大人になってタイタニックを見たら…
金曜日ロードショーでタイタニックを見た。
ウィキペディアで調べたところ地上波でやるのは2008年に公開した以来、13年振りである。
話は少し逸れるが、私は幼い頃から映画を見て育ってきた。当時、父や母に囲まれて金曜ロードショー、日曜洋画劇場、土曜プレミアムを毎週見ていたことを今でも覚えている。半ば強制的であるため、楽しかったのか定かではないが、自分の中でヒットした映画は未だに覚えているのである。だから、サメのパニック映画の定番はジョーズであるが、私の中でのヒットはディープ・ブルーのサメなのだ。インディー・ジョーンズの魔球の伝説が好きで何度もレンタルビデオ屋で母にせがんで借りてきてもらったこともある。幼い頃の私はインディージョーズの発音が難しく、なぜか「エビチャンピオン」と呼んでいた。
そしてエビチャンピオンと並んで記憶に残っているのがタイタニックなのだった。調べて見たところ2001年が地上波初放送である。そのため私は小学校低学年が初めてのタイタニックとの出会いである。
タイタニックとの初めての出会いは小学校低学年。
当時の感想はうろ覚えであるが、
「ローズのように踊りたい。」だった。
ダンスシーンがとても印象的でローズの足真似をいつもやっていた。爪先までピンと伸ばして立つシーンが大好きで、何度も何度も真似た。当時の私はこれのどこがすごいの?私も出来てるよ?と言わんばかりのドヤ顔の記憶だが、あれは絶対自分の思い込みであったと思う。
2008年、当時の私は高校生。
とにかく涙した。ジャックとローズの別れのシーン。ジャックが海に沈んていくシーンは涙涙涙であった。ああ、私もあんなふうに熱烈な恋をしたい。そう思った。
2021年の今、私はアラサー妊婦である。
涙よりも胸アツだ。もちろん涙も流しているが。ローズがアメリカにつき、芯のある目で自由の女神を見つめるシーン。これにすべてが詰まっていることを理解した。
さあ、10年後はどんなシーンに特別な思いを抱くのだろう。楽しみ。きっとその時は我が子を隣にして金曜日ロードショーで見たい。DVDでなく、地上波がいいのだ。