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2022/01/18 トンガで発生した火山噴火について

今回の噴火におけるマグニチュードが不明となっているのは、大きな火山噴火が発生し、若干の海面変動があるとされたが、それを地震のものとして伝えたためである。
同心円上に衝撃波が秒速300m前後で広がり、これが海面を抑えて伝わり津波が発生したとみられる。

1883年にインドネシアのクラカタウ火山(スマトラ島とジャワ島の間にある)が噴火した。この時は山体崩壊による津波で3万人以上の方が亡くなった。この時は局所的に大津波が発生したほか、アメリカ東海岸やケープタウンでも潮位の変化が観測された。

気象庁は16日未明の会見で、当初津波とは見ておらず、潮位変動であるとした。ただその後気圧の変化がもたらした潮位変動(副振動)であるが、注意喚起のため津波注意報・警報を出した。ただ、構造的には津波と同様のものであった。(津波は波の周期が長く、数キロ(陸地付近)から数百キロ(沖合))

また、トンガで地震が発生し津波が発生した場合、日本に津波が来るのは10時間後である計算であるが、実際に到達したのは7時間後であった。そのため、津波とは違うと判断し注意報を出すことを見送った。過去の事例がないため、今回の事例で迅速に注意報が出せたかというと疑問だが、津波であるかどうか以前に、もっと早く注意喚起をするべきであった。

1960年チリ地震津波では、地震発生から1日後に日本に津波が到達し、142人の方が亡くなった。当時ハワイでは津波を観測されていたが、津波に対する知見がなく、注意報は発表されなかった。


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