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小説「彼女は狼の腹を撫でる~第22話・少女と発掘屋と狼の足跡~」

もしあなたが世界で一番大きかったら、これほど不幸なことはないだろう。
どれだけの痛みや悲しみを抱えたとしても、誰もあなたの孤独に寄り添えないのだから。


『警備員、募集中! 今年もこの季節がやってきました! 吹雪の中を潜り込んでくる盗掘屋から巨人の骨格を守る、大変だけどやりがいのある仕事です! 未経験者歓迎、前科罪状一切不問! 今なら極寒手当大幅支給! 働いてみたい方はタイタラス下層市街地北詰、都市警備局まで』
目の前の貼り紙には、悪ふざけとしか思えない軽率さで書かれた求人募集が掲載されている。
この宗教都市タイタラスでは、冬になると盗掘屋と呼ばれる文面から察するに強盗の類がやってきて、毎年その撃退に人員を割いているらしい。それも暇人と無職に募集を掛けて搔き集めるほどに。

私は貼り紙の貼られた巨大な崖を見上げる。
地面から垂直に数百メートルもそそり立つ巨大な岩の壁、その上に拡がる広大な全長十数キロにも及ぶ山岳地帯、それを見下ろすように突き立てられた雲を遥か低層で置き去りにする巨大な十数キロの斧と盾――それらがすべて巨人と呼ばれる生き物のものだ。

そんな巨人の躯に築かれた土地の影響なのか、未解明の病気なのか、タイタラス人たちは身長10メートル近い巨人と呼んで差し支えない巨体を持つ人種で、しかし巨人の骨格とはあまりにかけ離れている小ささのために自らを巨人とは別の生き物と区別している。
彼らはこの地の礎とも呼べる巨人の崇拝者だ。
信仰をなによりも重んじるタイタラス人たちは、今や土と植物に覆われた巨人の骨の科学的な解析を頑なに断り続けている。

しかしこの地形が本当に巨人の骨の成れの果てあるならば、欠片でも掘り出して解析したいと考えるものが現れても不思議ではない。削り出した骨の一部でも収集家や研究者には高く売れるだろう。
そういう連中の依頼で動くのが盗掘屋で、個々人が天然の監視塔でもあるタイタラス人の目と巨体を掻い潜るため、吹雪の日を選んでやってくるのだそうだ。

と、貼り紙の横に出稼ぎ労働者や旅人向けの基礎知識として一通り書かれている。


私の名前はウルフリード・ブランシェット。16歳、狩狼官。失踪した母と実家から持ち出された狩狼道具を探して、こんな地の果てまで来てしまっている。
寒いのは苦手ではないけど、吹雪は流石に勘弁願いたい。でも皮肉にも、私の頭の上からちらちらと綿のような雪が舞っている。吹雪になるとすれば、おそらく今夜あたりだと思う。



「というわけで、今夜はボクらも警備の仕事をするぞ。特にしてやる義理もないけど、お給料がいいからな」
都市警備局の事務所で、タイタラスに出向中の大魔道士ノアが椅子の上に立って威勢よく右手を掲げている。
一人称にボクを使っているが、彼女はれっきとした女で別大陸から来た偉大な魔道士だ。
数日前に実際に手合わせをして、わけのわからないまま文字通り完封されたので、力のある魔道士という点は認めざるを得ないが、見た目は10代半ばの少女で、生活力は赤子同然。今回も呼ばれてもいないのに、生活費を使い果たしたという理由で弟子と一緒に参加している。

「先生、危ないので椅子から降りてください」
その弟子がカナン。30前の背の高い、色々な部分が豊かな美女だ。
わずかな魔法の才を鍛錬と応用力で高めた技巧派で、王都に在籍する魔道士の中でも五本指に入る実力者らしい。
これはノアの評価なので、過分に高く見積もっている可能性もあるけど、技量が低いということは無いと思う。

ノアたちはタイタラスの魔術院で教鞭を振るっているので、巨大な扉で塞がれている崖の上のタイタラス人の領域、上層へと立ち入ることが出来る。上層へは選ばれた者しか立ち入りを許されず、ノアのようなこれまでにない知識や技術をもたらした者、カナンのように魔術教師を務めるなど、許可を得るにはこの都市に大きな貢献を果たす必要がある。
ただの旅人である私には無関係な話だけど、私も上層に行く用が出来てしまった。

