契約した土地にiPhoneで建てるマイホーム

 まめはうすです。主にTwitterで家造りについてつぶやいています。

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 現在居住している賃貸マンションから徒歩10分の土地を契約しました。16坪北向きという狭小物件ですが、空いたら即マンションということがほとんどで土地そのものが希少なので非常に愛着があります。

 土地が契約できたので、ハウスメーカーさんとも契約しました。詳細見積もりと共に家の外観3面図も出てきてようやく「我が家」をイメージできるようになりました。

 契約時点で11月上旬で、着工は5月とのことだったので家が建つのはまだまだ先です。しかしせっかくだからどんな風に建つのかもっとはっきりイメージしたいですよね。と、いうわけで建ててみます。ARで!
 思い立ったのは見積もりと三面図をもらって帰ってきたあたりでした。土曜日のお昼12時ごろです。

 ARという言葉はみなさんご存知かと思います。ARとはAugmented Reality(拡張現実)の略称です。身近なところではPokémon Goのように現実世界の映像にポケモンを重ねて写真が撮れるというようなものがありますね。昨今ではただCGの映像を写真に重ねるだけでなく、カメラの動き、複数カメラの視差から立体形状を推測して手前に物があってもCGがちゃんとその影に隠れたりなんてこともできるようになりました。また、iPhoneのProがつくシリーズにはLiDarという奥行きを走査するセンサーがついており、数m以内なら精度の高い計測をすることができます。こうした機能によってスマートフォンでも手軽にARが楽しめるようになっています。

 このAR、専用のソフトがないと難しいんでしょ? と思うかもしれません。しかし最近のスマートフォンは実は特定のフォーマットの3Dモデルさえあれば標準の機能でARの機能が使えます。もちろんそのまま写真や映像の撮影ができるわけです。iPhoneの場合、USDZというフォーマットがあり、その形式に変換した3Dモデルをメールやメッセージに添付して送ればタップするだけでAR表示が可能となっています。

 さて、まずは家の3Dモデルが必要ですね。3Dモデルを作る方法はいろいろありますが、私はBlenderというフリーの3Dソフトを使いました。なお私は特に3Dモデリングの経験があるわけではなく、過去に簡単なモデルを作ったことがあるだけです。使い方は完璧に忘れているので「Blender 家 モデリング」などで調べて作り始めます。

 手順はかなり省略しました。なお、他にもっと基本的な使い方も調べながらやっています。作業時間は40分くらいです。

 と、いうわけでできました。そもそも細かい情報はないのでかなりのっぺりしていますが、だいたいの外観のイメージができれば良いのと、できれば日が暮れる前に撮影したいのでこのくらいにしておきました。

カラーは仮です。実際はもっと素敵なデザインが出てくるはずです。
しかしさすがにアレなのでもうちょっと色分けしてみます。

 次はこれをUSDZ形式に変換します。余談ですがUSDというのは3Dアニメーション映画で知られるPixarが定めたモデルのフォーマットですね。モデリングに使っているBlenderでも変換できるのですが、私は3Dのソフトウェアを作るための開発環境、Unityを使って変換しました。

https://unity.com/ja

 BlenderからのファイルはObj形式でエクスポートし、Unityにはモデルデータとテクスチャをドラッグ&ドロップしています。

 こうして出力されたUSDZを手持ちのiPhoneに送ります。メール、メッセージ、iCloudなどいろいろやり方はありますが私はMacのメモ帳にドラッグ&ドロップしています。こうしておくと勝手にiPhoneに同期しますしすぐ見つけられます。

と、いうわけで徒歩で現地へ行きます。
何もない土地に……

建ちました!

本来もうちょっと大きいのですが、原寸大だと奥の塀と干渉して壁の一部が透けて見えてしまうので97%くらいにしてます。実際目の前で構えているiPhoneに将来のマイホーム(っぽいもの)が表示されるとなかなか感慨深いですね。

その後、調子に乗って日照のシミュレーションなどもしてみました。

周囲の建物も高いしぜんぜん日が当たらないですね。太陽光発電つけようと思っていましたがやめておいた方が良さそうです。

 趣味的に作ったARと日照シミュレーションは営業さんにも大ウケでした。また、土地の譲渡のときにも売り主さんや仲介さんにも見せる機会があり、なかなか盛り上がって満足です。そんなにたいへんなわけではないですがこちらが土地と建物にかける情熱があるということは伝わってよかったと思います。

と、いうわけでみなさんもぜひ、着工前にARで家を建ててみてください!
そこまでやらなくても3Dソフトを使うと家具の配置とかシミュレーションできて便利です。例えば前の引っ越しの時にはこんな風に家具の配置図を作りました。引越し時に玄関に貼ったところ引越し屋さんにはかなり好評でした。

 本記事は家ブログアドベントカレンダーのために書かれたものです。ブログ自、参加のために新しく作りました。

https://adventar.org/calendars/7159

それではまた!

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