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図面から搬入経路をシミュレーションする

 間取りと構造が確定し、寸法の入った間取り図をもらったのでかねてからの懸案事項であった入居時の大物家具搬入経路を調べてみました。

間取り図のスケールを調整する

 まず前提として間取り図は必ず打ち合わせ後にスキャンして送ってもらっています。一般家庭にはA3がスキャンできる機器はなかなかないですからね。
 次にPDFの図面を高い解像度(ここでは300dpi)で画像保存し、Power PointやExcel、Keynoteなど大きさ指定で図形が作れるアプリケーションの書類に貼り付けます。
 図面には寸法が入っていますので、例えば1mが100ptなどわかりやすいサイズになるように図面のスケールを微調整します。下図では先に100ptの正方形を作って合わせています。

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家具のオブジェクトを作る

 次に運びたい大物家具のオブジェクトを作ります。なお斜めにしなければ通らないような大物の場合平面図では計算が難しいです。ここでは地面と平行に運ぶだけで入るようなものを想定しています。
 我が家の洗濯機は幅62cm、奥行き73cmなので62pt × 73ptの長方形を作ります。

搬入経路内で回転できるか確認

 図面によると階段は手すりの幅を加味しても74cmで左右に12cmの余裕があるので問題なく運べると考えて良いです。扉幅は80cmで開き戸の場合、戸の厚みもあるので平行移動ではやや厳しくなります。そうなると階段を上がった先で回転できるかがポイントとなります。
 それを確認するために図形を壁に接触しないよう平行に動かしつつ少しずつ回転させてみます。結果、下図のように問題なく回転できるとわかりました。ギリギリに見えますが車とは違い回転しながら平行移動ができるのでかなり余裕があると考えて良いですね。

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 これは3Fですが、2Fには左上のパイプスペースがないため試さなくても回転できるとわかります。冷蔵庫は専有面積がこれよりも小さいので洗濯機がここを通るなら間違いなく通ります。
 ベッドのフレームなどは長さがありますが少し傾けるだけで戸口を通るので問題ありませんね。あとはベッドのマットレスで、これは3Dでシミュレーションしたら剛体(変形しない物体)だと通らないとわかったのですが、マットレスは曲げることができるのでやはり問題なく通ると考えられます。

 40年住むとそこそこ家具の搬入、搬出があるはずなので折れ曲がりのないストレートな階段にしたかいがあったなと思います。

 以上、誰でも簡単にできる引っ越しシミュレーションでした。
 なお、これはかなり余裕があるのでまあ通るだろうと言っていいと思いますが、この図では正確な寸法を測ることはできないのでギリギリの場合これで判断するのは危険です。これをしたところで何かが変わるわけではないので注文段階で搬入できるようにしてね、と頼んでおくことが重要ですね。

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