魔術院の教師のひとり、ウォルフ・ハーネス。
まるで私の名前と合わせたような名前の魔道士は、滅多に下層に降りてくることはなく、講義も滅多に行わない引きこもりの研究者だ。
もし母もこの地を訪れていたとしたら、そんな名前を見逃すはずがない。となれば、こちらから上層へと足を運ばなければならないわけだ。

今夜の盗掘屋の撃退は、私の貢献度を高める絶好の機会でもある。


「ふーん、よくわからないけど頑張りなさいよ」

ちなみに旅の相棒の天才美少女魔道士ファウスト・グレムナードは、この町の魔導書が珍しいのか、そんなことをしている暇はないとでも云わんばかりに即答し、未だに大量の本と一緒に宿に引き籠っている。
ファウストの本業は学生の上、まだ13歳と労働法で働いてはいけない年齢なので、特にその選択に異論はないのだけど。


「安心しろ。カナンちゃんと同じ配置にしてやるから」
「先生はひとりで大丈夫なんですか?」
カナンが椅子の上に立ったままのノアを見上げる。その目には危険に対する心配というよりも、ノア本人がなにか仕出かすのではないかという不安が満ちている。
「ボクの仕事はみんなの残り物を片付ける簡単なお仕事だ。カナンちゃんもウルも優秀だから、出番はないだろうな」
そうお道化ながら答えて、鞄の中に蜂蜜酒や果実酒の瓶を詰めている。この魔道士、どうやら私たちに任せて雪見酒に勤しむつもりのようだ。
ちなみにノアは姿こそ私と変わらない年齢に見えるが、実年齢は老齢の域をとうに通り過ぎているらしい。魔道士というのは色々と便利なようだ、若返りたいとはまだこの年齢では欠片も思わないけど。

「ウルフリードさん、私たちもそろそろ行きますよ」
「あ、はい」
カナンは倍近く年の離れている私にも敬語を使ってくる。おそらく誰にも敬語を使うことはない師とは対照的に、礼儀と距離感を崩すことはない。おかげで知り合ってから2週間ほど経つけど、未だに緊張してしまうし、気軽な世間話も出来ていない。
多分、それが狙いなんだろうけど。

もしノアと私が対立した場合に、躊躇なく斬れるように深入りしない、といったところだろうか。
先日すでに狐に化かされたような負け方をしたから、そんなつもりは毛頭ないわけだけど。

「そうだ、ウルフリードさん。これをどうぞ」
ふわっと優しく放り投げられたのは、1本の機械仕掛けのロッドだ。柄の部分に仕掛けがあり、ロッドの内部を通して先端の金属部分から電流を流せる構造になっている。
タイタラス警備兵に支給されるもので、【ギュムノートス】という名称のスタンロッドだ。

「相手は盗掘屋でこの町にとっては敵ですが、私たちやあなたには本来無関係な者たちです。傷つけずに制圧できるならそれに越したことはないですし、無関係な連中のために手を汚す必要はありません」
そう心に刻ませるように、大人が子どもに言い聞かせるように伝えてきたのだった。



建物の外は激しい吹雪だ。
朝から降り続いていた雪は、太陽が沈むまでの時間をたっぷり使って市街地や郊外に拡がる草原地帯を一面真っ白に染めて、盗掘屋たちを助けるように彼らの姿を隠してしまう。
白い外套を纏った盗掘屋たちは雪の中を蛇のように進み、警備兵の目を掻い潜りながら無数の視界が重ねられた網を抜けようとする。

「ウルフリードさん、あっちは彼らに任せましょう」
私たちの持ち場は壁沿い、文字通り崖に近づく盗掘屋を排除するのが役目だ。あの様子なら網を抜けて市街地に入り込む連中もいるだろうし、全員一斉突撃なんて間抜けな真似はするはずもない。前もって何人か、あるいは何十人かは旅人を装って潜ませているはずだ。

