あつ森日記1@ひょっこりひょうたん島
※あつまれどうぶつの森(以下、あつ森)に関するネタバレが多分に含まれております
あつ森を買った帰り道の高揚感、小学生の頃トイザらスでゲームボーイとポケモンを買ってもらって帰ってくるときのあの気持ちとほとんど同じだった。
赤色が好き!という理由でなんの迷いもなく、ヒトカゲを選んだあの頃から何も変わっていないのだ。
実家を出てから、スマホのアプリゲームしか触っていないため、ゲームで何かが満たされるか。と問われれば、回答するのに少し間が空くタイプの人間である。が、幼い頃に友達の家に集まってきゃいきゃい楽しんだどうぶつの森に対しては親しみを感じるし、タヌキに高額な借金をしていた生活を懐かしむ程度には大人になっていた。人生でローンを組んだのは今のところこの契約だけだ。
任天堂を崇拝している妹から、「あつもり出るよ」と聞いたのはいつだったか。
あつ・・・?もり・・・?歴史的人物の名だろうか。
すぐに的確なツッコミが入ったため、大河ドラマの話でないことは秒でわかった。
「出るよ」が「出たよ」に変わってから数日、まだ購入を悩んでいたがCMはしばしば流れるし、SNSではそこら中で島民たちの”祭り”状態であった。
実家に帰ったときに、妹の島に体験移住をさせてもらった。貝を拾ったり、別の島に行ったりひとしきり遊んでみて、楽しい。けど、以前感じたような楽しさではなかった。
違和感の正体は、遊び方だと思う。
小学生の頃は友達が操作しているのを横で見ていて、このキャラクター可愛いとか、この家具可愛いね、などと会話をし、じゆうちょうにそれぞれの好きなキャラクターや理想の部屋をお絵かきして過ごした。
しかし、本作では子ダヌキの契約形態を思案し、しずえさんはちゃんと休憩とってんのかなと不安になり、フータを取り巻く環境の世知辛さに同情した。島で働くキャラクターの生活感に魅力を感じたのだ。
自己の年齢や環境にそった遊び方を見つけたあとは、なんと面白いことか。
買うと決めてしまえばすぐだった。会社からの帰り道に家電量販店に寄って、本体とともに手に入れた。
なにから始めれば良いのか開封直後に示してくれる任天堂の親切さに多少の感動を覚えつつ、電源を入れた。
なんだか興奮気味のタヌキが二匹出迎えてくれる。あのタヌキのもとで働かされている子ダヌキたちだ。とても可愛い。うちに一匹来やしないだろうか。三食+お昼寝・おやつ付きで迎えよう。
そんなことを考えているうちに、すぐに無人島に到着した。
走って行く子ダヌキたちに置いていかれないように、右手親指を傾けた。まだゲームキューブのコントローラーの感覚を覚えているようだ。
島の名前をつけなければいけないということは、前情報で知っていたのでさくさく入力する。私の到着した島は「ひょっこりひょうたん島」だ。
チュートリアル的なものをすべて完了させ、島は夜を迎えた。キャンプファイヤーを囲み、一段落したのでテントに戻った。までは良かった。
これも前情報でつかんでいた「オートセーブ」機能を信じ、いったんそこで電源を切ってしまった。
次に立ち上げたときにはまたあの可愛い子ダヌキたちが、さも初対面かのように挨拶をしてきた。
あれ・・・?子ダヌキ塩対応だな・・・?
いや、ちがう。完全に私とはじめましての会話だ。セーブをしていなかったために、開始早々リセットしてしまったのだ。私のひょっこりひょうたん島・・・あのとき出会った島民たち・・・さようなら。
仕方ない、また新たな島をひょっこりひょうたん島と名付け、再び島民生活を始めた。
つづく。
最後まで読んでいただきありがとうございます。