなものだが、まあこのなんかやるせなくなるキャラが肌に合わないという意見も分からなくはない(自分は好きだけど)。カツヲ先生の作品のシュールな懐かしみや温かみについて共感できる同士は私と友達になってください!


<2位> フルーツバスケット

評価:S

お気に入りキャラ:草摩綾女 草摩楽羅

全編フルリメイクが決定したことにどれだけ感謝してもしきれない。もはや思い出補正なくしては語れないが、当時感銘を受けた数々の名シーンに今再び「会えた」ことは僥倖の一言である。「フルバ」の魅力を一言で表すなら、「心に触れる物語」と表現できるだろうか。透や十二支の面々が抱える心の闇は、一見「呪い」という非日常的な要素により現実世界とは乖離しているようにも思える。しかしその実彼ら彼女らの心情を紐解いてみると、現実世界で生きていく上で形を変えてどこにでも存在する等身大の悩みと何ら違わず、それはけして特別なものではないのである。であるからこそ、我々は登場人物それぞれが「欲しかった言葉」に心震え、同時に救われているのだろう。登場人物の内面を突き詰めるという意味では少女漫画の極致ともいえる作品であるので、1話1話のメッセージを噛みしめながらこれからも大切な作品として接していきたい。


<1位> 八月のシンデレラナイン

評価:S+

お気に入りキャラ:鈴木和香

「野球が好き」「美少女が好き」というまっすぐでひたむきな思いはかくも尊いものなのか。何よりもその心意気に打たれた自分は一瞬で「ハチナイ」の虜になってしまった。作画がクソと言われようともちっとも気にならない。だって、こんなにもアニメ化を喜ぶキャラやハチナイスタッフの眩しい笑顔がそこにはたしかに見えるのだから。ハチナイの山口Pもカバー曲「どんなときも」を打診した一番の理由は「『好きなものは好き!』と言える気持ち抱きしめてたい」という歌詞にあったと述べていたけど、大人になればなるほど難しくなるその気持ちを持ち続けていった先に待っていた奇跡が今ここにはある。本家のソシャゲはつい先日2周年を迎えたかなり遅咲きの作品なのだが、個人的に今一番熱いコンテンツ。リセマラでダイバージェンス0.01%の向こう側へ到達しお目当てのSSRを引き当てた瞬間、自分の監督としての運命は決まったのである。



<劇場版5位> 名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)

評価:B

お気に入りキャラ:京極真

自分が「劇場版コナン」に反発を示していたのは周知のとおりだが、今回は「京極真」という作中でも上位のストーカーお気に入りキャラに焦点が当たっているということで、本当に久しぶりに鑑賞してみた。そして、ひょっとしたら「私が全部間違っていました!」と潔く焼き土下座をさせてもらえるのではないか、そんな淡い期待はものの見事に裏切られることになる。TV版とさして代わり映えしない作画に雑な展開に魅力皆無の犯人、肝心の京極真は「ただ出したかっただけ」の扱いであり、作品の人気に胡坐をかいた殿様商売ここに極まれりと評されても仕方がない有り様であった。唯一、髪を下ろした園子がかなり可愛かったのは救いであり、怪盗キッドとかいらないからこのカップリングだけに焦点を絞って何か劇場版らしい印象的な進展を描く作品にしてほしかった。正直、制作陣は危機感を抱いた方がいいと思う。ファンはそんなに甘くないのだから…!


<劇場版4位> 青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない

評価:A+

お気に入りキャラ:双葉理央

近年、真にその意味を持つ作品は実はそれほど多くはない中で、集大成としての「劇場版」を制作することに成功した稀有な例。TVシリーズでは未回収の伏線を生かしながら、物語は核心に。TVシリーズの感想では「致命傷」と表現した咲太と麻衣の関係性であるが、それを本劇場版における「二者択一になっていない二択」として見事に昇華されてしまったらもはやぐうの音も出ない。よって、本劇場版のMVPは間違いなく麻衣さんであり、「恋人」という立場だからこその彼女の魅力が存分に描かれていたといえるだろう。ただ、最終的に大団円というべき結末に着地したものの、個人的には「お墓参りエンド」の方がより好ましかった感はある。「劇場版」としては咲太が「翔子さんは助けない」決意をした時点でピークを迎えているのであって、蛇足とまではいわないもののシナリオの余韻を阻害してしまった面もあるというのは少数派の意見だろうか。


<劇場版3位> 甲鉄城のカバネリ 海門決戦

評価:S-

お気に入りキャラ:無名

TVシリーズのその後を描く劇場中編。互いに大事な存在として想い合うに至った現在の生駒と無名の関係性を主題に据えたシナリオにはしっかりと芯が通っており、劇場版とはかくあるべきという非常に上質な出来栄え。これが本当に「あの」カバネリなのか。生駒に対して完全にデレ期に入った無名がひたすらに愛おしく、頬のにやけが止まらない。戦闘シーンの作画も瞬きする暇もないほどキビキビとよく動き、無名のアクロバティックで爽快な動きには思わず唸ってしまうほど。TVシリーズでは若干ストーリーの質に難があったものの、こうして中編として尺を絞りテーマをきっちりと持たせれば、各キャラの魅力やハイクオリティな作画、そしてなにより無名の可愛さという本来この作品が持っているポテンシャルがフルに発揮され非常に見応えのある作品に昇華されていた。シリーズ履修済の人にとっては間違いなくご褒美なので、迷わずオススメしたい。


<劇場版2位> ガールズ&パンツァー 最終章 第2話

評価:S

お気に入りキャラ:西住まほ

安定と安心の第2話。間は空いたものの以前の話を細部まで鮮明に覚えていられるのが本作品の魅力であり、戦闘シーンの密度の濃さ、迫力、熱さはいわずもがな。それに加えてちょっとしたキャラのセリフややり取りが一々印象強く残ってしまうのは実に不思議であり本当に素晴らしい。実際、1時間弱の上映時間にも関わらず普通の映画を1本見たのと同じぐらいの満足度を得ることができ、むしろこれ以上長いと逆に疲れてしまうかも。第2話ではBC自由学園隊長のマリー様の本領発揮と2回戦の相手の知波単学園の成長ぶりが見所。「馬鹿だなあ○○は。突撃と入っているから突撃に決まっているじゃないか!」は新たなテンプレネタとしてアニメ史に間違いなく刻まれることになるだろう。聖地巡礼したファンならニヤリとできる新事実も明らかになり、エンタメ作品として一つの最適解を有する作品という評価が揺らぐことはこの先もまずないだろう。


<劇場版1位> 劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~

評価:S+

お気に入りキャラ:小笠原晴香 中川夏紀

本作品の最大の制約、それは「2年生になった久美子たち」をわずか100分の尺で描かなければならないという点である。そのため、鑑賞者はシリーズを履修していることが大前提とされ、キャラやストーリーの描写は極力要所要所に材料だけを置き、後はこちらに補完を促す作りとなっていた。本作品に「もっとこうだったら」という箇所があったとしても、それはこれらの制約に端を発したものであり、その中で確かな「最適解」を我々に提示してくれたのは「さすが京アニ」というほかない。今回新たに登場した1年生たちを含め、本作品にはビジュアルも言動もいかにもというキャラはいない。しかし、それらが他のどの作品よりも華やかに映るのは、内面の作り込みと心理描写およびその演出方法が極めて秀逸だからである。そうした京アニのポテンシャルをフルに引き出すことができる本作品はもはや日本のアニメ界の至宝といっても過言ではあるまい。

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