それに――

「タイタラス魔道士部隊、前方の草原地帯に向けて攻撃開始!」

タイタラス人の魔道士たちが両手を前に伸ばして、掌から強烈な光と衝撃波を伴う熱波を一斉に放つ。熱波は雪に覆われた草原を抉り取るように何十メートルも吹き飛ばし、それが互いに重なって隙間なく放たれるものだから、逃げる隙も与えずに片っ端から殲滅していく。
相手の正確な位置がわからないなら、点ではなく面で攻撃すればいいし、面に隙間があるなら重ねて埋め尽くしてしまえ。そういう理屈で放たれる攻撃だ。

さらに熱波を抜けてきた侵入者を、足元の的を貫くように思い切り蹴り飛ばし、長さ10メートルはある巨大なハンマーで建物ごと破壊し、石畳の路地ごと粉々に潰していく。
タイタラス人は体格に見合うエネルギー量を用いて、いわゆる普通の人間よりも数段高度な魔術を行使するが、彼らの真価は巨体を活かした格闘にあると思う。ゆっくり歩くだけで巻き込んた者を、牛の群れに撥ねられたように弾き飛ばすのだ。
敵意をもって振るえば、それはもはや一種の兵器だ。

要するに粋がって突出したら、こっちの身が危うくなってしまうわけだ。

「すごいね、あれ……」
「私にはあんな真似できませんよ。才能や素質という言葉で片づけるのは嫌いですが、少なく見積もっても彼らの魔道の才は私の10倍以上です。あなたのお連れのファウストさん、彼女は更にその上を行くわけですが……」
自虐なのか謙遜なのか事実なのか判別できないくらい、カナンが静かに淡々と語る。
そして言葉を途中で遮って、わずかに熱を帯びたかと思うと、次の瞬間には弾丸のような速さで地面の僅か上を滑空し、前方にいた不審な輩を腰に提げた鎚を振るって打ち据える。更に勢いを乗せたまま身を翻して、鎚を空中に柄ごと置き去りにしながら仕込んだ刃で敵の獲物を真っ二つに斬り伏せた。

肩と肘と腰と脹脛の辺りが焼け焦げ、わずかに冷えた空気と熱の混ざり合った蒸気を立ち上らせている。
おそらくだけど、炎を鋭く絞って体の複数個所から噴射して、その勢いを使ってありえない速度で飛び、細身の直剣を仕込んだ鎚で斬り捨てたのだ。

「10倍の差でも工夫と訓練次第で、どうにでも覆せますけどね」
手足を撫でるように軽く斬って盗掘屋を無力化して、そのまま止血がてら後ろ手に縛って建物の中へ放り込む。
「先生みたいに時間の流れを操る、なんて真似をされたらどうしようもありませんがね」
仕込み剣を握ったまま両手を上げて、かわいらしく肩をすくめてみせる。お道化たように見せているが、わざわざ具体的な例を挙げるということはだ、先日のノアと私の一件を当然知っているということだ。
その上で敢えて自分の手の内を明かすように相手を倒した。

手の内を明かしても問題はない。度の過ぎた速さにはどうせ対応出来ない。
要するに威嚇と警告だ。次に師に敵意を向けた時は、今のがそっくりそのまま私に飛んでくるぞ、という意味合いの。

「間違っても敵対なんてしないよ。あんな速度、私には無理」
「なら安心ですね」
顔に微かな笑みを浮かべて、カナンは次の標的へと視線を移した。



盗掘屋を10人ほど捕縛した頃だ。崖沿いを走っていた二人組の盗掘屋が、突然消えた。
そう文字通り消えたのだ。瞬間移動でもしたのか、落とし穴にでも落ちたかのように目の前から。

「今のも魔術?」
「どうでしょうね。悪魔そのものを呼び出せるなら可能でしょうけど」
警戒を強めながらふたりの消えた地点まで近づくと、崖の一部2メートル四方の範囲が、わずかに周りと比べて色が違うことに気付く。わずかに色が薄く、質感もなんとなく作りもののようで、目を凝らすとゆらゆらと動いているようにも見える。
仮に罠だとしても、魔道士であるカナンを残して私が触ってみる方が合理的だ。ちらりと横目で合図して、その違和感におそるおそる手を触れてみる。

