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ホットライン463

豆と小鳥エピソード93は「心地よい音色」について
バクとナミンで話しています

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喫茶「白樺」はどこにでもある平凡な
ベッドタウンの駅前商店街にございます。
昭和の面影を濃く残してるコーヒーがおいしいお店。

このお店にある公衆電話が巷で今、噂なの。
波動の高い人しか繋がらないのがミソなんやけど、
なんと神様と電話ができて、
「幸せになれるワンポイントアドバイス」が頂戴できるらしい。
アドバイスをもらったみなさん、一様に人生が好転していると。

良心的に料金もたったの10円。
天国価格でも国際電話でもないらしい。
番号は463(God)~ 神様と波動が合えば、
「もしもし、神様です。どちらさまですか?」
って本人が出てくれるらしい。

「神様の声ってどんなんやった?」って尋ねると

「サンタクロースみたいな優しいおじいさん的」
「岩崎宏美の聖母たちのララバイの歌声に似てた」
「亡くなった大好きなおばあちゃんの声やった」
と十人十色。それぞれの人によって最も心地よい声色に
チューニングしてくれるなんて、流石、神様。
天井知らずのサービス精神に溢れてる。


この一件で一番、腰を抜かしたのは店主のOさんで、
オープン当時に設置した
今ではタバコのヤニで少し黄ばんでる
薄いピンク色の公衆電話が
突然、神様にダイレクトコールで繋がるようになったのかが 
謎以外の何物でもなく。

ある薄い三日月輝く夜に
常連の人望の高いFさんが
ホロ酔いで、たまたま「463」ってかけたら
神様が出てきはったのが事が発覚するきっかけとなりました。

その時、その場にいた人は皆、
「Fさん、今夜は酔いが回ってはるんやな、寄る年波には勝てんな」
と温かく彼を見守りましたが、神様との電話の後、
あからさまに幸せ度数が急上昇したFさんを見て、
これはひょっとしてひょっとするんではないかと言うことになり、、、

今ではこの喫茶「白樺」は口コミで毎日、大繁盛で
完全予約時間制で営業しなくてはいけなくなっている。
Oさんはコーヒーの料金も値上げしないで、今までと同じ料金を貫いてる。
神様と電話ができる喫茶店のオーナーとして、
相応しい人物にならなくてはと、休みの日には近くの禅寺で坐禅を組み、
早寝早起きを励行し、今まで避け続けてきた高校の同窓会の役員に就任した。

神様と電話するには「波動を上げる」ことがmustやから、
ラッキーに予約が取れたお客さんは
もう命がけで波動を上げる努力をしはるらしい。
ずるいことなんてできるわけない。
丁寧に一日を過ごして、愛からの選択をする。
健康的な食事をして、人には親切にして、
自愛することも忘れず、うちは整理整頓。
挨拶は相手の目を見て微笑んで、言霊にも気を付けて。

そしたらね、白樺のあるT市の治安がだんだんと良くなってきてるらしい。
いじめも犯罪も争いごとも激減して、T市の駅に降り立った途端に
いい気が流れてるのを他の街から来た人が感じるほどに。

この様子を空の上から見てた神様は
「みんな、やろうと思ったらできるやんか」
とうれしそうに目尻を下げて微笑んだ。
「白樺」で試験的にトライアルしていたホットライン463の結果に
上機嫌。

そして、これから神様ホットラインの公衆電話を
地球のあちこちに広げていく計画を着々と練り練り。
神様やからどんな言語でも操れるし、
神様やから何人でも一度に対応できる。
なんたって万能やから。

そのうち、みんなの携帯からもホットライン463が繋がるかもよ。
今から波動を上げておきましょ。
みんな、平和に暮らしたい、幸せでいたいよね。

季節の桜餅を味わいながら
背筋を伸ばしてココロもストレッチして
ひとりひとりが無力ではないことを思い出して
お聴きくださったらうれしいです

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