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春夏秋冬、逆らわない

今週はTokioからこんばんは
豆と小鳥エピソード179は月イチの解決しないお悩み相談、今回はこがばあさんからのお悩み、 
「悩みがないのが悩みです」について、
バクとナミンが考えながら話してます。
そして、バクとナミンが今、抱えている悩みについてもポロリンとシェアさせて頂いてます。

youtubeとポッドキャストはこちらからどーぞ。

今の実家マンションの下には映画館があり、
毎日、朝の10時に古い名作映画が上映されている。
ポスターが目に入り「行きたい?」と尋ねたら
「行きたい」と即答したので、
88歳になる
母、幸子と1966年作のフランス映画
「男と女」を観に行った。

ストーリーはシンプルなラブストーリー。
どの瞬間を切り取っても絵になる
カメラワークが美しい。
時々、モノクロになるのも
リズムが変わってステキ。
なんと言っても主演のアヌークエーメさんが
美しく、声もよく濡れており、
ずーっと観ていたくなる。
来世では高い鼻で生まれ変わりたいとしみじみ思う。

この作品、53年後に同じキャストで続編ができている。こっちも観てみたいけど、切なくなるかな。


幸子は前回、春に会った時より
リハビリの成果が出ており
ウォーカーを押しながらだけど、
力強く早く歩けるよーになっているのは良かった。

月に一度、介護の方に付き合ってもらい友達と
あっちゃこっちゃに行ってるようで、
先日はプラネタリウムに連れて行ってもらい、
秋の星空を堪能したらしい。


しかし、春より軽くボケてきてる。
「少しボケてきてるね。悲しい?」と尋ねたら、
「ううん、気にしてない」と言うのでよかった。

老いていくのは自然の摂理で
春夏秋冬みたいなもんだと思う。
抗っても時は過ぎるし、季節は巡る。
決して止まらない変化を受け入れ、その時の状況下で楽しめることを見つけていけたらいいなと思う。

わたし自身もあと数時間で60歳になる。
もはや老いは他人事ではなく、
私自身が向き合うべくビッグテーマである。

若い時は自分が還暦になることなんか想像もできなかった。
きっとそれまでに死んじゃうやろと思ってた。
でも意外にも今、元気に楽しく生きる事ができている、ありがたいことです。
若い頃は自己嫌悪が強くて消えてしまいたくなることが時々あったけど、
今の私は結構、自分が好きになれている。
生きてみないとわからんことが大半だ。

「わたし、米寿、88歳で昇天したいと思ってたのに、今年ももうすぐ終わっちゃうね」と天ぷら蕎麦を食べながら幸子は淡々と呟いた。
そう、いつどーなるかは神のみぞ知る世界。
考えても仕方ない。
ゲームオーバーの日が来るまでは生きていればいい。

ストールの巻き方を研究しながら
ゆっくりとお白湯さんを飲みながら
バスの窓から移る季節を眺めながら
お聴きくださったら嬉しいです。





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