瞬間、私の体が瞬時にして別の場所へと飛んだ。
飛んだというよりは飲み込まれた、という感じだ。崖の外から違和感のある壁を通して反対側、つまり崖の内側、巨人の骨とされる地形の内側へと移動したのだ。
その証拠に壁の向こうから、薄っすらと半透明の茶色い幕を被せたように市街地の様子と、観察するように覗き込んでくるカナンの表情が窺える。

巨人の骨の中は白い石壁と人間がかろうじて通れる幅の階段が縦に向かって伸びていて、階段の上には先程の盗掘屋たちの足跡が雪混じりの泥と一緒に点々と続いている。
外のカナンに指で『登る』と合図して、警戒しながら足跡を追う。


それにしてもこの階段は誰が作ったものなのか。昨日今日出来るような規模ではないし、盗掘屋を誘い込む罠とも思えない。
どう考えても盗掘屋を通すための抜け道だ。
つまり今回の襲撃は、上層にいる何者かが予め手引きした可能性が高い。

しかし考えようによっては好都合だ。私は上層に行きたいけど、別に真っ当な手段である必要はない。出し抜いてもいいし、忍び込んでもいい。
ウォルフ・ハーネスに会えさせすれば、それで構わないのだ。
この道が盗掘屋を手引きするために上まで繋がっているのなら、それを利用してしまうまでだ。

上に進むにつれて気温が下がり、それに反して血のような生臭さが増していく。
もしかすると巨人の骨は伝承でも比喩でもなく、本当に生き物の骨なのかもしれない。それくらい強烈な鼻を突く臭いだ。


(よいしょっと……)
声に出さずに掛け声を自分の心の内で発して、垂直に何十メートルも梯子を登って、ようやく穴から頭を出すと、そこはフラスコやガラス瓶や鍋といった道具が大量に転がっている研究室のような場所だった。
すでに盗掘屋たちは離れているのか人の気配はない。ないのだが、室内を埋め尽くすような嫌な空気が満ちている。
感覚的なことしか言えないけれど、執念と謀略の臭いとでもいうのだろうか。

「上まで来れた盗掘屋はふたりだけか。思ったより少ないな」
扉の向こうから話し声が聞こえる。掠れた獣の鳴き声のようでもあるし、年老いた老人の声のようでもある。
私は声に反応しないように気配を消して、物音を立てずにゆっくりと扉の陰――もし扉が開いても即座に反応されないような位置へと動き、壁に耳を当てて文字通り聞き耳を立てる。

「無茶言うぜ、旦那。あたしたちも必死なんだぜー」
「ふたり来れただけでも良しとしてくれよ」
若い男女の声がひとつずつ、話の内容からして先程の盗掘屋だろう。
男の声は掠れてて完全には聞き取れないけど、巨人がどうとか血液がどうとか漏れ聞こえてくる。盗掘屋と手引きした者で間違いはない。
声が遠ざかるのを確かめて、床の上をゆっくりと進み、扉をなるだけ静かに開いて建物の外へと向かう。
廊下に設置された窓を開き、雪の積もった路地へと飛び出すと、遥か崖下の市街地はあちらこちらが炎に包まれていた。

雪が赤く染まる下界を目を凝らして見つめると、草原の向こうからタイタラスの市街地に向けてなにか光を帯びたものが放たれ、爆発を伴った破壊へと変化していく。
あれほど強力なタイタラス人たちが、新たな襲撃者との戦いで拮抗しているのだ。

「すげーな、王都の魔道士様たちはよー」
「あんたもそう思うだろ、ドブネズミさんよ!」

建物の上と横から、先程の盗掘屋が迫ってくる。驚いている間に気づかれたのか、それとも単純に勘が鋭いだけか、とにかく私の存在に気づいて排除しようとしている。
それはそうだ。敵とも味方ともわからない見知らぬ小娘が、自分たちの後から現れたのだから。私でも迷わず先制攻撃を仕掛けるに決まってる。

盗掘屋たちが各々の機械を展開させた。


【ノックアウト】
ブランシェット家の狩狼道具のひとつ。展開から稼働までの待機時間に応じて装甲が何重にも追加されて巨大化する、拳を覆う真紅の打撃装甲。
本来は馬乗りになるなり抱き着くなりして相手の動きを封じて、その間に巨大化させて一気に殴り倒すものだけど、当然距離を開けての奇襲でも有効だ。


【デッドロック】
同じくブランシェット家の狩狼道具のひとつ。拘束帯を射出する円筒状の装置で、拘束数に応じて締め付けが強まり威力を増す。
1枚ではせいぜい動きの邪魔くらいで、2枚3枚と増える度に肉を裂き骨を圧壊するまでに強まる。これも奇襲に向いた武器だ。


どちらも母が実家から持ち出したものだ。
彼女たちが母と出会ったのか、たまたま偶然どこかしらから手に入れたのかはわからないけど、敵意を向けて近づいてくる相手に対してやることは決まっている。

私は飛んでくる拘束帯を紙一重で避けながら、カナンから預かったスタンロッドを2度3度振るい、盗掘屋の片割れの顔を殴打して胸元に電流を浴びせる。
痺れて動けなくなった片割れを蹴って、拳の装甲を巨大化させたもう片方との間に割り込ませて動きを制し、死角から大きく踏み込んで電流を纏ったロッドを打ち据える。

スタンロッドは殺傷力こそ皆無だけど、一撃で動きを止められる点では正直かなり有効だ。下手な鈍器や刃物よりも余程実戦的ともいえる。

「命までは奪わないよ。動けなくはするけどね」
私はデッドロックの拘束帯を逆に利用して、盗掘屋のふたりを縛り上げて、建物の中へと乱雑に放り込む。
がっちりと抱き合わせた形で拘束したから、そう簡単には外れないと思う。人間は抱き寄せる力に比べて、密着状態から引き離す力はそんなに強くないから。


思わぬ形で狩狼道具を回収出来たまではいいけれど、いまいち状況が掴み切れていないのはよろしくない。
まずは状況確認と路地から建物の上へと移動した私の視界の、遥か遠く彼方の位置で奇妙な光景が拡がっていた。

上層に住むタイタラス人たちが、突き出た棘のような白い物質――形状的に巨人の肋骨の尖端に当たる――そのそびえ立つ歪曲した塔のようなものに群がり、杭を打ち込んだ先から流れ出る真っ赤な液体をごきゅりごきゅりと飲み込んでいるのだ。
ある者は頭から真っ赤に染まり、ある者は1メートルほどの巨大な赤子の口に含ませ、ある者は巨大な樽になみなみと注いでいる。

巨人というよりは、まるで吸血鬼のようだ――

強烈に漂ってくる血の臭いの中で私は、そんなことを連想しながら酒宴のような光景を眺めていた。


今回の回収物
・ギュムノートゥス
先端から電流を流すスタンロッド。ギュムノートゥスは電気ウナギ科の学術名。黒色。
威力:E 射程:D 速度:B 防御:― 弾数:∞ 追加:スタン

・ノックアウト
チャージ時間に応じて装甲が追加されて巨大化する拳を覆う打撃装甲。赤色。
威力:E 射程:E 速度:B 防御:― 弾数:5 追加:威力増減(E~A)

・デッドロック
拘束数に応じて締め付けが強まり威力を増す拘束帯。白色。
威力:E 射程:D 速度:C 防御:― 弾数:4 追加:拘束・威力増減(E~C)


今回のお供
・カナン
ノアの弟子で、29歳の黒魔道士の女。わずかな魔法の才を鍛錬と応用力で高めた技巧派。
威力:D 射程:D 速度:C 防御:― 弾数:―  追加:刀剣変化(仕込み杖)
威力:D 射程:D 速度:B 防御:― 弾数:―  追加:切断(抜刀後)
威力:B 射程:C 速度:A 防御:― 弾数:1  追加:―(居合抜き)
威力:C 射程:B 速度:A 防御:― 弾数:10 追加:―(加速攻撃)


(続く)


(U'ᄌ')U'ᄌ')U'ᄌ')

狩狼官の少女のお話、第22話です。
魔道士奥義、レベルを上げて物理で殴ればいいじゃない回です。違います、そんな回じゃないです。

盗掘屋A(仮名)と盗掘屋B(仮名)は本当な名前付きで、もうちょっと活躍するはずでしたが、状況的にどう考えても噛ませ犬になってしまうので、思いのほかあっさり退場させてしまいました。
仕方ないです、噛ませ犬なんですから。わんわん。

23話に続きます。